営業リストの作成方法とは?リスト活用のための更新・管理方法も解説

マーケティング全般

営業リストの作成方法とは?リスト活用のための更新・管理方法も解説

営業リストは、営業活動の初期段階において、最も重要な要素の1つです。営業リストの質が悪ければ、どんなに優秀な営業担当者でも結果を出すのは難しくなります。いかに成果につながりやすい高確度の営業リストを手に入れるか、日々頭を悩ませている営業も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、効果的な営業活動のための営業リストの作成方法と、作成したリストをどのように活用すれば良いのかご紹介します。

▼この記事でわかること
  • 営業リスト作成前の準備
  • 営業リストの作成方法
  • 営業リストを活用する際の注意点
  • 営業リスト作成ツールおすすめ5選

マーケティングオートメーションツール
List Finder資料ダウンロード
弊社のマーケティングオートメーションツール「List Finder」は、手間のかかるマーケティング業務を効率化するための機能を搭載しております。この資料ではプランごとの機能や価格、サポート体制などをまとめています。「【最新版】MAツール比較表」つき!

資料ダウンロード


営業リストとは?

営業リストとは、営業活動を行うためにターゲットとなる顧客や企業の情報を整理した一覧のことです。

通常、リストには顧客の名前、連絡先、所在地、業種、企業規模、過去の取引履歴などが含まれます。営業リストは、新規顧客の獲得や既存顧客へのアプローチを効率的に行うために活用され、営業活動の計画やフォローアップまでを支援することができるでしょう。

効果的にリストを活用するためにも、定期的に情報を更新し、適切なターゲットに対して最適な営業戦略を展開することが重要となります。

質の高い営業リストを作成するための事前準備

営業リストを作成する前に、まずは作成の目的やターゲットについて整理しておきましょう。

1.営業戦略の明確化

質の高い営業リストを作成するためには、まず営業戦略を明確にすることが重要です。営業戦略が不明確だと、どのような顧客層をターゲットにするべきか、どのようなアプローチが効果的かが定まらず、無駄なリスト作成につながります。
たとえば、新規顧客の獲得を目指すのか、既存顧客への販促を促すのかによってもターゲットは異なるでしょう。戦略に基づき、どのような顧客に焦点を当てるべきかを決めることで、営業リストがより効果的に活用されます。

2.ターゲットの洗い出し

次に、営業戦略に基づき、ターゲットとなる顧客層を洗い出します。ターゲットを具体的に定めることで、リスト作成の精度を向上させることができます。業界や企業規模、地域、過去の取引実績、顧客のニーズなどを考慮し、どの属性を持つ顧客を狙うべきかを明確にしましょう。
このプロセスにより、無駄なリスト作成を避け、実際にアプローチすべき相手に集中できます。

3.リスト作成数の明確化

営業リストを作成する際には、目標とするリスト作成数を明確に設定することが重要です。目標数が不明確だと、作成するリストの規模や質にばらつきが生じ、効率的な営業活動が難しくなるでしょう。リスト数を事前に決定することで、どの程度のターゲットをカバーする必要があるのかが分かり、営業活動の進捗を管理しやすくなります。
また、適切なリスト作成数を設定することで、質の高いターゲットに焦点を当てることができ、成果を上げやすくなるのです。

営業リストを作成するメリット

つづいて、リスト作成のメリットを解説します。

営業業務の効率化につながる

営業リストを作成することで、ターゲット顧客に一度にアプローチすることが可能となり、個別にリストを作成する手間が省けます。効率的に営業活動を行えるため、時間やリソースを無駄にすることなく、より多くの潜在顧客に対して一貫したアプローチができます。
また、リストをもとに営業活動を進めることで、チーム全体での進捗管理がしやすくなり、スムーズに業務を進めることができるでしょう。

社内での情報共有が容易になる

営業リストは顧客情報を一元化するため、チーム内での情報共有が容易になります。新規顧客や既存顧客に関する詳細なデータを共有することで、営業担当者は無駄な重複営業を避け、効率的に連携することができるでしょう。
また、顧客とのやり取りの履歴を全員で確認することができ、営業戦略の統一や連携強化が図ることができます。

顧客情報を蓄積できる

営業リストを作成し続けることで、顧客に関する貴重なデータを蓄積することができます。顧客の属性や購買履歴、ニーズなどを整理していくことで、次回のアプローチ時に役立つ情報を提供でき、パーソナライズされた営業活動が可能になります。
また、顧客データが蓄積されることで、長期的な関係構築にもつながるでしょう。

