企業のIPアドレスの調べ方とは?BtoBマーケティングの担当者が知っておきたい基本の「キ」
Webマーケティングでは、メールやコンテンツなどの様々な方法で集客を行いますしかし、集客した見込み顧客に対して有効なアピールができなければ、顧客は離れてしまうのが現状です。またBtoCの場合は、すぐに商品が購入されることも珍しくないものの、BtoBでは購入までに長く時間が掛かることも珍しくありません。
様々な場面で耳にすることのあるIPアドレスは、マーケティング施策に利用できます。しかしWebサイトの管理をしているマーケティング担当者でも、実はIPアドレスの利用方法をよくわかっていないという場合も多いのではないでしょうか。
今回は、IPアドレスとは何か、調べ方からマーケティング担当者が知っておきたい情報をまとめてご紹介します。
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Contents
IPアドレスとは
IPアドレスとは、パソコンなどのネットワークにつながる機器に付与されている識別番号です。例えば「192.168.0.1」のように、数字とドットで表されます。
基本的に、IPアドレスは個人を特定できるほどの情報量はないものの、企業名などの情報を得ることが可能です。マーケティングの視点からすると、仮に1ヶ月内で同一のIPアドレスから何回もアクセスがあった場合は、興味や関心を持っているユーザーがいると判断できます。
インターネットを利用する際には、サーバーとパソコン間等でデータのやり取りが必要です。その際の「送信側」「受信側」がどこに存在するのかをIPアドレスで識別します。そのため、ネットワーク上での各機器の住所のような役割といわれており、実際に企業名や地域情報を取得することができるのです。
グローバルIPアドレスとプライベートIPアドレス
IPアドレスには、グローバルIPアドレスとプライベートIPアドレスの2種類があります。全く異なる概念であるため、混同しないように注意が必要です。
グローバルIPアドレスとは
グローバルIPアドレスは、プロバイダと契約した際に割り振られるアドレスです。
インターネットアクセスできる機器1台1台に固有の番号があり、重複することはありません。また、希望に合わせたIPアドレスを取得できるものではない点には注意が必要です。
プライベートIPアドレスとは
プライベートIPアドレスとは、ローカルIPアドレスとも呼ばれ、家や会社などで複数のパソコンをルーターでつなげた場合に使われる識別番号です。
まず、グローバルIPアドレスがルーターに付与されます。そして、ルーターとそこにつながる通信機器間でやり取りを行う場合に、通信機器側に付与されるのがプライベートIPアドレスです。ルーターはグローバルIPアドレスと、プライベートIPアドレスを常時変換しながら通信を行っていることになります。
プライベートIPアドレスは、ツールを用いてもその機器が外部のネットワークにつながれない場合、通常は収集されることはありません。しかし、プライベートIPアドレスをNATと呼ばれる機器でグローバルIPアドレスに変換することが可能であり、企業からのアクセスなどはこのパターンが多いといえるでしょう。
変動(動的)IPアドレスと固定(静的)IPアドレス
プロバイダから割り当てられるグローバルIPアドレスには、変動(動的)IPアドレスと固定(静的)IPアドレスの2種類があります。
変動(動的)IPアドレスとは
変動(動的)IPアドレスは、ネットワークに接続するたびに、プロバイダから割り当てられるIPアドレスです。
プロバイダが保持しているIPアドレスのうち、その時に接続されていないIPアドレスが順次割り当てられるため、接続するたびに異なるIPアドレスになります。それまで他の人が使っていたIPアドレスを、次は自分が使うということも頻繁にあるということです。
動的IPアドレスはプロバイダ側で決めるため、自分で選択することはできません。
この理由として、世界中には膨大な数のインターネットに接続できる通信機器があるものの、全てに個別のIPアドレスを付与するには、グローバルIPアドレスが不足しています。そのため、プロバイダーはいくつかのIPアドレスを保有し、インターネットに接続する際にだけ、その時に空いているIPアドレスを割り当てています
インターネットでの情報収集や音声・映像の受信などでは、変動(動的)であることに何の問題もないため、家庭用などの一般的な契約は、基本的に変動(動的)IPアドレスになります。
固定(静的)IPアドレスとは
固定(静的)IPアドレスは、いつネットワークに接続しても同じIPアドレスを使用します。そのため、他者がそのIPアドレスを使うことはありません。
