展示会の効果測定の方法を解説!重要な指標や成果を上げるポイントを紹介
展示会出展の成果を図るためには、展示会後の効果測定を行うことが欠かせません。
この記事では、展示会に出展する企業担当者の方向けに成果を図るために効果測定が必要な理由や具体的な方法、効果測定の結果を活用する方法について解説します。
- ▼この記事で分かること
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- 展示会後の効果測定が重要な理由
- 展示会後の効果測定を行う具体的な手法
- 出展の効果を最大化するポイント
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Contents
展示会に出展する目的
まずは展示会に出展する目的について改めて整理しておきましょう。出展目的は、出展後の効果を測るためにも、明確にしておく必要があります。
主な出展の目的は、
- 新規見込み顧客の獲得
- 既存顧客との関係性構築
- 企業や商品の認知拡大
が挙げられます。
目的を明確にしておくことで、チーム全体として目指す指標が見えてくるでしょう。自社で抱えている課題を解決するために、必要な施策を目的として設定することが重要です。
展示会後の効果測定が重要な理由
展示会では、設定した出展目的を達成できているかどうか判断するためにも、効果測定の実施が欠かせません。
効果測定を行うためには出展の目的を設定するのと同時に、数値目標を定めておくことが大切です。具体的に数値化された目標に対して、どのような結果だったのか可視化することで、展示会出展の成果や課題が明確になり、施策の改善点を洗い出すことができます。
このように展示会後の効果検証は、展示会出展の成果を明確化するとともに、次回以降の出展に結果を反映させることで、より効果的な出展にすることができます。
効果測定に必要な指標設定
ここでは、展示会後の効果測定の際に検証の指標となる項目を見ていきましょう。
訪問者数
まずは、ブースへの訪問者数です。訪問者数を正確に数えることは難しいですが、チラシやノベルティの配布数を計測することでおおよその訪問者を把握しておきます。
展示会会場全体の来場者数が増えているのに対して、訪問者数が減ってしまっている場合、集客方法に課題があることがわかります。また、訪問者数が増えているのに名刺交換数やアンケート回答数が減っている場合、コンバージョンに至るまでの施策に改善点があることがわかるでしょう。
リード数・名刺獲得数
展示会の指標の中で、最も目標設定がしやすいとされるのがリード数です。リード数は、名刺交換数とも言い換えることができます。
展示会では、より多くの名刺を獲得することがその後の成果へとつながる可能性を高めます。特に展示会の目的が「新規顧客の獲得」である場合は、出展の効果として判断することができるでしょう。
またBtoB企業の場合、展示会後すぐに成約につながることは少ないため、この名刺交換数は、自社に興味や関心をもってくれた見込み顧客数として指標とすることができます。
アンケート回答数
アンケートやヒアリング回答数も効果を判断しやすい指標です。アンケートでは、来場者の自社に対するリアルな評価を得られます。
また、見込み度合いやニーズなど来場者の情報も名刺情報より詳細に把握することができるでしょう。
数値での目標設定も立てやすいことから、アンケート回答数も展示会での効果測定に欠かせない指標といえます。
商談数
商談数は、展示会を通して案件化、商談化した数です。BtoB企業では、リードの獲得から成約までのプロセスが多く、成約には中長期的な時間を要するため、受注の前段階であるこの商談化数を指標とすることも多いでしょう。
また、商談化数を正確に判断するためにも、どこまで話が進めば商談としてカウントするのかといった商談化数の定義を社内で事前に定めておく必要があります。
受注数
受注数は、展示会を通じて受注に至った数です。この受注数が展示会の成果として最も明確な数字であるといえます。また受注件数のみならず、受注金額も指標となります。自社で扱う商品やサービスの単価に合わせて設定し、普段の営業時と展示会での成果を比較しましょう。
しかしBtoB企業では、受注まで中長期的な時間を必要とすることが多いため、展示会後すぐに効果測定を行う際の指標としては判断が難しい場合もあります。そこで、受注数の効果測定を行う時期を展示会後すぐのほか、3か月後、半年後といったようにタイミングを分けて検証することが効果的です
LTV(顧客生涯価値)
LTV(顧客生涯価値)とは、顧客から生涯にわたって得られる利益のことです。つまり、1回の取引で得られる利益だけではなく、その後自社との取引を終了するまでにもたらす利益を表す指標です。
リードの獲得から受注まで中長期的な時間を必要とするBtoB企業の場合、展示会後すぐの効果測定だけでなく、こうしたLTVのような長期的なスパンでの検証も必要であり、重要な指標といえるでしょう。
展示会後の効果測定を行う具体的な手法
では、実際にどのようにして効果測定を行うのか、具体的な手法について見ていきましょう。
ROI(費用対効果)を算出する
ROIとは「Return On Investment」の略で、投資した費用に対して、どれだけの利益を得ることができたのか測ることができます。
ROIが高いほど収益性が高いと判断できることから、展示会出展の成果を正確に測るためにも、ROIの算出が重要とされます。
マーケティングにおける費用対効果の計算式は、
ROI(%)=出展して得られた利益÷出展に要した費用×100
で求めることができます。
- 出展して得られた利益とは?
