展示会出展を成功させる4つのノウハウとは?企画から出展後のフォローまでポイントを解説!

イベント/セミナー

展示会出展を成功させる4つのノウハウとは?企画から出展後のフォローまでポイントを解説!

展示会はBtoB企業にとって、新規の見込み顧客を獲得する良い機会です。出展のためには、出展料やブースの装飾費用など多くのコストがかかり、担当者の事前準備にも多くの時間が割かれるため、成果を残したいものです。

そこで今回は、展示会出展を成功させるために押さえておきたい、事前準備や当日の運営ノウハウなどをご紹介します。

▼この記事で分かること
  • 展示会が失敗してしまう原因
  • 展示会企画~アフターフォローまでのノウハウ

マーケティングオートメーションツール
List Finder資料ダウンロード
弊社のマーケティングオートメーションツール「List Finder」は、セミナー/展示会の準備から運営、参加者へのアプローチをサポートする機能を搭載しております。この資料ではプランごとの機能や価格、サポート体制などをまとめています。「【最新版】MAツール比較表」つき!

資料ダウンロード


展示会出展が失敗してしまう原因とは?

BtoB企業が展示会出展に失敗してしまう主な原因の1つは、「出展すること自体が目的となってしまうこと」です。

本来、展示会出展は新規顧客の獲得、既存顧客との関係強化、商品やサービスの認知度向上など、明確な目的を達成するための手段です。しかし、出展すること自体が目的となってしまうと、具体的な目標設定や戦略立案が疎かになります。
その結果、効果的なプレゼンテーションや商談の準備が不足し、出展後の適切なフォローアップ体制も整わないことが多く、獲得した名刺から商談、案件化、受注などの期待した成果を得ることが難しくなります。

たとえば、単に出展ブースを設置し、カタログを配るだけでは、多くの競合企業の中で埋もれてしまい、来場者の印象に残らないことが考えられます。加えて、出展の目的が明確でない場合、ブースのデザインやスタッフの対応にも一貫性がなくなり、結果的に展示会での効果が低下してしまうでしょう。

このように、出展すること自体が目的になると、本来達成すべき展示会でのゴールが見失われ、展示会が効果的に活用されないことが失敗の原因となるのです。

展示会出展を成功させるノウハウ①企画編

展示会の最終的な目的は、売上の拡大であるものの、まずは企画の段階で具体的な目的や目標を設定し共有しておくことが重要となります。

出展目的を明確化し、社内で共有する

展示会への出展は、何らかの目的があるはずです。「新商品の認知度を高めたい」や「案件化の可能性が高い見込み顧客を獲得したい」「既存顧客との関係性を深めたい」など、それぞれの出展企業によってさまざまな目的があります。

そこで、まずは企画の段階で明確な出展目的を設定しておきましょう。また、目的が明確になることで集客すべきターゲット層が定まります。
目的によって企画やブース作り、セミナー内容などを決めていくため、展示会の出展目的は一番最初に決めておく必要があります。目的が明確になったら、展示会でアピールしたいサービスやターゲット層についても決めておきましょう。

「展示会の目的」については以下の記事で詳しく解説しています。

目標を具体的に数値化する

目的を実現するために、当日の目標についても併せて確認します。展示会出展後の効果検証の際、成果をわかりやすくするためにも、数値であらわせる目標の設定をおすすめします。

また目的・目標の設定や共有については、「誰に何をアピールするか」を一覧にしたコンセプトシートの作成もおすすめです。出展に関わるメンバーが同じ意識と目的を持つ事は出展成功のカギとなるものの、コンセプトシートは、その手助けになるツールの一つとして活用できます。

数値化できる主な目標

①名刺獲得枚数(リード数)
1つ目は、リード数です。ここでのリード数とは名刺交換した数となります。
展示会では、1枚でも多くの名刺を獲得することがその後の成果へとつながる可能性を高めます。
とくにBtoBでは、展示会後すぐに成約につながることは少なく、展示会での成果を判断することが難しいため、この名刺交換数は、自社に興味や関心をもってくれた見込み顧客数として目標とすることができます。
② 商談化数
2つ目は、商談化数です。商談化数とは、展示会を通して案件化、商談化した数となります。BtoBでは、認知から成約までのプロセスが多く、成約には中長期的な時間を要するため、受注の前段階となる商談化数を目標とすることが展示会の成果を測る1つとなるでしょう。
➂受注数
3つ目は、展示会を通じて受注に至った件数です。この受注数が展示会の成果として最も明確な数字であるといえます。
また受注数のみならず受注金額も指標となります。自社で扱う商品やサービスの単価に合わせて設定し、普段の営業時と展示会での成果を比較しましょう。

例)受注数を決めてから名刺獲得枚数までを数値化する目標設定方法

  1. ①獲得名刺枚数:300枚
  2. ②アポ獲得数:45件(アポ率15%)
  3. ③案件獲得数:12件(案件化率30%)
  4. ➃受注数:2件(受注率:20%)

この場合、展示会当日に「300枚」の名刺獲得をすれば、その後のアポ、案件化、受注が期待できます。展示会の成果の「良い」「悪い」を明確にするためにも、目標を具体的に数値化しましょう!

