展示会キャッチコピーの作り方とは?集客力を高めるキャッチコピー例も紹介
展示会の集客力を高めるために、キャッチコピーを活用することが重要とされています。しかし実際の展示会で効果的なキャッチコピーを提示できている企業が少ないことも事実です。
そこでこの記事では、展示会の集客力を高める効果的なキャッチコピーの作り方や作成時のポイントについて詳しく解説していきます。
- ▼この記事で分かること
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- キャッチコピーの重要性
- キャッチコピーの作成手順
- キャッチコピーの具体例
- マーケティングオートメーションツール
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Contents
展示会キャッチコピーとは?
まずキャッチコピーとは、商品やサービス、企業の魅力を効果的に伝えるためのメッセージであり、人の興味を引く文章のことです。
展示会において、キャッチコピーは展示ブースへの集客力を大きく左右する重要な要素となります。
展示会でのキャッチコピーは「セールスコピー」
キャッチコピーには、イメージコピーとセールスコピーの2種類があります。2つの大きな違いは「目的」です。詳しく見ていきましょう。
- イメージコピー
- イメージコピーは、商品やサービスの情報を伝えるのではなく、企業や商品の知名度やイメージを定着させることを目的とした、いわばブランディングのためのキャッチコピーです。また、イメージコピーのターゲットは限定されておらず、1人でも多くの人に見てもらうことを目指し作られます。
- セールスコピー
- セールスコピーは、商品やサービスを紹介するためのキャッチコピーです。セールスコピーを見たことで商品の購入や資料請求といった「行動」を起こさせることを目的としています。
またイメージコピーとはターゲットも異なります。イメージコピーは不特定多数のより多くの人へ向けて発信されるのに対し、セールスコピーは、商品を購入してくれそうな人や資料請求してほしい相手といったようにあるターゲットに向けて発信します。
このことから、展示会では自社のキャッチコピーを見てブースに足を運ぶという「行動」を起こしてほしいことから、セールスコピーが使われます。
キャッチコピーが重要とされる理由
展示会出展を成功させるには、ブースの装飾が重要なカギとなりますが、効果的なキャッチコピーを作成することも、欠かせません。ここからはキャッチコピーが重要とされている理由について解説していきます。
ブースへ立ち寄る理由になる
展示会場内を歩いている来場者は、自身の課題解決につながるブースへと足を運ぶため、歩きながら自然に情報の取捨選択をおこなっています。この数秒の間に自社の魅力を伝えるためにキャッチコピーが重要となります。
また、自社のターゲットでない来場者がブースにたくさん訪れても効果的な集客とは言えないでしょう。ターゲットではない来場者を接客しているうちに、本来自社のターゲットとなる見込み顧客を接客できずに機会損失となってしまうことも考えられます。
そのため、来場者全てに刺さるキャッチコピーではなく、自社のターゲットを惹きつけるキャッチコピーである必要があるのです。
限られた時間の中で自社を選んでもらうきっかけになる
展示会を訪れる来場者のブース訪問に掛ける時間は4時間程度と言われています。この短時間の中で自社ブースに足を運んでもらうためにも、キャッチコピーが必要となります。
そもそも来場者は、事前に訪問するブースをある程度決めていることも多くあります。そんな中でも自社ブースに立ち寄る「動機」となるのが魅力的なキャッチコピーです。
課題が顕在化されていない来場者を惹きつけることができる
展示会では、情報収集を目的としており、まだ課題やニーズを認識していないといった来場者も多く訪れるでしょう。こうした来場者には課題に気づかせてあげるキャッチコピーを掲げることで足を止めてもらえるきっかけとなります。
まだ潜在的な課題に気が付いていない来場者に対して、適切なキャッチコピーを打ち出すことができると、多くの集客を獲得できる可能性が高まります。
キャッチコピー作成の4つのステップ
ではどのようにしてキャッチコピーを作成したら良いか作成の手順を4つのステップでご紹介します。
1.目的を定める
キャッチコピーは展示会出展の目的や出展する展示会のテーマに合わせて作成する必要があります。
そのため、まずは何を目的としたキャッチコピーを作るのか明確にしておきましょう。たとえば、「新商品のPR」や「ブランドイメージの向上」といった具体的な目的を定めます。
キャッチコピーの作成は、展示会のテーマに合わせて作成する必要があります。テーマの作り方については、以下の記事を参考にしてみてください。
2.ターゲットの設定
