展示会出展時に知っておきたい!展示会のROI(費用対効果)を高める方法

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展示会出展時に知っておきたい!展示会のROI(費用対効果)を高める方法

展示会の出展にはさまざまなコストがかかります。掛けたコストに対してどれだけの効果があったのか、それを見極めるのがROI(費用対効果)です。

この記事では、費用対効果の概要からROIの検証方法、さらに展示会費用対効果を最大化するための方法について詳しくご紹介します。

▼この記事で分かること
  • 展示会出展の費用対効果とは何か
  • 費用対効果の検証方法
  • 費用対効果を最大化する方法

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ROI(費用対効果)とは?

まずはROIについて改めて理解を深めておきましょう。ROIとは「Return On Investment」の略で、投資した費用からどれくらいの利益・効果が得られたのかを表す指標です。
ROIが高いほど収益性が高いと判断できることから、展示会出展の成果を正確に測るためにも、ROIの算出が重要とされます。

しかしBtoB企業では、見込み顧客の獲得から受注に至るまでの期間が数か月から数年単位と中長期的なため、展示会後すぐにROIを算出した場合、受注金額だけではその効果を正確に判断するのは難しいでしょう。

そこで受注金額だけでなく、さまざまな指標を用いてROIを算出することが、より正確な成果を測ることにつながります。

算出方法
ROI(%)=出展して得られた利益÷出展に要した費用×100

展示会の出展にかかる費用

ここからは費用対効果を算出する上で必要となる費用にどのようなものがあるか見ていきましょう。

出展料

展示会への出展には、出展料金がかかります。この出展料金とは会場使用料やブース料金です。
展示会では、出展するスペースの単位を「小間」と呼びます。1小間3m×3mで設定されるのが一般的で、1小間20〜100万が相場となり、利用する大きさにより費用が異なります。

ブース施工・装飾費

展示会では出展料金だけでなく、出展ブースの施工費用もかかります。具体的には、壁面や床面の工事、電気工事費用などがこれにあたります。
他にもパネルやポスター、商品映像を流す大型ディスプレイやLED照明、音響機器などといったブース装飾費もかかります。

装飾費は、自社の印象や集客に大きく影響する部分です。ここでの費用は装飾をどこまでこだわるかによって、大きく変動します。

広告費

展示会では、効果的な集客を行うためにも、事前に自社の既存顧客への招待状や、自社サイトでの告知を行うことが重要です。また当日の集客には、チラシやノベルティの活用が効果的と言えます。

こうした事前集客にかかる宣伝費やチラシ、ノベルティの制作にかかる費用などが広告費となります。

人件費

展示会当日のブース運営や、接客を行うスタッフ、コンパニオンを雇った場合の人件費もかかります。
またブースで着用するスタッフTシャツや、展示会場までの交通費、宿泊費なども人件費となります。これは、展示会場までの距離によっても大きく変動する部分です。

展示会での成果指標

続いて、ROIを割り出すために必要な主な指標について見ていきましょう。

リード数

リード数とは、展示会で獲得した見込み顧客情報の数で、名刺交換数とも言い換えられます。明確な獲得件数がわかるリード数は、展示会での指標の中でも目標設定がしやすいでしょう。特に展示会出展の目的が「新規顧客の獲得」である場合は、効果として判断しやすくなります。

しかしこのリード数は、交換した全ての名刺をカウントするのではなく、事前に定めたスコアリングの基準をもとに、基準を満たしているリードに絞ってカウントすることが、より正確なROIを判断することにつながります。

商談数

商談数とは、展示会を通して案件化、商談化した数です。BtoBでは、見込み顧客の獲得から成約までのプロセスが多く、成約には中長期的な時間を要するため、受注の前段階となる商談化数を指標とすることが展示会の成果を測る一つとなるでしょう。

またROI正確に判断するためにも、どこまで話が進めば商談化数としてカウントするのかといった基準を事前に社内で定めておく必要があります。

受注額

受注数は、展示会を通じて受注に至った数です。この受注数が展示会の成果として最も明確な数字であるといえます。
また受注件数のみならず、受注金額も指標となります。自社で扱う商品やサービスの単価に合わせて設定し、普段の営業時と展示会での成果を比較しましょう。

