展示化出展では、競合との差別化を図り、来場者に自社を印象付けるためにもノベルティの配布が効果的とされています。しかし、展示会担当者の中には、ノベルティ配布にどれだけの効果があるのか、どのようなアイテムをノベルティとして用意すべきかお悩みの方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、ノベルティの選び方や効果を最大限に高めるためのポイントなど展示会担当者必読の情報を提供します。
- ▼この記事で分かること
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- ノベルティを配布することで得られる効果
- 効果的なノベルティアイテムの選択方法
- ノベルティのトレンドとは
- 効果的なノベルティ配布のタイミング

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Contents
展示会を開催する目的
まずは、展示会を開催する目的について、改めて整理しておきましょう。
認知度向上
展示会は、企業や製品、サービスを広く認知してもらうための絶好の機会です。多くの業界関係者や一般来場者が集まる場であるため、自社のブランドを効果的にアピールすることができます。特に新しい製品やサービスを発表する際には、展示会を通じて多くの人々にその存在を知ってもらうことができます。
新規顧客の獲得
展示会は新規顧客を見つけるための重要なマーケティングチャネルです。業界のリーダーや潜在的なビジネスパートナー、消費者に直接アプローチできるため、新たな商談の機会を生み出しやすくなります。実際に製品を見てもらったり、体験してもらうことで、関心を引き、見込み顧客を獲得することができます。
市場動向の把握
展示会では、自社の製品やサービスに関心を持っている来場者からフィードバックをもらうことができ、業界の最新トレンドや競合の動向を把握する貴重な機会となります。また、同業他社の展示内容やプロモーションを直接見て、業界全体の動きをつかむことができます。
既存顧客との関係構築
既存の顧客に対して感謝の気持ちを示したり、企業の最新情報を伝える良い機会にもなります。展示会で直接顧客とコミュニケーションをとることで、信頼関係を強化し、将来のビジネスチャンスを広げることができます。
競合との差別化
展示会では、競合他社との違いを直接アピールすることができます。特に新製品や独自の技術、サービスなどを展示することで、他社との差別化を図り、自社の優位性を示すことができます。
展示会は、ただ単に製品を展示する場ではなく、さまざまな目的を達成するための重要な戦略的ツールです。目的に応じて効果的な展示や活動を行うことが、成功のポイントとなります。
展示会出展のメリットについては、以下の記事をご覧ください。
ノベルティを配布することで得られる5つの効果
まずは、展示会でノベルティ配布を行うことで得られる5つの効果について見ていきましょう。
来場者との会話のきっかけとなる
展示会の主な出展目的として、「見込み顧客の獲得」があります。そしてこの見込み顧客獲得の第一歩となるのが名刺交換です。
名刺交換を行うには、自社ブースに訪れた来場者に対してスムーズな声かけを行う必要があり、ノベルティを配布することはこの時の会話のきっかけとなるでしょう。来場者と自然なコミュニケーションを図ることで、スムーズな名刺交換へとつながります。
自社の認知度向上
ノベルティは、自社や自社商品の認知度向上にも効果的です。展示会には、数多くの企業が出展しています。その中から自社を印象付けるためにも会社名や、ロゴの入ったノベルティを配布することが効果的です。
またノベルティの配布は、自社の認知度を高めるだけでなく、後日、自社を思い出してもらえるきっかけとなることもあるでしょう。
長期的な宣伝効果
ノベルティの配布は配ったその時だけでなく、中長期的な宣伝効果があります。たとえば、日常的に使用する機会のある実用品をノベルティとした場合、使用するたびに会社名やロゴを目にすることで、中長期的に自社を思い出いしたり、意識してもらえるきっかけとなるでしょう。
既存顧客との関係性の構築
展示会出展の際、事前に既存顧客を招待し、日ごろのお礼や新商品の紹介などを行うことで既存顧客との関係性が深まるでしょう。
このときに、既存顧客向けに特別に用意したノベルティの配布を行うことでより効果的な関係性の構築につながります。