ぜひ、下記の記事も参考にご覧ください。

展示会のテーマを設定する

展示会を成功へと導くためには、正しくテーマ設定をすることが重要となります。展示会は出展企業が自社の商品やサービスをアピールする場である一方、その目的はあくまでも来場者のニーズを満たし、関心を引きつけることにあります。

もしテーマが企業の視点だけで作られたものであれば、来場者にとっては単なる自己PRに感じられ、興味を引くことが難しくなるでしょう。反対に、来場者が直面している問題や課題を解決できるようなテーマであれば、「このブースは自分にとって価値がある」と強く感じてもらうことができます。

展示会テーマ設定は、設定した商材がターゲットに対して、どのような効果をもたらすのか、目標達成に焦点を当て設定を行うことが大切です。

「展示会のテーマ」については以下の記事で詳しく解説しています。

展示会出展を成功させるノウハウ②事前準備編

目的や目標・企画を立てたら、次は展示会の事前準備をしましょう。

事前集客で訪れる人を増やす

展示会で多くの来場者に訪れてもらうためには、DMで招待状を送る、自社のWebサイトで告知を行う、案内メールを送信するなど事前に集客を行うことが重要です。告知の際は日時や場所と合わせて、目玉となる展示やセミナーなど、訪れるメリットも書いておきましょう。

事前集客の手法

①招待状やメールの送付
事前に見込み顧客となりそうな企業をリサーチして招待状を送付しましょう。送付する際には、展示会の内容、展示予定の商品やサービスのチラシなどを同封します。さらに、招待状を送付した企業に対しては、無事届いたか確認するメールを送付するとより効果的です。
また、ある程度自社との関係性のある企業であれば、電話で直接コミュニケーションを取ることで、集客につながるだけでなく、来場しそうな企業が展示会にどのような目的で訪れるのか知ることができるでしょう。
②自社のWebサイトでの告知
自社のWebサイトには、事前に作成したバナーを展示会の数カ月前から掲載するなどして、展示会への出展をアピールします。
また、展示会に関する特設サイトを用意すれば、出展内容を事前に伝えることが可能です。サイト内にタグを埋め込むことでサイト来訪者の行動を追跡し、展示会出展を知らせるWeb広告の配信もできます。
➂SNSを利用する
自社で公式X(旧Twitter)などのSNSを開設している場合は、SNSでも告知を行いましょう。展示会や自社サイトのリンクを貼り、そこで詳細な情報を見られるようにしておくことで、既存顧客がリンクをシェアしてくれることがあります。
シェアされたリンクから見込み顧客の獲得につながる可能性もあるため、SNSも積極的に活用しましょう。

来場者目線に立った展示ブースを計画する

展示会では、数多くの企業のブースが並ぶことになるため、その中から自社のブースに訪れてもらうためには準備が必要です。来場者目線に立ったブース作りを心がけましょう。
ブースで最も目立つのは、上部パネル部分です。デザイナーや印刷会社などに頼むのであれば、早めに準備をしておきましょう。来場者が通ったとき、じっくり立ち止まるとは限らないので、伝えたいメッセージは大きく、企業イメージに合ったものを制作します。

また、自社の商品を宣伝するために多くの商品を並べすぎると、来場者の記憶に残りにくくなります。来場者が求めている商品・サービスにしぼったほうが、「〇〇社は△△を紹介していたなぁ」と覚えてもらいやすいでしょう。会社のロゴやHPなどに使われているカラーで揃えるのも来場者の記憶に残りやすい方法の1つです。

さらに、展示会には多くの人が来場するため、人の流れを意識する必要があります。手に取りやすい位置にデモ機や見本商品を設置したり、目の高さにパネルや展示を設置するなどの工夫をすることも効果的です。

自社を印象付けるチラシを作る

展示会の来場者の目的は情報収集です。そのため、ブースにあまり立ち寄らずチラシだけもらうという来場者もたくさんいます。帰社してからチラシを整理していて、興味を持つこともあるかもしれません。自社の商品やサービスを魅力的に紹介するチラシやリーフレットを用意し、チラシだけを受け取る人へもアピールしましょう。

弊社が展示会に出展する際に配布するチラシはこちらです。
弊社が展示会に出展する際に配布するチラシ

展示会のチラシ作りに関しては、こちらの記事を参考にしてみてください。

展示会出展を成功させるノウハウ③当日編

いよいよ展示会当日です。当日の運営をスムーズに行い、出展効果を最大化するためには何が必要なのでしょうか。ここでは実践するべき3つのポイントをご紹介します。

進捗や途中経過、重要な情報は毎日共有する

目標に対しての進捗や、当日のお客様の声などのトピックス、フローの変更などといった、途中経過や重要な情報は、展示会に関わるメンバーでしっかり共有しましょう。

お客様の来場時間の前後に、会場で朝礼や夕礼など軽い打ち合わせを行い、その日会場にいないメンバーにも展示会の状況を共有しましょう。全員で目標に対しての途中経過を把握することで、より確実に目標達成につながります。
また、モチベーションの上がりそうなトピックスの共有により、全体の士気を高められ、連絡事項の徹底でスムーズな運営が可能です。

