読まれるメルマガへ!HTMLメールのメリットと注意点
業務でやり取りされるメールの大部分はテキストメールですが、HTMLメール形式のメルマガにして、ひと工夫加えることで、読まれるメルマガにすることができます。そこで今回は、HTMLメールとはどんなメールか、メリットや注意点、作成方法についてご紹介します。
マーケティング担当者の方は、新規顧客の獲得や売上拡大のためにHTMLメールを取り入れてみてはいかがでしょうか。
HTMLメールとは
テキストとは異なり、HTMLで本文を記述したメールを、HTMLメールと呼びます。
HTMLで書かれているWebサイトと同様に、フォントのサイズや色を変えたり、画像を挿入したりと、デザイン上の制約を受けません。
一般社団法人日本ビジネスメール協会が発表した「ビジネスメール実態調査2017」によると、業務でやり取りするメールの形式は、テキスト形式が68.27%、HTML形式・リッチテキスト形式が23.51%であり、テキスト形式のメールがビジネスメールの約7割を占めます。
しかし自分宛てに届くメールが、テキスト形式からHTMLメール形式にシフトしつつあることにお気づきの方も多いでしょう。一時期は敬遠されていたHTMLメールが、なぜマーケティングツールとして再び注目されているのでしょうか。
HTMLメルマガのメリット
HTMLメールをメルマガに採用する主な理由としては、以下の3つのメリットが挙げられます。
【1】視覚に訴えることができる
テキストメールでは、商品をイメージしてもらうことが困難な場合が多いです。
商品に関する情報伝達にとどまり、読み手が「商品についてもっと知りたい」「条件が合えば商品を購入したい」と思いづらいことが多いでしょう。
しかしHTMLメールを送付することで、ダイレクトに魅力を伝えやすくなります。
テキスト形式の文書よりも、画像の挿入や文字加工によって見た目を整えたHTMLメールの方が読みやすく、相手に商品を強く印象付けることができます。
特に最近は、スマートフォンなどのモバイルでメールをチェックする人も増えています。小さなモバイルデバイスの画面で、テキストのみでは伝えきれないことも、画像などの素材を使ったHTMLメールであれば、よりわかりやすい訴求ができるため、モバイルとの相性が良いと言えるでしょう。
【2】自社ブランディングに活かせる
製品自体の機能や性能、価格、サポート体制などは顧客が商品を選ぶ際の重要な要素ですが、たとえマーケットシェア上位を占める商品であっても、それらに大きな差がない場合が少なくありません。
ではどこで差が出るのかと言えば、選ばれる商品は、自社ブランディングに成功している場合が多くあります。
自社ブランド確立のためには、視覚的デザインを伴う情報発信が有効です。
自社のロゴやコーポレートカラー、ブランドアイデンティティーをHTMLメールに入れることにより、ブランドイメージが読み手にインプットされ、自社の認知度の向上やブランディングに活かすことができます。
【3】効果測定がしやすい
HTMLメールは効果測定ができることもメリットです。
HTMLメールにWebサイトへのリンクを埋め込むことで、配信したメルマガが、どのくらい開封されたか、どこで開封され(地域)、どのくらいリンクをクリックされたか、開封した端末はスマホかPCかなどの情報を測定することができます。
一度メルマガを配信して期待していたような結果が得られなくても、これらのデータを参考に改善することにより、次回メルマガを配信するときに訴求力の高いメールを作成・配信することができるようになるのです。
「メルマガ配信は効果測定が重要!分析の際に確認すべきポイント」
HTMLメールの注意点
ここまでHTMLメールのメリットについて説明しましたが、注意すべき点もあります。どのような点に注意すれば良いのでしょうか。
【1】広告として認識される可能性がある
HTMLメールは、画像の挿入や、文字のサイズやフォントの変更などにより、視覚的に訴求できる一方で、最初に目に入る情報があまり自分に関係のない情報の場合、そのメルマガ全体が単なる広告の一つと、即座に認識されてしまいます。