- 展示会での名刺獲得枚数や展示会で受注につながった売上など
- 出展に要した費用とは?
- 出展料や展示ブース製作費、チラシやノベルティなどの販促物制作費、人件費など
過去の出展と比較する
一度の出展だけではなく、複数の展示会に出展している場合には、それぞれ展示会のROIを比較することで、出展効果を客観的に判断することができます。
これまでの出展効果を比較表にしておくと、今後新たに出展する際の効果検証に役立つでしょう。
効果測定の結果を活用する方法とは?
設定された目標に対しての達成度を判断できる効果測定では、検証の結果を今後のマーケティング施策に活かしたり、次回の展示会へ向けて効果的な施策を打ち出せるようになります。
例えば効果測定の結果、目標が達成されていなかった場合にはその原因を特定することで、改善策を見出すことができるでしょう。
さらに、マーケティングにおいてもどのアプローチが成功し、失敗したか把握することで、今後の展示会やマーケティング活動において、より効果的な戦略を立てることができます。
このように展示会後の効果検証を行うことは、展示会のみならず今後のマーケティング施策の効果を徐々に高めることができるのです。
展示会出展の効果を高める4つのポイント
ここでは、展示会の出展効果を高める4つのポイントを見ていきましょう。
数値目標を設定する
展示会後の効果測定を行うためにも、具体的な数値での目標設定が大切であることを解説しましたが、数値目標の設定は、展示会当日に担当者たちが目指すべき明確な目標としても重要な役割を果たします。
主に名刺獲得数、アンケート回答数、商談回数、受注数などの指標を件数での明確な目標とし、取り組むことが大切です。
事前準備を行う
展示会出展の効果を高めるためにも、事前準備をしっかりと行うことが重要です。事前準備とは、展示ブースや配布物の準備だけでなく、スタッフの役割分担やアプローチ方法の検討、集客など多岐にわたります。
また事前準備の段階で行う集客は、当日の来場者数に大きな影響を与えます。事前集客では出展の目的に合わせ、自社ブースに来場してほしいと考えるターゲットに向けSNSでの告知やメールの配信、自社サイトでの告知など様々な方法で集客しておくことも重要となります。
出展費用の見直し
展示会での費用対効果を高めるには、利益を高めることはもちろんですが、少しでもコストを削減することも重要となります。
例えば、出展費用の安い展示会への出展や助成金の活用、ブースの設営にかかる費用も抑えたい所です。ブース設営では、パネル製作を自社で行ったり、出展に必要なテーブルや椅子、ディスプレイに必要な備品などを購入する代わりにレンタルを活用するなど、削減できるコストについても検討する必要があります。
継続的なアフターフォローを行う
展示会当日は見込み度合いがあまり高くないと判断した顧客も、継続的なアフターフォローを行うことで、徐々に見込み度合いを高めていくことも展示会出展の効果を最大限引き出すために欠かせないポイントです。
展示会終了後は、その後のフォローの方法を考えておきましょう。出展により多くの集客ができたとしても、そこから商談が発生しなければ高い費用を払って出展した意味がなくなってしまいます。
そこで展示会後は、お礼メールや郵送による資料の送付、電話でのフォローなどそれぞれ見込み度合いに合わせた施策を行うことが大切です。
おわりに
効果検証を行うタイミングは、企業で扱う商品やサービスによっても異なるでしょう。
例えば、比較的安価な商品を扱うことの多いBtoC企業は、短期間で成約に至ることも多いですが、BtoB企業の場合は、リードの獲得から受注に至るまで、中長期的な時間を要することがほとんどでしょう。
そのため効果検証を行う際には、展示会終了後すぐに行うだけでなく、自社で扱う商品に合わせたタイミングで複数回実施することが重要となります。