サーバーを公開する場合や外からパソコンにリモートアクセスする場合、Webカメラを利用する場合などは、固定(静的)IPアドレスである必要があります。仮にこの値が変動する場合には、サーバーへのアクセスができません。
IPが固定された自社サーバーで自社サイトを公開することで、IPアドレスが変動する場合と比較して、よりアクセスしやすいサイトを保持できるなどのメリットから、多くの企業が固定(静的)IPアドレスを持っています。
自社(自分)のIPアドレスを調べる
自社(自分)の使用している通信機器のIPアドレスは、簡単に知ることができます。
グローバルIPアドレスの調べ方
アクセスしただけで、その時に使用しているグローバルIPアドレスを表示してくれる無料サービスが多数あります。参考までに、下記のURLにアクセスして確認してみましょう。
https://www.cman.jp/network/support/go_access.cgi
http://www.bad-company.jp/ipaddress/
https://grupo.jp/myip/
プライベートIPアドレス
プライベートIPアドレスは、実際に使っているパソコンなどを操作して調べることができます。
OSやバージョンによって異なりますが、大まかに下記の操作方法で調べることができます。どちらの方法も簡単に確認できるため、試してみましょう。
- Windowsの場合
- スタートメニューから「コマンドプロンプト」を開き、「Ipconfig」と記述して、Enter
- Macの場合
- 「システム環境設定」から「ネットワーク」を開く
自社のIPアドレスを除外する
自社のWebサイトにGoogleアナリティクス等のアクセス解析ツールを入れている場合、自社のIPアドレスを除外しましょう。
解析データを見て、たくさんアクセスされていると思っていても、実はほとんどが社内からのアクセスかもしれません。自社のWebサイトはほとんどの場合、社外に向けて情報を発信することが目的であるため、ツールによる計測の意味が無くなってしまいます。
アクセス解析ツールに自社のグローバルIPアドレスの除外設定をすることで、社内からのアクセスを解析データから除くことができます。分析に不要なデータを除いて、どれだけ社外からのアクセスを得られているのか、正確に把握できるようにしましょう。
仮にまだ設定ができていない場合は、先にご紹介した方法を参考に、IPアドレスを調べて設定することをお勧めします。
また、社内からのアクセスと同様に、パートナー企業やWebサイトの運営管理を任せている企業のIPアドレスも除外すると良いでしょう。
IPアドレスによる閲覧企業の調べ方
企業からのアクセスによるIPアドレスは変動することがほぼないため、自社サイトにアクセスしてきたIPアドレスもマーケティングに活用することができます。
IPアドレスからは、プロバイダや地域、企業名などの所有者といった情報を得ることができます。そのため、自社のWebサイトにアクセスしたIPアドレスを調べることで、自社のWebサイトを閲覧している企業を把握できます。
よりスムーズにIPアドレスをマーケティングに活用するには、IP解析機能もあるマーケティングオートメーションツールを使用するパターンが最も手軽です。
IPアドレスと企業情報を関連付けることで以下の要素を把握することができます。
- ニーズの把握
- 購入確度
- ページの滞在期間
IPアドレスを解析することで、企業の興味・関心をさらに分析することが可能となり、ページの滞在時間の長さなどから見込み度合いが高いと判断できる企業に営業を行うことも不可能ではありません。
IP解析により閲覧企業の情報を収集して、マーケティングや営業活動の有効なデータとして活用しましょう。
「IP解析とは?IPアドレスをBtoBマーケティングに活かす方法」
おわりに
IPアドレスがどのようなものであり、どのようにマーケティングに活かせるのかについて解説しました。IPアドレスは普段は目にすることがなく、難しそうな印象ですが、マーケティングだけでなく普段の生活にも密接に関わっています。
とくにWebサイトをマーケティングに活用しているのであれば、自社や関連企業のIP除外の設定や閲覧企業の情報収集など、ツールを用いて活用してみましょう。
「List Finder」を活用して、IPアドレスをマーケティングに活かしませんか?
自社サイトに訪れたIPアドレスから、企業名(組織名・法人名)が解析でき、豊富な企業データも同時に取得できます。
その企業がどのページを見たか、どのような遷移をたどったかなどの行動履歴も一目瞭然。
IP解析機能について、詳しくはこちら。