役割分担を明確にする

誰がお客様に声をかけて、誰が詳しい商品説明をするのかなど、メンバー内での役割を明確にしましょう。いくら素晴らしい装飾のブースが準備できても、運営がスムーズにいかなければ、せっかくのお客様を逃がすことにつながり、的確なアフターフォローができなくなるなど目標達成から遠ざかってしまいます。

そうならないために、下記のような役割分担をして当日の運営を行いましょう。

展示会当日の主な役割

  • 責任者
    全体の把握、統括
  • 呼び込み担当
    ブースに寄ってもらうために、お客様に声をかけたりチラシを渡したりする
  • 説明担当
    興味を持ってくれたお客様に詳しく説明する
  • クロージング担当
    申し込みなどの手続きをする
  • 集計担当
    目標に対しての進捗の集計や、データ入力など

また、弊社では「いつ」「誰が」「何を」しているのかを把握するために、事前に「シフト表」を作成し、メンバーに共有しています。
展示会シフト表(イメージ)
シフト表を作ることでその日に必要な人数や役割分担を把握することができます。
また、時間帯によっては来場者が多くなる時間、少なくなる時間があるので、展示会責任者は時間帯に合わせたシフト表を作成すると適切な展示会運営ができるでしょう。

アプローチしたい名刺は即データ化する

話してみてすぐに商談ができそう、アポイントメントがとれたなどの見込み確度の高い名刺には、特に素早いフォローを行うことが大切です。営業が即フォローをする、確度が分からないのでナーチャリング対象にするなど、獲得した名刺のセグメントを決めておきましょう。

確度が高い名刺を、SFAやMA(マーケティングオートメーション)、メール配信ツールなどのツールに入力しておけば、その後の営業活動に役立ちます。特にMAツールは、Web行動解析の機能が備わっているため、メール配信のみにとどまらず、見込み顧客が自社のWebサイトをどう閲覧しているかを自動で分析し、早い段階で的確にニーズをつかみます。

獲得名刺をどのようにデータ化するか、フローを決めて展示会に臨むことと思いますが、見込み確度の高い名刺のデータ化については、すぐに入力できる別のフローを決めておくことをおすすめします。対応した営業がそのまま入力したり、即座に入力する役割を決めておくのも有効です。

展示会出展を成功させるノウハウ④アフターフォロー編

展示会で名刺を集めただけで満足し、放置していては案件化の機会を逃してしまいます。来場者は、多くの企業のブースを見てまわります。多くの企業の中で、自社のことを覚えてもらい、具体的な検討時期に声をかけてもらうためには、展示会後のフォローが重要なのです。

お礼メールを送付する

来場者の記憶に残っているうちに自社を印象付けるため、お礼メールの送信はすぐに行いましょう。
展示会来場者は1日にいくつものブースを回ります。その多くのブースの中から自社を印象付けるためにもお礼メールはなるべく時間を置かずに送信することがポイントです。可能であれば当日中に、遅くても翌日から翌々日の間には送信しましょう。

弊社でも展示会終了後に、すぐお礼メールを配信しています。来場者の温度感が高いうちにお礼メールを配信して、その後の商談獲得につなげましょう!
展示会終了後のお礼メール
お礼メールの作り方や例文はこちらに詳しく載せています。

見込み顧客のフェーズに合わせたフォローの実施

当日の会話をもとに、見込み度合いを判断し、それぞれの見込み度合いに合わせたアフターフォローを実施していきます。このとき、お礼メールに対してのリードの反応も参考にすることができます。
送ったメールを開封してくれたかどうか、Webサイトを訪問しているか、訪問しているようであれば、どのページをどのくらい閲覧しているのか、リードの閲覧状況から、課題や興味度合いを測り、それぞれのリードに合わせた次のフォローを行いましょう。

商談になりそうな確度の高い見込み顧客には、営業が直接電話でフォローし、確実に次の営業ステップへと進めましょう。しかし獲得名刺の全てに対して同じようなフォローを行うのではなく、確度によって名刺をセグメントし、そのセグメントごとにフローを変えてフォローを行うことが重要です。

アフターフォローや名刺のセグメント方法について、下記の記事もぜひ参考にご覧ください。

まとめ:展示会のノウハウを押さえて成功に導こう

今回は、展示会企画や事前準備、当日の運営、アフターフォローのノウハウについてお伝えしました。せっかく多くのコストと時間をかけて出展する展示会です。押さえるべきポイントを押さえて、成功させましょう。

展示会の効果を最大化させるにはマーケティングオートメーション(MA)ツールの活用がおすすめです。見込み顧客情報の整理、お礼メールの送信、確度の高い見込み顧客の抽出などを効率よく行えます。BtoB向けのMAツール「List Finder」には名刺のデータ化代行サービスもあり、忙しくて名刺の入力まで回らない担当者をサポート可能です。

List Finderを使った展示会ノウハウはこちらにまとめました。ぜひこちらもご覧ください。