【例文あり】展示会アンケートの上手な設問の作成方法とは?NG例もご紹介
展示会出展の目的の一つは、リードと呼ばれる見込み顧客の獲得です。来場された方と積極的に名刺を交換し、アンケートに記入いただくことで今後のアプローチを効率的に行うことができます。
またアンケートの内容次第では、自社のブースに立ち寄ってくれた方を将来の優良顧客に育てることにもつながるでしょう。
そこで今回は、展示会アンケートの目的や上手なアンケート項目の設計方法、アンケートの具体例をご紹介します。
さらにアンケートの回答以外にも、展示会後に「自社Webサイトに訪れているか」がわかれば、自社に興味がある人を見つけられますよね。そんな隠れホットリードを見つけるツール「List Finder」の資料はこちらからダウンロードできます。
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Contents
展示会でのアンケートの目的とは?
展示会アンケートの目的としては、大きく2点あります。
来場者の見込み度合いを明らかにする
展示会には多くの人が来場し、自社のブースでさまざまな見込み顧客と名刺交換を行うことになります。しかし、展示会後に、名刺交換をした人全員に同じようにアプローチするのは非効率です。そこで、各見込み顧客の確度をアンケートで明らかにできれば、効率的にアプローチの優先度合いを決めることができます。
例えば、「購入時期が決まっている」「デモを試してみたい」という回答をした今すぐ商談になりそうな企業には、営業が即電話でアプローチを行います。反対に「購入するか分からない」「導入予定はない」など、まだ検討が先になりそうな見込み顧客にはひとまず来場のお礼をメールで送るなど、アンケートの回答に合わせてアプローチを変えていきます。
アンケートでは、成約の可能性が高いか低いかが分かる回答を引き出しましょう。
見込み顧客へのアプローチのヒントを得る
アンケートは見込み度合いだけでなく、来場者へのアプローチ材料を知る手がかりにもなります。
営業アプローチの際に、事前に相手の情報があるとないとでは効率が大きく異なります。「決裁権を持っている人物であるかどうか」、「すぐに製品やサービスを導入したいかどうか」、「競合他社の製品にも興味を持っているか」などの情報を参考に相手に応じた提案をしていきます。
例えば、「導入を検討していて、競合にも興味を持っている」と回答した顧客がいたら、他社製品と比較したプレゼン資料や特別割引の見積を持ってアポイントメントを取るというアクションができます。
また、アポイントを取る際も、アンケートを参考に相手が興味を持ちそうな情報を付け加えることができれば、会ってもらえる確率は向上します。
このように、展示会アンケートを上手に活用すれば、来場者を実際の顧客に育て上げられるのです。
「展示会マーケティングを効果的にする、お礼メールの書き方と例文」
展示会アンケートを作成する際の事前準備
ここでは、展示会アンケートを作成する際に必要な事前準備について確認しておきましょう。
1.展示会出展の目的を確認する
まずは、展示会の出展目的を明確にしておきましょう。目的が明確になることでアンケート調査の必要性や、設問項目を具体的に定めやすくなります。
展示会の出展目的には以下のようなものがあります。
- 新規見込み顧客の獲得
- 商談の獲得
- 既存顧客との関係性の構築
- ニーズや課題の把握
- 企業や製品の認知度の向上
これらの目的の内、「新規見込み顧客の獲得」・「商談の獲得」・「ニーズや課題の把握」を目的とする場合には、アンケート調査が適しているといえます。
2.ターゲット設定
前述したようにアンケート調査を行う目的は、「見込み顧客の確度をアンケートで明らかにし、アプローチの優先度を決めること」です。
そこで「見込み度合いが高い」と判断する定義を明確にしておくことが重要です。
例えばアンケートの結果、「購入時期が決まっている」「デモを試してみたい」と回答した顧客は「見込み度合いが高い」と判断できるでしょう。反対に「購入するか分からない」「導入予定はない」などと回答した顧客は「見込み度合いが低い顧客」としてセグメントすることができます。
このように事前にターゲットをセグメントしておくことで、見込み度合いが高いと判断できた顧客には、展示会後すぐに営業がフォローアップするといった迅速なアプローチが可能となります。
3.アンケート項目の選定
アンケートの結果をもとに顧客をセグメントするには、どのような設問をすればよいか事前に考えておく必要があります。
このとき「BANT」をもとにしてアンケート項目を考えることで、より見込み顧客の温度感がわかりやすい設問を作ることができるでしょう。
この「BANT」については次の項目で詳しく説明します。
効果的な展示会アンケートの設問とは?
