飛び込み営業を成功させる14のコツとは?メリットや注意点を徹底解説!
アポイントを取らずに訪問する「飛び込み営業」は、断られることも多いため、非効率な手法であると言われる一方、今も多くの企業が取り組む営業手法の1つです。
この記事では、非効率と言われる飛び込み営業を行うメリットや、成功させるコツ、さらには断られても疲弊しないための心得まで詳しく解説します。
- ▼この記事でわかること
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- 飛び込み営業を行うメリットとデメリット
- 飛び込み営業前の準備
- 訪問時の会話のコツ
- 訪問後の対応のポイント
- 飛び込み営業の心得
- マーケティングオートメーションツール
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Contents
飛び込み営業とは?
飛び込み営業は、事前にアポイントを取らずに企業などを訪問する営業手法です。アポイントなく突然訪問するため、担当者や決裁者に会ってもらえないことや断られることも多い手法ですが、インターネットが普及する前はもっとも一般的な営業手法でした。
インターネットが普及し、オンラインでの営業活動が増えてきていますが、BtoB営業では、テレアポ(電話営業)と並び今も多くの企業で飛び込み営業が行われています。
飛び込み営業を行うメリットとデメリット
飛び込み営業は非効率な手法と言われることも多い中、今も取り組む企業が多い手法であり、多くのメリットがあります。ここでは、飛び込み営業のメリットとデメリットを見ていきましょう。
飛び込み営業の3つのメリット
- ①信頼関係を築きやすい
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飛び込み営業のメリットは、直接顧客と対面し関係性の構築が図れるという点です。信頼関係を構築することができれば、顧客の本音を聞き出しやすくなるでしょう。メールや電話では伝わりにくい商品の魅力や自社の強みを、面と向かって説明できるため、即時に反応を確認しながら対応ができます。
このように飛び込み営業は、非対面の営業活動よりも顧客との信頼関係を構築しやすい手法であり、成約につながる可能性がある手法のため、今も多くの企業が取り組んでいる手法です。
- ②新規顧客開拓のチャンスが広がる
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事前にアポイントを取らなくても、タイミングさえ合えば、新規の顧客や取引先を開拓するチャンスが増えます。
計画外の商談につながることもあり、思わぬ出会いから大きなビジネスが生まれる可能性があります。
- ➂課題やニーズをリアルタイムで把握できる
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飛び込み営業では、担当者に直接会うことで、顧客のニーズや課題をその場でヒアリングすることができ、それに基づいて提案内容をカスタマイズすることで、成約率を高めることが可能です。急なニーズへも迅速に対応できることもでき、商談からそのまま成約へ至ることもあります。
飛び込み営業の3つのデメリット
- ①非効率的な可能性がある
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飛び込み営業は事前にアポイントを取らないため、担当者が不在だったり、忙しい時に訪問してしまうことがあります。何度も足を運ぶ手間がかかり、時間やコストの面で効率が悪くなる可能性があります。
- ②警戒心を抱かれやすい
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突然の訪問により、相手企業に不信感を与えたり、警戒されることがあるため、営業の初期段階で距離を縮めるのが難しい場合があります。
特に、セキュリティが厳しい企業では、訪問自体が断られることもあるでしょう。
- ➂担当者により成果に差が出る
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飛び込み営業では、限られた時間で相手の関心を引き出す必要があり、商談力やコミュニケーション能力が求められます。
営業経験が豊富な担当者であれば、相手の反応を見ながら適切に提案を組み立てることができますが、経験が浅い担当者だと、効果的なアプローチが難しく、成約に至る可能性も考えられます。
このように飛び込み営業は、新しいビジネスチャンスを獲得できる可能性がある一方で、効率や企業イメージのリスクを考慮する必要があります。成功させるには、戦略的に実施することが重要となり、事前のリサーチや適切なタイミングを見計らって行うことが重要であるといえるでしょう。
【訪問前】飛び込み営業を成功させる準備
ここでは、飛び込み営業を成功させるための訪問前の準備のポイントを詳しく解説します。
トークスクリプトを用意しておく
飛び込み営業を行う際、初めて会う相手とスムーズに会話を進めるためにも事前にトークスクリプトを用意しておきましょう。
このとき、相手のさまざまな返答を予想したフローチャート形式での作成が効果的です。トークスクリプトを準備してあることで、会話に一貫性を持たせることができ、トークにも自信をもって対応することができるでしょう。