営業リスト作成のための情報収集6つの手段

では営業リストを作成するには、どのような方法があるのでしょうか。

①Web上からピックアップする

インターネット上に公開されている企業情報を取得します。業種名などで検索をかけると、ターゲットとなる企業のWebサイトが表示されるでしょう。

それらを1つ1つ確認してもリストはできますが、ターゲットとなる企業が多く掲載されているポータルサイトや業界団体のサイト等がある場合は、ぜひ活用しましょう。複数企業の情報が集約されているので、効率よくリスト化することができます。

また、ハローワークのインターネットシステムや、求人サイトを活用しても良いでしょう。業種や地域で絞り込むことができるので、条件を満たす企業を一覧で確認することができます。

②イベントを活用する

展示会やセミナーなど、全国で日々さまざまなビジネスイベントが行われています。そういったイベントは多くの来場者に来てもらうため、Webやチラシ等に情報を載せている場合が多く、出展社の一覧も見つけやすいものです。自社のターゲットとなる業界のイベントがある場合はチェックしてみましょう。

テレアポをする場合には企業一覧があれば十分ですが、その先の営業活動も視野に入れるのであれば、実際のイベントに足を運んでも良いでしょう。ただし、アプローチをしたい担当者が、出展時にイベント会場にいなさそうな職種、立場であれば無駄足になってしまいますので気を付けてください。

➂リストを購入する

企業情報を収集している企業から、業種や企業規模などでセグメントした企業リストを購入します。手間がかからず、一度に大量のリストを入手できることが最大のメリットです。

ただコストがかかりますし、基本的にリスト内容を事前に確認することはできません。ターゲット外の企業が多く含まれないよう、地域や業種、企業規模やその他の条件といったセグメント方法を、事前にしっかり精査する必要があります。

リスト情報の収集元や、料金体系、取得できるデータ、無料でお試しできるか等、営業リスト提供会社によって様々な状況が異なりますので、導入前に比較しましょう。

④展示会に出展する

その業界に興味のある多くの人が自ら足を運んでくれる展示会は、まさに大量の名刺を得るチャンスです。展示ブースやチラシ、動画などを活用して、テレアポよりも効率的に自社サービスを知ってもらう良い機会になります。

出展費用が大きなコストになりますが、商材を広く認知してもらい、多くの営業リストを獲得する機会になるでしょう。ただ多くの企業が同時に出展するため、来場者にとっては1社1社の印象がうすくなりがちで、その後の営業アプローチのタイミングが重要になります。

⑤自社のハウスリストを掘り起こす

社内に存在する名刺情報を活用します。営業が各自で保管している名刺や、展示会で獲得した名刺、過去の取引企業や一度問い合わせがあった名刺情報などの中には、放置されたままのものも多くあるのではないでしょうか。これらを掘り起こして、アプローチできるものがないかチェックしてみましょう。

一度は接点がある相手なので、比較的アプローチしやすい営業リストになります。ただし、社内の過去の活動履歴や取引状況には注意が必要です。

⑥IPアドレスを利用する

IPアドレスを用いて解析を行い、営業リストを作成する方法もあります。
IPアドレスとは、パソコンなどの機器に付与されている識別番号で、インターネット上での各機器の住所のような役割です。多くの企業は、会社ごとに固有のIPアドレスを持っているので、WebサイトにアクセスしたIPアドレスを調べることで、どの企業からWebサイトにアクセスしたのかがわかります。

製品の購買を検討する際には、まずインターネットで情報収集をする時代です。自社サイトの訪問企業は、自社製品・サービスに関心がある可能性が高く、有望な営業リストになります。

アポを取りやすい営業リストにするコツ

ここまで、一般的な営業リストの作成方法を6つ紹介してきました。リストを作成する目的はどの企業も同じであり、アポを獲得して商談することにあります。では、どうすればアポを獲得しやすいリストを作成することができるでしょうか。

おすすめしたい営業リスト作成方法は以下の通りです。

展示会に出展しハウスリストを増やす
→ IPアドレスやCookieを利用した個人解析で、自社製品への興味度合いを推測
→ 興味度合いを元に優先順位の高いものからリスト化

