アカウントベースドマーケティング(ABM)とは?導入のメリットは?

マーケティングオートメーション

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アカウントベースドマーケティング(ABM)とは?導入のメリットは?

近年、マーケティングオートメーションツール(MA)や、営業支援ツール(SFA)、社内名刺管理ツールなどの普及とともに、アカウントベースドマーケティング(ABM)という考え方が注目を集めています。
そこで今回は、アカウントベースドマーケティングとは何か、活用方法とメリット・デメリットについてご紹介します。

アカウントベースドマーケティング(ABM)とは?

アカウントベースドマーケティングとは、特定の企業や団体(アカウント)をターゲットとして明確に定義したうえで、戦略的にマーケティング活動を行う手法のことを言います。

最初にアカウントベースドマーケティングを提唱した米国のITSMAによると、下記のように定義されています。
「アカウントベースドマーケティングは、個別の顧客企業とそのニーズに焦点を絞り、自社の営業やマーケティングのみならず、商品・サービスを提供する部署、役員も協力して、顧客企業のビジネスゴールを達成するアプローチ」

これは有力な見込み顧客に対して、その企業向けに最適化されたマーケティング活動を展開すべきであるというシンプルな考え方です。

ABM活用のための4ステップ

アカウントベースドマーケティングの活用には4つのステップがあります。

ステップ1:対象企業の選定
対象とするべき企業は、大口顧客や自社ブランドの価値向上に貢献する可能性の高い企業です。選定の際は、中長期の視点も踏まえ、データを基にした客観的な選定が重要です。

ステップ2:対象企業の調査
その企業の構造や、最もアプローチするべきキーパーソン、持っている課題などを社内外の情報から収集し、整理します。

ステップ3:シナリオの検討
対象顧客毎に最適なアプローチをするために、どんな媒体、接点を持って、どうアプローチをするのか、集約した情報を元に設計します。

ステップ4:実際にアプローチ
施策後の顧客の反応から、施策の修正を行い、改善を繰り返していきましょう。

なぜ今、ABMが注目されているのか

上記のステップを見ると、マーケティングの方法としては決して新しいものではないということに気がつくでしょう。では、なぜ今になって注目を集めているのでしょうか。

その大きな要因の1つと言われているのが、MA(マーケティングオートメーション)やSFA(営業支援)といったツールの台頭です。

これまでは、社内に点在する情報の集約が十分とは言えず、結果として最適なアプローチが行えない現実がありました。しかし、これらのツールが充実してきた現在では、営業によって獲得した各種の情報を一元管理できるだけでなく、データの分析や作業の自動化など、アカウントベースドマーケティングに適した環境が整いつつあります。

つまり、MAツールなどを効率的に活用することが、BtoB市場でアカウントベースドマーケティングを成功させる方法とも言えるのです。

ABMのメリット

アカウントベースドマーケティングという考え方に沿ったマーケティング手法には、以下の3つのメリットが挙げられます。

リソースの無駄が減る

社内のリソースは有限です。アカウントベースドマーケティングはターゲットが明確であることから、注力するべき顧客や施策にリソースを集中させることができます。

例えば、平均顧客単価の企業50社にリソースを分散するのではなく、平均顧客単価の100倍となり得る企業1社にリソースを集中することで、効果的な売上の上昇に繋がるということです。

顧客に合わせてパーソナライズ化できる

アカウントベースドマーケティングでは、特定の顧客に対して営業・マーケティング活動を行うことから、その施策やコミュニケーションがその企業に合わせた特定の形になっています。

そのため、顧客企業の課題に対して直接アプローチしやすく、顧客企業側も「大多数に向けたものではなく、自社に向けた個別の提案である」と感じられ、自社の商品やサービスへの興味を持ってもらいやすくなります。

営業・マーケティングの連携が図りやすい

アカウントベースドマーケティングは営業部門とマーケティング部門の連携が図りやすいマーケティング手法だと言われています。

企業の営業部門とマーケティング部門は、本来は密接な関係がありながらも、それぞれが独立してしまっていることが少なくありません。

しかし、アカウントベースドマーケティングを行おうとした場合、独立していてはうまく進めることは難しいでしょう。

両部門ともに、ターゲット企業の顧客志向を基本とした展開を意識することになるため、情報共有や実際の施策での協力など、密接に連携して進めていく必要があります。
連携を取らざるを得ない環境が互いの理解を深め、結果として、企業として大きなメリットが生まれるのです。

ABMに向かない場合

アカウントベースドマーケティングには不向きと言える、以下のような場合があることも覚えておきましょう。

新規顧客or商談期間が短い場合

先述した通り、アカウントベースドマーケティングは自社に大きな利益(売上や自社のブランド価値向上)をもたらす大口顧客を特定し、その顧客に対して最適なアプローチを継続的に行うことです。

そのため、これまで実績のない新規顧客や、商談期間が短い顧客の場合にはABMの手法をとることが難しく、効果が見込みにくいと言えます。

営業・マーケティングが連携できない

メリットの部分で述べた通り、アカウントベースドマーケティングの実施にあたっては、営業部門・マーケティング部門の協力が必要不可欠です。

場合によっては、マーケティング視点を取り入れた営業組織の改革や、逆に営業視点を取り入れたマーケティング組織の改革を並行させる必要さえあります。

そういった中で、「営業部門とマーケティング部門はそれぞれ独立して、別々の業務を行う」という組織では、ABMを効果的に実施することが非常に難しいと言えるでしょう。

おわりに

今回は、アカウントベースドマーケティングとは何か、活用方法とメリット・デメリットについてご紹介しました。
アカウントベースドマーケティングは特別なマーケティング手法のように聞こえますが、要は「収益性の高い顧客に対し、自社のリソースを集中した戦略を行う」ことです。これは、どの企業でもごく自然にやられていることではないかと思います。また、部門を超えた協力が成功のカギを握るため、組織としてアカウントベースドマーケティングに取り組むという認識を共有することが重要です。

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