競合他社との差別化
展示会で競合他社との差別化を図るためにも、ノベルティが効果的です。差別化を図るためには、自社のコンセプトに合わせたノベルティを選ぶ必要があります。
また、カラーやデザインを自社イメージに合わせて制作するなど、他社にはないオリジナリティのある魅力的なノベルティにすることが重要です。
ノベルティの選び方
ノベルティを配ることで得られる効果について解説しましたが、ここでは、実際にノベルティを選定する際のポイントも押さえておきましょう。
①目的やターゲットに合わせて選択する
展示会でノベルティを配布する目的は、ブランドの認知度を高めたり、来場者との関係を深めることにあります。これらの目的に応じて、ノベルティの選択肢も異なります。たとえば、ブランド認知の向上が目的の場合、ロゴや企業メッセージが目立つアイテムを選び、来場者が日常的に使うことでブランドの露出を増やすことができます。
また、来場者との関係構築が目的であれば、より実用的で長期間使えるアイテムを選び、展示会後にも接触を続けられるようにすることが重要です。また、ノベルティの効果を高めるためには、自社のターゲットとする来場者に合わせたアイテムを用意することも重要です。ターゲットの性別や年齢、職種、さらには興味関心やニーズなど、ターゲットの特性を把握し、実際に使ってもらえそうなアイテムを選びます。
このようにターゲットに合わせたノベルティにすることで、展示会場で受け取ってもらえる可能性も高まるでしょう。
②自社のイメージと一貫性を持たせる
自社の認知度や知名度を高めるためにも、企業や商品のイメージカラーに合わせたノベルティの選定や、制作が重要です。このとき、自社で取り扱う商品やサービスと関連したアイテムを選ぶことも効果的でしょう。IT企業の展示会では、技術力や革新性を感じさせるノベルティが効果的です。たとえば、便利で持ち運びやすいUSBメモリや小型の外付けストレージは、展示会で非常に人気があります。
展示会後にノベルティを使用する際にも、イメージの定着やブランディングにつながるため、自社イメージとの一貫性を考慮しましょう。
➂もらう立場になって考えてみる
どのようなアイテムをノベルティとするか悩んでいる場合には、自分自身がノベルティをもらう立場になり、もらって嬉しいと思えるアイテムを選定しましょう。
ノベルティは、会場で受け取ってもらうだけでなくその後も継続的に使用してもらうことで長期的なブランディング効果が期待できます。そのためにも、長く使ってもらえるような実用的なアイテムを選定することも欠かせません。
④コストパフォーマンスも考慮する
展示会では多くの来場者にノベルティを配布するため、コスト管理も重要なポイントです。高価なアイテムを提供すれば品質は良くなりますが、予算を大幅に超えてしまう可能性があります。そこで、コストパフォーマンスを考慮し、品質と価格のバランスを取ることが求められます。
大量生産することでコストを抑えつつも、デザインや素材にこだわったアイテムを選ぶと良いでしょう。予算内でできるだけ効果的に来場者にアピールできるアイテムを見つけることが成功のカギとなります。
来場者に喜ばれるノベルティとは?効果的なノベルティの特徴と種類
ここからは実際にどのようなノベルティがあるのか、種類と特徴について解説していきます。
喜ばれるノベルティ①実用的なアイテム
- 実用的とは?
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- コンパクトで持ち運びやすい
- 普段使いできる日用品
- 展示会場ですぐに使える
- ビジネスシーンで活用できる
実用性のあるノベルティを選ぶと、来場者に受け取ってもらえる可能性を高めます。ターゲットにとって実用的と感じてもらえるアイテムを選びましょう。実際に、日常生活で使ってもらうことができれば会社名やロゴを日常的に目にすることとなり、企業の認知度向上やブランディングにつながります。
- アイテム例
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- USBメモリー
- ワイヤレス充電器
- スマホスタンドやクリーニングクロスといったスマホ関連グッズ
- 付箋などの文房具
- ノート
- 手帳
- ウェットティッシュ
- アルコール消毒液
喜ばれるノベルティ②印象に残るデザイン
- 印象的とは?