アンケートで見込み度合いやアプローチのヒントを知るには、設問の作成の仕方が鍵となります。ここでは、回答しやすい、しづらい展示会アンケート設問をそれぞれご紹介します。
【OK】回答しやすい上手なアンケート設問の特徴
まず、回答しやすい上手なアンケート設問の特徴は
・数を限定したわかりやすくシンプルな設問
・選択方式
といったように質問項目は15問以内にし、回答しやすい設問にすることが重要です。
また、選択方式でも内容を工夫すれば、来場者の本音を引き出し、来場者のニーズを知ることができます。
そのポイントは、見込み顧客へアプローチするために「BANT条件を意識して項目設計する」ことです。
「BANT」とは、見込み顧客から聞き取るべき4つの項目の頭文字を並べたものであり、それぞれ意味は「Budget(予算)」、「Authority(決済権)」、「Needs(必要性)」、「Timeframe(導入時期)」です。
アンケートの項目は、下記のような流れで設計するようにしましょう。
- なぜ必要(Needs)なのか
- いつくらいの導入(Timeframe)が望ましいのか
- 決済権(Authority)は誰が持っているのか
- 予算(Budget)はどれくらいか
「BANT」に沿ったアンケート項目の設計ができれば、情報を効率的に収集できます。しかし、あまりにもストレートで答えづらい質問では来場者は回答してくれません。
例えば「決裁権がありますか?」ではなく、職種や立場を引き出す選択肢を設定し、決裁権の有無を想定できるようにするなど、自然に情報を引き出せる設計にしましょう。
【NG】回答しづらいアンケート設問の特徴
では反対に、回答しづらいアンケートの特徴についても見ていきましょう。
・回答項目が多い
・文章で記入しなければならない項目欄が多い
など、回答に時間のかかるアンケートはNGです。
展示会の来場者は限られた時間を割いて、多くの情報を得るために来場しています。来場者のニーズが知りたいがゆえに細かい質問をしてしまいがちですが、1ブースのアンケートに多くの時間を費やすのは難しく、自社に対する悪い印象にも繋がりかねません。
他にも、「予算はどのくらいですか?」などのストレート過ぎて答えにくい質問が並んでいる場合にも、来場者を困惑させ、不躾な印象に繋がります。
展示会アンケートのテンプレート例
BANTに沿って、アンケートのテンプレート例を挙げてみます。
- 1.どの製品に興味があって、お立ち寄りいただきましたか?(Need=必要性)
- 製品A、製品B、製品C、該当無し
- 2.貴社が抱えている課題はありますか?(Need=必要性)
- 売上、コストダウン、データの整理、品質
- 3.購入時期は決まっていますか?(Timeframe=購入時期)
- 3ヶ月以内、1年以内、検討中、導入予定無し、すでに導入中
- 4.興味のある製品を教えてください。(Budget=予算)
- 競合A、競合B、競合C、自由回答
- 5.職種を教えてください。(Authority=決裁権)
- 生産管理、購買、開発、営業、品質管理
- 6.テスト導入をご希望されますか?(Need=必要性)
- はい、いいえ、もう少し検討したい
こちらを参考に、自社の製品に対応したアンケート項目を検討してみてください。
展示会アンケート作成時のポイント
展示会アンケート設定時に意識しておきたいポイントについて解説していきます。
営業責任者と議論しながら作成する
アンケートの質問項目はターゲットを設定したうえで作成するため、商品やサービス、業種業態によって必要な項目が異なります。
また、アンケート結果を元に商談に臨むのは営業です。そのため、アンケート設計の段階から営業責任者などと議論しながら作成することがおすすめです。
設問を工夫して回答率を上げる
前述した通り、多くの情報を得ることを目的に展示会に訪れる来場者にとって、質問数の多いアンケートは敬遠されます。
そのため、名刺で分かることはアンケートの項目に盛り込まない、質問項目の数をできる限り少なくする、回答に手間のかかる自由記述はあまり使用しないなど、工夫して回答率を上げましょう。
個人情報の利用目的を明示する
来場者に安心して回答してもらうためには、アンケートに取得した個人情報の利用目的、管理方法、開示の有無などの明示が必要です。そこでアンケート用紙には、以下のような一文を記載しておきましょう。
【例文】
記載していただいた個人情報は主に製品開発や改善に活用いたします。製品やセミナーのご案内をさせていただくことがありますのでご了承ください。ご記入いただいた情報は責任者を定め、紛失や漏洩などが発生しないよう社内で厳重に管理させていただきます。
ツールを使って効率的に見込み顧客の獲得を目指そう
時間と労力を掛けて準備し、実施する展示会は、将来の顧客と出会う貴重な場所です。展示会で出会った方との関係を良好に保ち、営業活動へとつなげるためにも、展示会アンケートで来場者の本音を聞き出しましょう。
また、展示会の効果を最大化させるためには、その後のアクションが重要です。
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