しかし前述したようにBtoBでは、リードの獲得から受注まで中長期的な時間を必要とすることが多いため、展示会後すぐに効果測定を行う際の指標としては判断が難しいこともあります。

展示会出展のROIを高めるためのポイント

展示会出展のROIを少しでも高めることが展示会の成果であるといえます。そこでここでは、ROIを高める方法とそのポイントについて解説していきます。

KPIを設定する

展示会を出展する際に設定する目的に合わせ、KPI(重要業績評価指標)も設定しておきましょう。例えば、「新規顧客の獲得」を目的とした出展の場合、より多くの名刺を獲得することが重要となります。
このように設定した目的を達成するために、必要な目標を具体的な数値で設定しておきましょう。

設定したKPIをもとにROIを算出すると、現状の達成度合いや、進捗状況を具体的に把握することができ、改善すべき点が明確化されます。これにより、ROIの向上を図ることができるでしょう。

ターゲットを設定する

展示会出展の際は、より多くの来場者を集客したいものですが、自社のターゲットではない来場者ばかりを集客してしまうことは、成約につながる可能性を低くしてしまうことも考えられます。

そこで、自社が来場してもらいたいと考えるターゲットを予め設定し、そのターゲットに合わせたコンテンツの準備やアプローチを行うことが重要です。ターゲットのニーズや課題を洗い出し、その課題に対して自社の商品やサービスがどのように役に立つかを考え、コンテンツを用意することで、より費用対効果を高めることができるでしょう。

コストを削減する

展示会での費用対効果を高めるには、利益を高めることはもちろんですが、少しでもコストを削減することも重要となります。

例えば、出展費用の安い展示会への出展や助成金の活用、ブースの設営にかかる費用も抑えたい所です。
ブース設営では、パネル製作を自社で行ったり、出展に必要なテーブルや椅子、ディスプレイに必要な備品などを購入する代わりにレンタルを活用するなど、削減できるコストについても検討する必要があります。

展示会後のフォローアップを行う

展示会終了後は、その後のフォローの方法を考えておきましょう。出展により多くの集客ができたとしても、そこから商談が発生しなければ高い費用を払って出展した意味がなくなってしまいます。
そこで展示会後は、お礼メールや郵送による資料の送付、電話でのフォローなどそれぞれ見込み度合いに合わせた施策をおこなうことが大切です。

展示会当日は見込み度合いがあまり高くないと判断した顧客も、継続的なアフターフォローをおこなうことで、徐々に見込み度合いを高めていくことも展示会出展の効果を最大限引き出すために欠かせないポイントです。

展示会で費用対効果を検証する方法

ここからは実際に、展示会後の効果を算出するための方法について解説します。

数値目標を設定しておく

展示会後の費用対効果を検証するためにも、展示会前に目標を具体的な数値で設定しておきましょう。設定する目標数値は、前述したように「リード数」「商談数」「受注数」が主な目標となるでしょう。
この数値目標に対して、最終的な成果がどれくらいであったか検証することができるのです。

データを収集する

展示会終了後には、実際の名刺獲得数や、商談化数を具体的な数値データとして収集します。
このとき、予め設定していた基準をクリアした名刺獲得数や商談化数に絞って収集することで検証結果の精度が高まるでしょう。

コンバージョン率を算出する

コンバージョン率は、展示会の来場者の中から、成約に至った割合です。コンバージョン率の高さも出展成果の一つですが、BtoBの場合は商品の認知から成約には中長期的な時間を要することも多いため、コンバージョン率だけが展示会の成果ではないことも意識しておきましょう。

ROIを算出する

ROIは【出展して得られた利益÷出展に要した費用×100】で求められます。この計算により、展示会出展で実際に得られた利益をコストと比較して、どれだけの効果があったのか明確な数値で示すことができ、展示会出展の成果を判断する材料となります。

まとめ

費用対効果は、投資した費用に対してどれだけの効果を得ることができるかを判断する指標です。展示会出展の効果を高めるためにも、展示会後は費用対効果の検証を行い、評価や課題の明確化、さらに改善を行うことが重要です。