会話のネタを用意しておく
営業を行ううえで、自社の商品やサービスの話をするのはもちろんですが、会ってすぐに自社商品の売り込みを始めるのは相手に興味を持ってもらいづらく、効果的とはい言えません。
そこで、まずはアイスブレイクとなる雑談から始めてみましょう。そのためにも事前に会話のネタを用意しておくと良いでしょう。たとえば、最新のニュースや時事ネタ、いただいた名刺から会話を広げるなどがあります。雑談することで、お互い緊張感が解け自然と関係性を築くことにもつながります。
営業先企業を調査する
飛び込み営業で訪問する企業の情報を、企業のホームページなどを見てあらかじめ調べておきましょう。
事前にどのような企業か把握しておくことで、相手のニーズや課題を予測して会話を進めることができます。反対に、企業について何も知らないままの訪問は印象も悪く、取り合ってもらえないこともあるでしょう。
実践的なシミュレーションを行う
飛び込み営業では、訪問先の担当者に突然の提案を行うため、限られた時間内で効果的に自社製品やサービスの魅力を伝える必要があります。そのため、短い時間で相手の興味を引き出す「切り出し方」、よく聞かれる質問への「回答方法」、商談を前進させる「クロージングの流れ」などをあらかじめシミュレーションしておくことが重要です。
想定される会話のパターンを複数用意し、実際の飛び込み営業を想定してロープレを行います。特に、相手の反応が厳しい場合や、予期せぬ質問が来た場合でも冷静に対応できるよう、さまざまなシチュエーションを想定した練習を重ねることで、本番でも自信を持って対処できるようになります。
身だしなみを整える
営業マンに限らずビジネスマンとしての常識ですが、必ず身だしなみを整えて訪問しましょう。最低限の身なりが整っていない相手では不快感を与えてしまう可能性もあります。第一印象で好感をもってもらうためにも、訪問前には必ずチェックすることを心がけましょう。
【訪問中】飛び込み営業を成功させる会話のコツ
ここからは、訪問中に意識しておきたい会話のコツについてご紹介します。
いきなり売り込みすぎない
飛び込み営業は、信頼関係を構築されていない相手に会うことがほとんどです。関係性が構築されていない相手にいきなりセールストークを行うことは、相手に不快感や不信感を与えることにもつながります。
目的は契約を取ることであっても、まずは相手の課題やニーズを聞きだせるよう関係性の構築に努めましょう。
礼儀正しく、落ち着いたトーンで会話する
初めての相手に会うことで緊張していると人は早口になってしまうものです。早口のまま会話を続けてしまうと、相手に落ち着きのない印象や自信がなさそうという印象を持たれてしまいます。
第一印象で好感をもってもらうためにも、会話をする際は落ち着いたトーン、丁寧な言葉遣いが大切です。
また話し方だけでなく、断られた際には粘らずに帰るといった対応や、しっかりとお礼を伝えるなど礼儀正しく失礼のない行動を心がけましょう。
相手が興味のあることを話題にする
飛び込み営業では、まず相手の関心を引くことが重要です。そのためには、相手が興味を持つ話題をうまく選ぶことがコツとなります。事前のリサーチで、相手企業の業界トレンドや、特定の課題、最近のニュースなどを把握し、それに関連した話題を持ちかけると、相手の興味を引きやすくなります。
自社製品やサービスの魅力を伝える前に、相手が共感できる話題を切り出すことで、自然な形で会話を進めることができ、信頼関係を築きやすくなります。
会話の中でキーパーソンを把握する
飛び込み営業では、最初に話をする相手が必ずしも意思決定者(キーパーソン)であるとは限りません。会話を進める中で、企業内で誰が最終的な判断を下すのか、どのような役職の人が関与しているのかを見極めることが重要です。
具体的には、相手の話から「この内容は部長が決めます」や「上司に確認します」といった発言を引き出すことで、キーパーソンを特定します。キーパーソンがその場にいない場合は、その人物との商談を次回に設定するための準備を行います。
次回のアポを取り付ける
飛び込み営業では、1回の訪問ですべてが決まることは少なく、商談を継続して進めるために次回のアポイントを取ることが非常に重要です。
初回訪問時には相手の関心を引きつつ、具体的な話や提案は次回に持ち越す流れを作ると効果的です。たとえば、「次回、〇〇についてもう少し詳しくご説明させていただきたいのですが、いつごろお時間をいただけますでしょうか?」といった形で、相手に負担をかけず自然に次回の約束を取り付けます。
【訪問後】飛び込み営業を成功させる訪問後の対応
飛び込み営業後の対応もその後の成果に大きく影響します。ここからは、訪問後のコツについても見ていきましょう。
当日中にお礼の連絡をする
訪問後は、当日中にアポイントなしでの訪問に応じてくれたことへのお礼を必ず伝えましょう。また商談に至った相手には、お礼だけではなく次のアポや返信期日などの確認や提案内容の要約、さらに訪問の際に使用した資料を添付することで、より丁寧な印象を与えることができます。
商談が成立していなくても、訪問後は相手企業との関係性を強化することに努めます。定期的に情報提供を行ったり、業界ニュースや相手にとって有益な資料を送ることで、相手企業との信頼関係を構築します。