営業リストの数が多いのは決して悪いことではありませんが、重要なのはアプローチする際の優先順位がついていることです。自社製品に全く興味がない100社に架電するよりも、興味のある10社に架電することに時間を割いた方が、効率よくアポを獲得することができるはずです。

アプローチの優先順位をつけるには、マーケティングオートメーション(MA)というツールの活用がおすすめです。MAツール「List Finder」は月額4万円台から利用可能で、多忙な営業担当者でも使いやすいシンプルな操作性が特徴です。実際に「List Finder」を利用して営業活動を行っている企業の事例集は、以下のバナーからダウンロードできます。

BtoB営業を効率化した成功事例をご紹介!

save_alt導入事例集~営業編~
をダウンロードする
play_arrow

BtoBの営業リストに必要な項目

BtoBの営業リストを作成する際に必要な項目は、ターゲット企業の特性や営業戦略に応じて異なりますが、一般的に以下の項目が含まれると効果的です。

  1. 企業名
  2. 業界・業種
  3. 企業規模
  4. 所在地
  5. 担当者情報
  6. 決裁者の情報
  7. 取引履歴・過去の関係
  8. ニーズ・課題
1.企業名
営業リストの基本情報として、ターゲット企業の名称は必須です。企業名は、リスト作成や後の営業活動での識別に必要です。
2.業界・業種
ターゲット企業の業界や業種を把握することで、どのような製品やサービスが適しているかを判断できます。業界別に営業戦略を変えることも可能です。
3.企業規模
企業の規模(従業員数や売上高など)は、営業活動を進める上で重要な情報です。大企業と中小企業では、購入力や意思決定プロセスが異なるため、それに応じたアプローチが求められます。
4.所在地(住所)
企業の所在地や営業拠点の情報は、地域別にターゲティングを行ったり、訪問営業時に役立ちます。
5.担当者情報
営業活動を行う対象となる担当者の氏名、役職、電話番号、メールアドレスなどの連絡先を記載します。この情報は、アプローチの際に直接使用されるため必須事項です。
6.決裁者の情報
BtoB営業では、意思決定権を持つ人にアプローチすることが重要です。決裁権者の役職や名前を確認し、営業活動を効果的に行うための情報を集めます。
7.取引履歴・過去の関係
過去に取引がある場合、その履歴(購入履歴、契約内容など)は営業活動に役立ちます。また、どのような製品やサービスが関心を引いたかを把握するためにも重要です。
8.ニーズ・課題
ターゲット企業が抱えている可能性のあるニーズや課題を予測し、営業活動を通じてその解決策を提供するアプローチを考えます。顧客の問題に即した提案ができるように、これらの情報は非常に価値があります。

これらの情報を基に、ターゲット企業に最適な営業戦略を立て、効率的にアプローチを行うことができます。

営業リストを活用する際の注意点

リストの重複を確認する

まず、実際に営業活動を始める前に注意しておきたいのが、リストの中に既存の顧客が含まれていないかということです。既に取引があるにも関わらず営業アプローチをしてしまっては、失礼にあたりますし、会社の信頼にも傷をつけかねません。ベテランの営業担当者であれば、実際に電話などを掛ける前に気付くかもしれませんが、新人営業に渡すリストなどは特に注意が必要です。

同様に、営業リスト内に重複している企業情報や担当者情報がないかも確認しておきましょう。一度営業して断られたにも関わらず、別の営業担当者が何も知らずに電話してしまう、などといったトラブルになりかねません。

定期的にリストを更新する

営業リストは、その名の通り営業するために作成するものです。作成したリストを十分に活かすためにも、作成して終わりではなく、定期的な更新を徹底しましょう。

企業情報や担当者の連絡先、所在地などは時間の経過とともに変更される可能性が高く、古い情報のままでは正確なアプローチができず、営業活動の効率が下がる原因となります。
また、更新を怠ると、無効な連絡先へのアプローチや、既に取引中の企業への重複営業が発生するリスクもあります。最新の情報を常に維持することで、ターゲットへの正確で効率的な営業が可能となり、成果の向上につながります。

営業リストの管理

作成後の営業リストの役割は、受注の確度を明確にして、営業活動の先行きを見通すことです。エクセルや、SFAなどの顧客管理ツールなど、管理方法は会社によってさまざまでしょうが、下記の項目については押さえておきましょう。