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- 季節に合わせたアイテム
- お土産になるアイテム
- 会社名を入れやすいアイテム
- 話題性のあるアイテム
印象に残るノベルティや話題性のあるアイテムは、SNSで拡散されることもあり、自社の宣伝効果や認知度向上につながるでしょう。
また印象に残るノベルティにするには、自社の会社名やロゴの入れやすさも重要です。クリアファイルやタオルは会社名やロゴを入れやすいアイテムといえます。
最近はエコ意識が高まっているため、再利用可能なエコバッグも人気です。会場で配布される資料やサンプルを持ち帰るのに便利で、企業ロゴを印刷することでPR効果が長く続きます。
- アイテム例
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- 竹製ボールペンやリサイクル紙で作られたメモ帳、ソーラーチャージャーなどの環境に優しい文房具
- 革製のキーホルダー
- 資料を入れるクリアファイル
- エコバッグ
- うちわ
- マグカップ
- タオル
押さえておきたい!効果的なノベルティを選ぶためのポイント
その効果を最大化させるために押さえておきたいポイントをご紹介します。
他社との差別化を図るためにも独自性のあるアイテムにする
展示会には多くの企業が参加しており、来場者はさまざまなノベルティを手にします。その中で自社を印象付けるためには、他社とは異なる「独自性」のあるアイテムを選ぶことが重要です。
ユニークなデザインや機能性を持ったノベルティは、来場者の目を引き、企業のブランドやメッセージを強く印象付ける効果があります。たとえば、最新の技術を反映したガジェットや、ブランドのコンセプトに合ったカスタムアイテムを提供することで、他社との差別化を図ることができるでしょう。
品質の良さも喜ばれるポイントとなる
ノベルティは企業のイメージを象徴するものです。配布するアイテムが高品質であれば、受け取った人は企業に対してポジティブな印象を持ちやすくなります。一方で、安っぽく壊れやすいノベルティは、逆に企業の信頼性を損ねる可能性があります。たとえば、丈夫で長持ちするアイテムや、実際に日常で役立つグッズを選ぶことで、来場者がそのノベルティを長く使い続け、結果的に企業の認知度や好感度の向上につながるでしょう。
これら2つのポイントを踏まえることで、展示会で効果的なノベルティを選び、来場者に強い印象を与えることができます。
ノベルティのトレンド!サステナブルなアイテム選びで差別化を図る方法
近年、環境への配慮が高まる中で、展示会やプロモーションで使用されるノベルティにもサステナビリティ(持続可能性)が求められるようになっています。企業が使用するノベルティに環境に優しいアイテムを選ぶことで、ブランドイメージを強化し、他社との差別化を図ることにもつながります。具体的にどのようなサステナブルなノベルティが注目されているのか、その選び方とポイントについて解説します。
エコ素材を使用したノベルティ
近年、プラスチック製品や使い捨てアイテムの使用が環境問題の原因となっているため、エコ素材を使用したノベルティが人気を集めています。
たとえば、リサイクル素材を使用したバッグや文房具、再利用可能なステンレスボトルやマグカップなどは、環境に配慮していると同時に実用性も高いアイテムです。これらのアイテムは、長期間使ってもらえるため、ブランドの認知度を高める効果も期待できます。
植物由来のノベルティ
植物由来のノベルティもトレンドとなっています。たとえば、バイオプラスチックや竹製の製品、または植物の種を配布するノベルティなどがあります。これらは、受け取った人が自宅やオフィスで使用できるアイテムや育てられるものとして、持続可能性を実感できるため、環境意識の高い来場者に強い印象を与えることができます。
また、植物由来のアイテムは、企業の環境への取り組みを具体的に示すことができるため、ブランドイメージの向上にもつながります。
リユース可能なアイテム
リユース(再利用)可能なノベルティは、サステナブルな観点から非常に注目されています。たとえば、エコバッグやタンブラー、ストローなどのアイテムは、消費者が日常的に使うことができ、使い捨てを避けることができます。このようなアイテムを展示会で配布することで、環境負荷を減らす取り組みをアピールでき、エコ意識の高いターゲット層にアピールすることができます。
このように、サステナブルなノベルティを選ぶことは、展示会での成功に大きな影響を与えます。環境に配慮したアイテムを通じて、企業の信頼性やブランド価値を高めるとともに、来場者に対してポジティブな印象を与えることができるため、トレンドに合わせた選択が重要です。
ノベルティの効果を最大化する配布のタイミング
ノベルティの効果を最大化させるには、配布の仕方やタイミングも重要となります。たとえば、自社ブース前が混雑している際、通り過ぎようとしている来場者に対して無理にノベルティを配布し足を止めようとすることは、あまりいい印象を与えず、ノベルティを受け取ってもらえないこともあるでしょう。