次にターゲットを設定します。展示会でのキャッチコピーは誰にでも刺さるものではなく、自社の顧客になってほしい来場者のみを引きつけられるよう、ターゲットを絞る必要があります。
まず、来場者にとって自分事だと感じてもらうことが重要となります。そこでターゲット設定の際は、年齢・性別だけでなく、業種や役職、さらにはライフスタイルなどを想定したペルソナを設定します。
設定したペルソナが「展示会に来場する理由」を考えることでターゲットに対し、魅力を感じてもらえるキャッチコピーを考えることができるでしょう。
3.自社の強みを明確にする
ここでは、自社についての理解を深めていきます。自社の提供する商品やサービスの特徴、既存顧客の特徴や課題、他社と差別化できる点などをもとに自社商品の強みとなる部分を明確にしましょう。
また、ここでの情報整理には「6W2H」を使うことが効果的です。
6W2H とは
- what(何を)
- Why(なぜ)
- Who(誰が)
- Whom(誰に)
- When(いつ)
- Where(どこで)
- How(どのように)
- How much(いくらで)
これらを洗い出すことで自社の強みを客観的に整理することができます。自社の強みが整理できると他社との違いも明確になるでしょう。
4.伝えたい要素を整理する
ここまでキャッチコピーを作る目的や、ターゲット、自社商品の強みについて整理してきました。ここからは、これらの要素をキャッチコピーへと落とし込んでいきます。
魅力的なキャッチコピーにするには、自分が伝えたいことではなく、来場者が知りたいことを文章にしましょう。たとえば、「商品のここがすごい」ではなく、「商品を使うことで○○になる」といったように来場者がベネフィットを感じることができるような文章にすることが大切です。
キャッチコピー作成時のポイント
ここからは、キャッチコピーを作る際に意識しておくべきポイントについてご紹介します。
メリットを提示する
キャッチコピーは、来場者の興味を一瞬で引きつけるような内容であることが重要です。目新しい情報や、トレンドを取り入れたり、来場者が得られるメリットや学びを示唆するフレーズを考えましょう。
このとき、自社商品の実績や機能性をアピールするのではなく、自社商品を使うことで課題の解決につながるといった来場者が得られるメリットを提示することが大切です。
感情を刺激する
自社ブースの前を通過するたった数秒の間に自社への興味をもってもらうためには、理屈云々の前に感情に訴えかけることが重要です。キャッチコピーで感情に訴えかけることで、来場者の記憶に残りやすく、関心を引きやすくなります。
ここでは、視覚や聴覚といった五感に訴えることも感情を動かすきっかけとなるでしょう。期待や希望、好奇心を引き出すフレーズを使うと、強いインパクトを与えることができます。
具体的な数値を使って表現する
キャッチコピーは数字を活用することで信頼性が増し、来場者に対して説得力が高まります。たとえば、「大幅に削減」や「多くの方に」といった表現と比べ「コスト30%削減!」や「1万件の導入実績!」のように数字を使うと効果をより具体的にイメージしやすくなります。漠然とした表現よりも、数値があることで成果が視覚化され、印象に残りやすくなるのです。
実際に弊社が展示会に出展した際は、具体的な数値を使って来場者に訴求するようにしています。
例)「AIサポート機能でメール工数を90%削減!」
来場者の課題を言語化する
来場者が抱えている問題やニーズをキャッチコピーの中で言語化することにより、「自分のことだ」と共感してもらいやすくなります。
来場者が直面している課題を理解していることを示し、その課題を解決できることを強調すると効果的です。たとえば、「効率化にお悩みですか?私たちが解決します」など、来場者の心に響く問題提起を行います。
下記は来場者の課題を解決できるような看板になります。
競合との違いをアピールする
市場には多くの競合が存在するため、キャッチコピーで自社の強みやユニークさを明確にアピールすることが重要です。
「業界初」「唯一のソリューション」など、自社が他社と何が違うのか、どの点で優れているのかを伝えることで、来場者に対する差別化を図ります。競合と比較して選ぶ理由を与えることで、選ばれる可能性が高まります。
端的なワードでわかりやすく表現する
展示会では、多くの情報が溢れているため、キャッチコピーは短く、簡潔にすることが大切です。
来場者が一目で理解できるような、端的でインパクトのあるワードを使い、読みやすくすることで、伝えたいメッセージがスムーズに伝わります。たとえば、「即効性のある解決策」や「圧倒的なパフォーマンス」といった短く力強い表現が効果的です。
キャッチコピーの具体例
展示会でのキャッチコピー作成においてのポイントを紹介してきましたが、ここでは、具体的な例文を見ていきましょう。