「HTMLメール=見る必要のないダイレクトメール」と思われてしまわないように、HTMLのメリットを駆使してメールを受信した人の興味を引くアイキャッチ画像などをファーストビューに配置して、続きを読んでもらえるようなメールを作る必要があります。
【2】迷惑メールに分類されてしまう場合も
かつてHTMLを使用した迷惑メールが社会問題化した影響で、HTMLメールを快く受けて取ってくれる企業ばかりとは限りません。当時はインターネット環境が未発達のため、大容量のメールを受信するのは時間とコストが掛かるという声がありました。
技術の進歩により、現在このような問題はほぼ解決されていますが、HTMLメールに対するネガティブなイメージは完全には払しょくされていません。
HTMLメールは自動的に迷惑メールフォルダに分類するという企業もあるようです。
【3】メール作成が難しい
マーケティング効果の高いHTMLメールですが、誰でも簡単に作成できるわけではありません。HTMLやCSSの専門的な知識が求められます。
併せて、どんな環境で見てもレイアウトが崩れないように注意を払う必要があります。
PCやスマートフォンといったデバイスや、メールソフト、OS、ブラウザなどの受信環境によってメールの表示のされ方は異なります。社内のPCで見た時には何の問題もなくても、受信者がタブレットで見た時に読めないくらいレイアウトが崩れてしまうということもあり得ます。HTMLメールの作成時には、対応範囲の確認や、事前のテストを入念に行いましょう。
テキストメールと比較して、作成が大変なHTMLメールですが、作成には様々な方法があります。
HTMLとCSSを使って作成する
最も知識が必要ですが、最も自由度が高い作成方法です。作成の際は、下記の流れで進めていきましょう。
①文章、画像等の素材を用意する
②構成を考える
③HTMLで記述する
④CSSを使って装飾する
また専門知識になりますが、どんな環境でもレイアウトが崩れないようにするために、下記の点に注意しましょう。
・HTMLの記述はtable構造にする
・CSSの記述はインラインにする
テンプレートを使って作成する
ゼロからHTMLメールを作成しなくても、テンプレートを作成できるサービスがあります。デザインを考える必要がなく、好みのデザインを選び、テキストを挿入していくだけなので、まずはこのようなサービスを利用して、作成してみても良いですね。
HTMLメールの配信ツールを使う
HTMLメールの作成ができる、メール配信ツールの活用です。
HTMLメールがドラッグ&ドロップなどで簡単に作成できるだけでなく、テンプレートとして登録できたり、配信後の効果測定まで一連で行うことができます。
マルチパートメールの活用
マーケティング担当者としては、是非とも活用したいHTMLメールですが、全ての環境で見られるとは限りません。HTMLメールに対応していない環境で開いた場合、ソースコードがそのまま表示されてしまい、一部の受信者に読んでもらえないということが起こります。まだテキストメールが主流のBtoBにおいては、BtoCよりも心配な点なのではないでしょうか。
そこで、環境に応じてHTMLメールかテキストメールのどちらかを表示させる、マルチパートの設定も検討しましょう。HTMLメールを閲覧できる環境ではHTMLメールを、HTMLメールを閲覧できない環境ではテキストメールを表示させるので、より確実に受信者にメールを見てもらうことができます。
おわりに
今回は、HTMLメールについてご紹介しました。
HTMLメールはこれからのマーケティングに必須のツールと言えます。高い効果が期待できるからこそ多くの企業が採用しているわけですが、HTMLメールを導入するための知識や技術を持っていないとお悩みの企業も少なくありません。
そのようなときには手軽にHTMLメールを作成、配信できるツールなどの導入も視野に入れてみてはいかがでしょうか。
初めての方も安心して運用できるシンプル且つ充実したメール配信機能で、さらにメール配信後の、見込み顧客のWeb行動履歴が把握できます。