ノベルティは、手当たり次第に配布するのではなく、自社がターゲットと考える来場者に絞り配布しましょう。また、来場者の興味や関心を引き付けるタイミングを選び配布を行うことが大切です。
1.来場時
展示会の入り口や受付でノベルティを配布するのは、来場者に最初に触れてもらうチャンスです。このタイミングでは、ノベルティを受け取ることで来場者が展示会に参加する気分を高め、印象に残りやすくなります。
特に、来場者が会場に入るときに目立つ場所で配布すると、企業の存在感をアピールできます。また、ノベルティと一緒に簡単な案内を渡して、ブースに誘導することも効果的です。
2.製品・サービスの説明後
展示会で自社の製品やサービスを紹介した後にノベルティを渡すことで、来場者がその商品やサービスと関連付けて記憶に残りやすくなります。このタイミングでは、製品に関連したノベルティを選ぶと、来場者がそのアイテムを使うたびに、展示会での経験や商品に対する興味が蘇ります。
3.質問や興味を示したとき
来場者が自社に興味を持って質問をしてきた際にノベルティを渡すと、そのタイミングがより効果的です。興味を示した人に対して、感謝の意を込めてノベルティを渡すことで、ポジティブな印象を与え、その後のフォローアップがしやすくなります。特に、会話の中で製品やサービスに対する理解が深まったタイミングで渡すと、ノベルティがさらに価値を持つことになります。
4.イベント終了前
展示会の終了間近に、ノベルティを渡すタイミングも有効です。来場者が帰る前にノベルティを受け取ることで、展示会の最後の印象として企業やブランドを強く記憶に留めてもらうことができます。特に、帰り際に手軽に受け取れるような小さなアイテムを配布すると、最後に良い印象を与えることができます。
5.特定のアクション後
ノベルティを配布する際に、アンケートに回答してもらったり、名刺を交換したりといった特定のアクションを条件にすることも効果的です。これにより、参加者が積極的に企業と関わろうとし、興味を持ってもらいやすくなります。また、アクション後にノベルティを渡すことで、相手に感謝の気持ちを示すことができ、より深い印象を残すことができます。
これらのタイミングをうまく活用することで、ノベルティの効果を最大化し、展示会の成果を向上させることができます。
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ノベルティを配布する際は「景品表示法」に注意
展示会でノベルティを配布する際には、日本の「景品表示法」に注意が必要です。この法律は、消費者に対して公正な取引を保証するために、企業が提供する景品や広告に関するルールを定めています。違反すると罰則を受ける可能性があるため、適切に遵守することが重要です。
景品の価値制限
景品表示法では、景品の提供に対してその価値に上限を設けています。たとえば、展示会でノベルティを配布する際、商品やサービスの購入を条件に景品を提供する場合、その景品の価値が過大にならないよう規定されています。
一般的には、取引金額に応じて景品の金額が制限されており、取引価格が5,000円未満の場合、景品の上限は200円です。また、5,000円以上の取引でも景品の上限は景品価格の10分の2程度とされています。
無償で提供するノベルティにも注意
たとえ無償で配布するノベルティであっても、景品表示法の対象となる場合があります。特に、来場者を呼び込むために高額なノベルティを無制限に提供することは、公正な競争を妨げる可能性があり、法律違反にあたることがあります。
展示会では、来場者に喜ばれる実用的なアイテムを選びつつ、その価値が法的に問題のない範囲に収まっているか確認することが必要です。
誇大広告や虚偽の宣伝に注意
景品表示法は、景品だけでなく、広告内容にも適用されます。展示会で配布するノベルティやパンフレットに記載する宣伝文が、実際の商品やサービスの品質を誇張していないか、または虚偽の内容を含んでいないか注意が必要です。
虚偽や誇大な広告は消費者を誤解させ、公正な取引を妨げるため、法律で厳しく規制されています。
景品表示法に違反しないためには、展示会で提供するノベルティの価値や広告内容に十分な配慮が必要です。法的制限を守りながらも、来場者に魅力的な体験を提供することで、信頼性の高い企業としてのブランドイメージを構築することができます。
おわりに:ノベルティ配布の費用対効果も忘れずに検証しよう!
展示会の効果を最大化させるためにも、ノベルティの配布が効果的であることはお判りいただけたでしょうか。しかし、ノベルティの準備や制作には費用や手間もかかります。そこで、ノベルティ制作の際は、事前に予算設定を行うなど十分な計画が必要となります。
限られた予算の中で、効果を最大化させるためにも低コストなアイテムを選ぶことが大切ですが、来場者に喜んでもらえることやオリジナリティがあることなどを踏まえ、アイテムを選定することも重要となるでしょう。このようにノベルティは、配布することが目的ではなく、配布後の費用対効果を考え準備する必要があるのです。
ノベルティだけじゃない!展示会準備についての詳しい記事はこちら▼