  • 受注確度
  • 受注内容(製品、金額、納期など)
  • 受注予定日

この時注意したいのが、営業確度についてです。営業担当者それぞれで判断基準が異なっていては、部署や会社全体で正確な状況把握ができなくなってしまいます。どのような状況をもとに確度を判断するのか、たとえば下記のような、共通のわかりやすい基準を設けておきましょう。

  • A:注文書の提出
  • B:見積の提出
  • C:決裁者の口頭内諾
  • D:担当者の口頭内諾

また、営業活動は1度のアプローチで決着がつくものではありません。BtoBは特に、受注までの営業期間が長期にわたる場合が多くあります。

  • 担当者
  • 決裁者
  • 活動履歴(日付、顧客の要望、提出物など)

BtoB営業を効率化した成功事例をご紹介!

save_alt導入事例集~営業編~
をダウンロードする
play_arrow

営業リストの管理方法

営業リストを効果的に活用するためにも、管理方法についても決めておく必要があります。

Excelで管理する

営業リストをExcelで管理する方法は、シンプルで手軽な方法です。企業名、担当者情報、連絡先、取引履歴などを表形式で整理できます。フィルター機能やソート機能を活用すれば、特定の条件に基づいた顧客検索やリスト作成が容易になるでしょう。

小規模な営業チームや特定の企業にフォーカスした営業活動には有効ですが、リストが大きくなると管理が煩雑になり、データの重複や誤入力のリスクが増えるため、定期的な更新と整理が必要な方法です。

ツールを活用して管理する

営業リストの管理には、CRMやSFAを活用するのも有効です。これにより、顧客情報の整理や進捗管理が自動化され、営業活動を効率化できます。

たとえば、CRMツールは、顧客の情報を一元管理でき、営業担当者のアクション履歴や次のアクションが見える化されるため、チーム内での情報共有がスムーズになります。また、リアルタイムでの更新や分析が可能になり、営業活動の改善にもつながります。

管理を外注する

営業リストの管理を外注する方法もあります。特に営業リストが膨大な場合や、管理業務が専門的な知識を要する場合、外部の専門業者に委託することで効率よくリストを管理できます。

外注先は、リストの収集、データ更新、クリーンアップ(重複データの削除、情報の正確性の確認)を行い、営業担当者がデータに集中できる環境を提供します。ただし、外注する場合は、データのセキュリティや情報漏洩防止策を十分に確認することが重要です。

営業リスト作成ツールおすすめ5選

ここでは、営業リストにおすすめのツール5選をご紹介します。

SPEEDA

「SPEEDA」は、企業の情報を迅速に収集・分析できる営業リスト作成ツールです。市場調査や競合分析を強みとし、顧客のニーズに基づいたデータの取得が可能です。多様な業界に対応しており、ターゲット企業を絞り込む精度が高いのが特徴です。

  • 得意とする業界:経済、製造業、テクノロジー業界など
  • 企業情報件数:1000万以上
  • 公式サイト:https://jp.ub-speeda.com/

MUSUBU

「MUSUBU」は、BtoB営業に特化した営業リスト作成ツールで、企業データをもとにターゲットリストを自動生成します。営業活動の効率化を支援し、営業の成約率向上を目指す企業に人気です。

  • 得意とする業界:IT、製造業、金融業界など
  • 企業情報件数:140万以上
  • 公式サイト:https://musubu.in/

BIZMAPS

「BIZMAPS」は、企業の詳細情報を収集し、BtoB営業活動に役立つリストを作成するツールです。ターゲット企業を精度高く抽出でき、業界別や規模別に分かれた詳細なデータ提供が特徴です。

  • 得意とする業界:BtoB全般
  • 企業情報件数:200万以上
  • 公式サイト:https://biz-maps.com/

urizo

「urizo」は、特に中小企業向けに最適な営業リスト作成ツールで、簡単にターゲット企業を絞り込み、リスト化できます。多彩なフィルター機能を活用し、営業活動を効率化します。

  • 得意とする業界:中小企業、製造業、サービス業
  • 企業情報件数:560万以上
  • 公式サイト:https://urizo.jp/

ListA

「ListA」は、シンプルな操作で効率的に営業リストを作成できるツールです。ターゲット企業のデータを整理し、簡単にリスト化して営業活動に役立てることができます。特に中小企業に適しています。

おわりに

営業リストの作成方法と、作成したリストを活用するための、更新・管理方法のヒントをご紹介しました。テレアポの効果が出なかったり、リストがすぐに枯渇してしまったりといった悩みをお持ちの営業担当者の参考になれば幸いです。