MAツールでオフラインとオンラインの施策をまとめて管理する方法

マーケティングオートメーション

MAツールでオフラインとオンラインの施策をまとめて管理する方法

マーケティングオートメーション(MAツール)はデジタルマーケティング領域のツールであるため、オンライン施策に関連する機能や活用方法が注目されがちです。

しかし、特にBtoBマーケティングにおいては、セミナーや展示会など、オフラインの施策もオンラインと同じくらい重要なポジションにあります。そのため、これらのオフライン施策もオンライン施策と同じようにMAツールで管理し、見込み顧客の温度感を総合的に測れる状態を作ることが重要です。

ここでは、BtoB企業におけるオフライン施策の位置づけを整理した上で、MAツールで管理する方法や押さえておきたいポイントをご紹介します。

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マーケティングオートメーションとは

マーケティングオートメーション(MAツール)とは、見込み顧客の情報を管理し、メール送信などの施策を通して購入意欲を育てていくツールです。

趣味嗜好が多様化している現代では、一人ひとりに合わせたマーケティングをおこなうのが難しくなっています。特にBtoBでは購買までに数ヶ月~数年程度かかることが多く、長期に渡るナーチャリングが必要になります。

そこで、見込み顧客へ適切なコンテンツを提供したり、営業がフォローすべき適切なタイミングをはかったりするため、多くの企業でマーケティングオートメーションが使われるようになりました。

機能の一例にはこのようなものがあります。

  • 見込み顧客の情報管理
  • メール送信機能
  • イベント出席者情報をまとめる
  • リードのスコアリング
  • アクセス解析

マーケティングオートメーションを使えば、オンライン・オフライン施策の実施や結果を、一括で管理できるようになります。

BtoBのマーケティングは、オンライン・オフラインどちらも重要

一般的に、マーケティングオートメーションで管理する施策というと、Web広告やSEO対策、メール、SNSなど、Webサイトを基軸にしたデジタルマーケティングを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。ですが、BtoBマーケティングでは、展示会やセミナーなどのオフライン施策は直接話せる・製品やサービスを体験する場として、非常に重要となります。

2020年現在は、コロナなどの影響でリアルイベントの一部がWebに置き換わっていますが、オフラインのイベントは一定の需要があります。オンラインでできるイベントはオンラインで、オフラインでできるものも少しずつ再開しており、マーケティングオートメーションで両方フォローしていくことになるはずです。

BtoB企業におけるオフライン施策の位置づけ

BtoBマーケティングで行われる主なオフライン施策は、展示会、カンファレンスイベント、セミナーなどが挙げられます。これらの施策は、リードジェネレーションやリードナーチャリングなどを目的として開催されることが多いです。

例えば、展示会では自社商品・サービスに直接触れることでアピールしたり、名刺交換を通して新規見込み顧客の情報を獲得をしたりします。セミナーでは、参加者の求めている情報を提供しつつ自社商品・サービスのニーズを喚起したり、既存見込み顧客のクロスセルを狙ったりします。

どちらも、マーケティング施策全体の中で重要な立ち位置となっており、これらの施策を無視して見込み度合いを適切に把握することはできません。

マーケティングオートメーションでオフライン施策を管理する方法

では、展示会やセミナーといったオフライン施策で得られた情報を、マーケティングオートメーションでどう管理したらよいのかを解説していきます。

1.オフライン施策で得た名刺をデジタル化

オフライン施策で受け取った名刺は、必ずデジタル化をしましょう。名刺交換をしても、そのまま担当者のデスクの引き出しにしまわれていては意味がありません。
数百枚など量が多く入力しきれない場合は、Sansanなどの名刺管理システムや、名刺データ化代行サービスなどを利用してもよいでしょう。

例えば、マーケティングオートメーションの「List Finder」は、名刺管理サービス「Sansan」連携機能名刺データ化代行サービスを備えています。

2.リード情報の入ったファイルをマーケティングオートメーションにインポート

イベントでは見込み顧客からアンケート回答を得たり、共催セミナーでは共催企業からCSVファイルをもらったりすることがあります。アンケート回答をまとめたエクセルやCSVファイルは必ずマーケティングオートメーションにインポートしておきましょう。

マーケティングオートメーションには、リード情報が入ったエクセルやCSVファイルなどの一括インポート機能が備わっています。その機能を利用すれば、簡単にリード情報をインポートできます。

その際、接触したイベントの情報や、アンケートなどから類推する顧客ステータスなども紐付けしておくと、営業のフォローにも役立つでしょう。

3.必要に応じて、オフラインイベントの接触履歴をスコアリング基準に追加

「どのセミナー・イベントへ参加したか」「何回参加してくれたか」といった接触履歴を入れておきましょう。のちほどスコアリングの指標として使えるからです。

例えば、自社サービスの導入事例セミナーに参加した見込み顧客は、サービスへの興味度合いが比較的高い顧客だと思われます。ホットリードとして抽出するための条件(スコアリング条件)に接触履歴を組み込んでおきましょう。

オフラインで得たリード情報をマーケティングオートメーションを使って活かすには?

オフライン施策で得た情報をマーケティングオートメーションに取り組む際、効果的にデータを活用するためのポイントを紹介していきます。

オフライン施策で接触した見込み顧客の属性を定義しておく

まず、見込み顧客の属性をある程度分類しておきましょう。
その分類にのっとってフォロ―スキームを構築することで、適切なナーチャリングフローに組み込まれ、優先すべきリードをマーケティングオートメーションで抽出できるようになります。

以下、属性とフォローの例です。

【展示会でノベルティと交換して得たリード】
自社サービスへの興味は無し
→メルマガでナーチャリング。開封率やクリック率などを通してふるいにかける
【テーマAのセミナーに参加】
課題認識はしているが、自社サービスへの関心度に温度差がありそう
→確度を確かめたいので、次のセミナーを計画してみよう
【テーマBのセミナーに参加】
自社サービスへの興味度が高い
→営業からアポイントメントを取って直接話をする

お礼メールなどで、Webサイトへの導線を用意し、トラッキングできる状態にする

初回接触がオフライン施策だった場合、そのままではマーケティングオートメーションでトラッキングできません。よって、マーケティングオートメーションを使ってメール配信を行い、見込み顧客にURLをクリックさせ、Web上での行動履歴を追跡できるようにしましょう。

特に、イベントへの参加お礼メールは、通常のメルマガよりも比較的開封率が高い傾向にあります。お礼メールにWebサイトへの導線を用意しておくと良いでしょう。

お礼メールの書き方は、こちらのページを参考にしてみてください。

オフラインの接触履歴×Webの行動履歴で、見込み顧客の興味度合いを図る

マーケティングオートメーションを活用すれば、オフラインの接触履歴とWebの行動履歴をオンライン上で同時に把握できます。

それによって、「3か月前の展示会で名刺交換した方が、高頻度でWebサイトに来訪している」や「セミナーに参加した方が、製品の価格ページを今見ている」といった情報を社内で共有できるようになります。

マーケティングオートメーション「List Finder」を使った見込み顧客情報の活用法はこちらでも解説しています。

オフラインの接触履歴とWeb行動履歴を組み合わせることで、高確度な見込み顧客を抽出し、営業・マーケティング活動の生産性向上につなげましょう。