これにより、商談が長期戦になった場合でも、相手に「忘れられない存在」として認識してもらい、次の商談機会を確保しやすくなります。
今後のスケジュールを管理する
訪問が終わった時点で、次のステップを明確にすることが重要です。
たとえば、次回の具体的な商談日程を決める、相手が必要としている追加情報を提供する、あるいは社内での決済プロセスを確認するなど、次の行動を決めておくことで、営業プロセスを前進させることができます。「次回までに何をするか」を双方で確認し、それに基づいて準備を進めましょう。
訪問内容の記録と分析
訪問後、すぐに商談内容を記録し、次回のアプローチに活かせるように分析することも重要です。誰がキーパーソンだったのか、相手の関心事や反応、課題としていたポイントなどを整理し、次回の提案資料に反映させます。
また、同じような業界や企業の営業活動にも活かせるよう、パターンを分析し、戦略を改善していくことが必要です。
営業活動を振り返る
飛び込み営業後には必ず今日の営業活動について振り返り改善点を洗い出しましょう。
反省点や課題だけでなく、成果も確認します。このように自身の活動を客観的に振り返ることで、今後の営業活動に活かし業務を改善していくことが大切です。
飛び込み営業を行う際の4つの心得
飛び込み営業を行う際に意識しておきたい心得についても見ていきましょう。以下の4つのポイントに留意し、効果的な営業活動にすることが大切です。
①相手にとって最適な時間に訪問する
飛び込み営業を行う際は、相手にとって最適な時間であることを考慮しましょう。顧客の忙しい時間に訪問してしまうと取り合ってもらえないこともあります。対応してもらいやすい時間帯に訪問することで、印象が良くなり、効率的に商談を進められる可能性も高まります。
また、飛び込み営業に適している時間帯は、午前10時半から1時間ほどと、午後1時から退勤前の4時ごろまでが適しているとされています。
②訪問数を増やす
契約件数を高めるためには、訪問数を増やすことも重要となります。丁寧な対応を行うことはもちろんですが、1件の対応時間が長くなりすぎないように注意が必要です。
また訪問数を増やすためには、まず訪問数の目標を明確化しておきましょう。週や月ごとの訪問数を具体的に設定することで、モチベーションを高めることにもつながります。
➂隙間時間を活用する
飛び込み営業では、営業先への移動時間が長くなることも多いでしょう。そうした隙間時間を利用して、次の訪問先の情報収集や、営業活動の振り返りを行うことで業務の効率化を図ることができます。
また、営業トークの見直しや確認など自身のスキルアップのためにも隙間時間を積極的に活用していきましょう。
④断られるたびに落ち込まない
飛び込み営業は、1回の訪問で契約につながることは多くありません。その場で断られた場合もポジティブな態度を心がけましょう。
また断られた際も、感謝の気持ちを示し、今後の機会のために良好な関係性を構築することが大切です。
知っておきたい「特定商取引法」とは?
「特定商取引法」とは、消費者を守るために、日本で施行されている法律の1つで、事業者が不適切な販売方法や勧誘行為を行わないように規制するものです。
この法律は、消費者に対して販売行為や契約の公平性を保ち、詐欺的な取引や過度な勧誘から消費者を保護することを目的としています。飛び込み営業を行う際は、 この「特定商取引法」に抵触しないよう注意する必要があります。
特定商取引法の対象となる取引
特定商取引法は、いくつかの特定の取引形態に適用されます。その中で、飛び込み営業に該当するのは「訪問販売」と呼ばれる取引形態です。訪問販売は、事業者が消費者の自宅や職場などに直接訪問して商品やサービスを販売する形態であり、飛び込み営業もこれに含まれます。
そのため飛び込み営業を行う際は、誤解を招かない正確な情報提供や、適切なビジネスマナーを守ることが信頼関係を築くうえで重要です。
飛び込み営業を効率化するにはツールの導入も効果的
飛び込み営業を効率化するためには、ツールの導入が非常に効果的です。飛び込み営業は一度に多くの企業や顧客にアプローチする必要があり、効率的に進めるためには計画的な活動が求められます。そこで、営業活動をサポートするツールを導入することで、時間の無駄を減らし、より戦略的なアプローチが可能になります。
たとえばSFA(営業支援ツール)の導入です。SFAは、営業活動全般を自動化・効率化するためのツールです。飛び込み営業では、訪問計画、アプローチ方法、商談進捗の管理など、さまざまな業務が発生します。
SFAを導入することで、訪問計画の自動作成や進捗状況のリアルタイム把握ができるため、より組織的に営業活動を行うことが可能です。
これにより、個々の担当者が自身の営業効率を高め、結果的に全体の営業成績を向上させることが期待できます。
まとめ
断られることも多い飛び込み営業ですが、一度の訪問で契約につなげるのではなく、徐々に関係性を構築していくことで最終的に契約へとつなげることが重要です。そのためにも訪問後には、必ずフォローアップを行いましょう。お礼のメールや電話をすることは相手との関係性を深めることができます。また、訪問中に提案した資料の送付を行うことでより丁寧な印象を与えることができるでしょう。