①行動を促すキャッチコピー
「今すぐご相談ください!来場限定特典あり」
「デモ体験はここだけ!」
②必要性を強調するキャッチコピー
「このソリューションが、あなたのビジネスを救います!」
「今すぐ導入すべき理由、ここにあります!」
➂限定感を出すキャッチコピー
「展示会限定!特別価格で提供中」
「先着50名様!特別なオファーをプレゼント」
④人気があることを伝えるキャッチコピー
「導入実績1,000社突破!」
「業界トップクラスの評価を誇るサービス」
⑤感情を刺激するキャッチコピー
「この一歩が、未来を変える」
「あなたの夢を実現するパートナーがここに」
⑥お得感を伝えるキャッチコピー
「今なら50%オフ!展示会限定キャンペーン中」
「コスト削減とパフォーマンス向上を同時に実現」
⑦競合他社との違いをアピールするキャッチコピー
「他にはない圧倒的な精度と信頼性」
「他にはない、唯一無二のテクノロジー」
これらのキャッチコピーは、来場者の行動を促しつつ、限られたスペースで最大限の魅力を伝えることを目的としています。状況に応じて、それぞれの要素を組み合わせることで、さらに効果的なメッセージを作成することが可能です。
避けるべきキャッチコピー4選
展示会で訴求するキャッチコピーには、避けるべきキャッチコピーがあります。間違ったキャッチコピーにしてしまうと、来場者の興味を引かないだけではなく、マイナスの印象を与える可能性も考えられます。ここでは、避けるべきキャッチコピーの例とその理由を見ていきましょう。
①曖昧で具体性のない表現
- 例:
- 「最高品質の商品です!」「あなたにピッタリのサービス!」
これらは具体性に欠け、何が「最高」なのか、どの点で「ピッタリ」なのかが伝わりません。競合他社も同様の表現を使う可能性が高いため、差別化ができないことから効果的な表現とはいえないでしょう。
②専門用語や難解な表現
- 例:
- 「IoT統合型ソリューションでDXを推進します」
来場者が理解しにくい専門用語や業界特有の言葉を使うと、関心を引けず、逆に敬遠されることがあります。特に初めての来場者にはハードルが高く感じられます。
③文字数が長すぎるキャッチコピー
- 例:
- 「この製品は、コスト削減と効率向上のために設計され、最高品質の材料を使用しており、さらに最新技術を駆使して作られています。」
キャッチコピーは、展示会場のように多くの情報が溢れる環境では特に、短く簡潔であることが求められます。長すぎるキャッチコピーは読み手が興味を失い、スルーされてしまいます。
➃来場者と無関係な内容
- 例:
- 「私たちの創業から50年の歴史をご覧ください」
来場者が自分にどう関係があるのかがわからないキャッチコピーは、興味を引くことができません。自社の歴史や業績だけをアピールするのではなく、来場者にとってのメリットを強調する必要があります。
これらのキャッチコピーを避け、来場者にとってメリットが明確で、ポジティブな感情を引き出すような内容を心がけることが重要です。
展示会キャッチコピーは費用対効果が高い!
展示会は多くの来場者に直接アプローチできる貴重な場ですが、会場内には多数の企業が出展しているため、短い時間で自社の存在感を示し、来場者の関心を引く必要があります。この中で、キャッチコピーは少ない工数で大きな効果を発揮できます。
まず、ブースの看板に記載するキャッチコピーは比較的低工数で作成することができます。デザインや印刷に比べて、文章の作成は工数が少なく、短期間で準備可能です。
さらに、うまく設計されたキャッチコピーは、来場者の注意を引き、ブースへの誘導や製品説明につなげる強力な役割を果たします。展示会場では、一瞬で来場者の興味を引く必要があり、視覚的なインパクトと合わせて、短く明確な言葉がその役割を担います。
次に、来場者に強く印象づけることで、後の商談や契約につながるチャンスが高まります。キャッチコピーは、来場者が自社の製品やサービスに共感し、ブースに立ち寄るきっかけを作るだけでなく、後の記憶にも残りやすくなります。
特に、キャッチコピーが来場者の課題を解決する内容や、お得感を強調するものであれば、展示会後にさらにアクションを促すことにつながるでしょう。
つまり、少ない工数でブースへの誘導や商談の成功率を高める手段として、キャッチコピーの作成は費用対効果が高いため、必ず作成するべきといえます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。展示会で多くの来場者に自社ブースへと立ち寄ってもらうためにも、多くの出展ブースの中から自社に興味をもってもらうことが重要です。
今回ご紹介したポイントを考慮し、集客力を高めるキャッチコピーとなるよう作成に取り組んでみてください。また作成の際は、目的やターゲットに合わせ魅力的な表現となるよう意識しておくことも大切です。