マーケティングオートメーション発展の歴史と今後の市場動向

マーケティングオートメーション

マーケティングオートメーション発展の歴史と今後の市場動向

昨今、さまざまなベンダーからツールが提供されているマーケティングオートメーションですが、日本で本格的に注目されるようになったのは、2013年~2014年頃からです。
今回は、マーケティングオートメーション発展の歴史と、日本での市場動向、今後の普及についてご紹介します。

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まずはおさらい。マーケティングオートメーションとは?

発展の歴史や、日本での市場動向について解説する前に、まずはマーケティングオートメーションについて簡単におさらいしておきましょう。

マーケティングオートメーションとは、「新規商談獲得におけるマーケティング活動を自動化し、効率的な営業活動を支援する」こと、もしくはそれを実現するツールのことを指します。

新規商談を獲得する際には、自社の見込み顧客に対して継続的にコミュニケーションを取り続け、一人ひとり異なる興味・関心内容に即したコンテンツを提供し、ニーズが顕在化したタイミングを逃さずに営業アプローチすることが重要ですが、これら一連の業務を手動で行おうとすると、莫大な工数が生じてしまいます。

そこで、「見込み顧客に対する適切なコンテンツ提供」「ニーズが顕在化したタイミングのキャッチアップ」を自動化できるツールとして、マーケティングオートメーションツールが誕生したのです。

マーケティングオートメーションの歴史を振り返る

マーケティングオートメーションは、見込み顧客のスコア(サイトの閲覧状況などから算出する、見込み度合い)によって適切なコンテンツをタイミングよく提供し、見込み顧客を育成する自動化ツールです。マーケティングオートメーションの導入により、営業部隊の顧客開拓に対するリソースが減り、少人数体制でも的確な見込み顧客へのアプローチが行えるようになります。

マーケティングオートメーションの発祥は1992年で、マーケティング先進国であるアメリカのUnica社が世に送り出しました。しかし、当時はインターネット普及率が低かったため、アメリカ国内でマーケティングオートメーションの有効性が浸透することはありませんでした。

マーケティングオートメーションが本格的に注目されだしたのは、1999年Eloqua社の成功からです。Eloqua社は、マーケティングに必要な機能をパッケージにして世の中に提供しました。これによって、他社もマーケティングオートメーション市場に次々と参入し、拡大していったのです。

2004年以降は高速インターネットの普及も増加したため、クラウドで数々のツールが誕生しました。また、時代に合わせたデジタルマーケティングの必要性(SNSとの連携など)も出てきたことで、2010年以降の4年間はマーケティングオートメーション市場の拡大期となったのです。

アメリカと日本のマーケティングオートメーション

アメリカでは日本よりも「マーケティング」が発展していると言われています。これはいわゆるオンライン広告やSNSマーケティングのような手段としての「デジタルマーケティング」に限った話ではなく、「見込み顧客や、顧客のLTVを最大化するための継続的なコミュニケーションを体系的に行う仕組み」自体が日本よりも発展しているという事です。

これには以下のような理由があると言われています。

  • 日本では生産・営業(販売)が売上拡大のキーになる時代がアメリカよりも長く続いたので、「マーケティング」の重要性が比較的軽視されてきた
  • アメリカでは、拠点が遠隔地同士にある場合が多いという地理的な制約上、面談を前提にした営業活動よりも、遠隔でのコミュニケーションを中心にした手法が発達しやすかった

上記のような背景と併せて、ITへの投資が盛んなアメリカという土壌での、デジタルマーケティングやアドテクへの投資によって、更にマーケティングオートメーションの普及や発展に拍車がかかり、加速度的にマーケティングの発展が起こっていると言えるでしょう。

いっぽう日本では、戦後からプラザ合意以前の為替差異や、戦後からの復興需要を背景に、主に製造業で、”生産”と”営業”が中心となった売上拡大・業績拡大ができる市場環境が生まれました。また、東京に本社機能が一極集中していることや、大都市間の地理的な移動がアメリカほど困難でないこともあり、営業活動では、対面式でお客様との人間的な関係づくりを重視するような文化が生まれたことも、営業が重視された背景です。

現在の日本では、このような時代に成功経験を積んだ方々がマネジメントを行い、企業を率いていることが多く、売上拡大のための営業施策としてマーケティング的な発想よりも、お客様への提案の質や関係づくりに営業マネジメントのフォーカスが当たりがちです。

上記のような背景があり、日本とアメリカのマーケティングへの取り組みは10年の差があるとも言われています。

日本の市場動向

日本でも徐々に、マーケティングオートメーションは浸透してきていますが、アメリカなどの先進国と比較すると、日本のマーケティングへの投資は少ない傾向にあります。そのため、マーケティング関連の部署に配置される人員も潤沢ではなく、1人あたりの負担も多くなっているのが現状です。

他にも「日本のマーケティング市場は世界的に遅れている」「マーケティングオートメーション自体をうまく使いこなせない」などの特徴があります。これにより、マーケティングオートメーションを導入している日本の企業はまだ少ない状態です。株式会社富士キメラ総研が発表した調査※では、2015年のBtoBでの導入企業数は約1,7000社となっており、導入に対して、まだ積極ではないと言えます。

しかし、日本でのマーケティングオートメーションの立ち上がりはこれからだと言われています。近年では国内ベンダーによるマーケティングオートメーションツールの提供が増えたことにより、日本人のユーザビリティを考慮したツールが開発されています。これから先、BtoBの日本企業のマーケティングオートメーションツール導入数は、2015年から2020年までの間に約2.7倍になると言われています。※

マーケティングオートメーションの導入企業・提供企業の数はアメリカに劣っているものの、日本のマーケティングオートメーションの市場規模は、今後大きく変化していくでしょう。

"日本の市場動向"について、下記記事も参考にご覧ください。
日本で今マーケティングオートメーションが必要とされる背景

今後、日本での普及は?

現在のマーケティングオートメーションの普及は、大企業を中心に広がりつつあります。今後は、中・小企業にとっても取り入れやすいツールが普及していくことで、マーケティングオートメーションを導入する動きが進んでいくでしょう。

マーケティングオートメーションは、日本で導入されてから数年しか経過していない市場のため、成功例や経験談が少ない傾向にあることも事実です。マーケティング担当者がその効果や活用方法について詳しく理解していない、というケースも多々見られます。そのため、これまでは急激な普及ではなく様子をうかがいながら、緩やかな成長を遂げていく市場でした。

しかし、BtoBの日本企業がマーケティングオートメーション導入に投入する金額は2015年で約22億円、2020年には全体で約82億円にまで成長するとされています※。

ただ、マーケティングオートメーションの導入時は、さまざまな種類のツールからそれぞれの特徴を把握し、自社にとって適切なものを選ぶ知識が必要です。併せて、マーケティングのシナリオ策定や、見込み顧客のスコア分析環境を事前に社内で整える必要もあります。これらは日本でのマーケティングオートメーション普及の課題と言えるでしょう。

おわりに

大企業を中心に広がりつつある、マーケティングオートメーションですが、今後は中・小企業にもマーケティングにおける効率化が期待できるとして、使用される機会が増えると予想されます。
日本でも企業ごとに試行錯誤を繰り返しながら、さまざまな業種でマーケティングオートメーションの導入を進め、自社の成約率アップにつなげましょう。

※2016年11月、株式会社富士キメラ総研「クラウド型マーケティングオートメーション製品市場に関する調査」参照

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