BtoBのWeb集客で重要なコンテンツマーケティングのメリットと、コンテンツ作成方法
企業にとって、集客は大きな課題です。インターネットで情報を手軽に入手できる時代だからこそ、BtoBビジネスにおいてもWebを最大限活用して集客力を高めていく必要があります。近年、自社サイトでの記事コンテンツ公開により見込み顧客との接点を増やす、コンテンツマーケティングを導入する企業が増えてきました。
そこで今回は、Web集客において重要視されている、BtoBコンテンツマーケティングのメリットやコンテンツの作成方法などをご紹介します。
なぜBtoBでコンテンツマーケティングが重要視されるのか?
一昔前までのBtoBビジネスでは、パンフレットやカタログをかばんに入れた営業部隊がビジネスの最前線に配置されていました。「まずは営業に話を聞いてみよう」というのが、顧客企業の購買プロセスの起点になっていたためです。
しかし、インターネットの普及で企業の購買プロセスが激変しました。机上のパソコンに検索項目を入力するだけで、営業と商談する必要なく、製品やサービスのリサーチや他社比較などのプロセスを完了することが可能となったのです。
そういった変化に対応するために、注目を集めているのがコンテンツマーケティングです。
コンテンツマーケティングとは、読者から見て価値のあるコンテンツを作成・発信することで、見込み顧客のニーズを高めたり、購買へとつなげたりするマーケティング手法を指します。見込み顧客が製品やサービスをリサーチ・他社比較する段階から、自社の存在をアピールできる情報を発信・提供していくことは、非常に有効な手法です。
コンテンツマーケティングの実施は、見込み顧客とのコミュニケーション、信頼関係づくりにも繋がります。市場の変化が早まり、より信頼できるビジネスパートナーが求められている現代において、BtoBコンテンツマーケティングは企業間の信頼関係を構築する起点となっています。
コンテンツマーケティングのメリット
コンテンツマーケティングが、見込み顧客へのアピールや関係構築につながることは前述の通りです。有効な情報を発信するほど、「この分野については、この会社に聞けば何でも分かる」という存在感を持つことができ、見込み顧客の信頼獲得、認知度の向上が期待できます。
他のメリットとして、作成したコンテンツが資産として残り続ける点があります。
Web集客の方法の一つに広告出稿がありますが、これは出稿期間が終われば当然集客もできなくなります。対してコンテンツは、ずっとWeb上に残り続け、その情報を必要としている見込み顧客を集客しつづけてくれます。SEO対策をしっかり行うことで、より多くの見込み顧客を長期的に獲得してくれるでしょう。
また、比較的低予算で始められるというメリットもあります。広告宣伝費に多くの予算がかけられない場合でも、例えば情報がSNSでシェアされれば、その情報の拡散は爆発的に広がる可能性があります。Webコンテンツは、SNSなどネット上での情報拡散が行いやすい性質を持っているため、様々なデジタルメディアを有効に利用しましょう。
BtoB向けコンテンツの作成方法
コンテンツを作成する際は、下記の項目を参考にしてください。
【1】ターゲットの設計
コンテンツを作成する前に、誰に、どんな状況で見てほしい情報なのか?を考慮した、ターゲットの設計を行う必要があります。そこで、重要になるのが「ペルソナ」と「カスタマージャーニー」です。
ペルソナとは
ペルソナとは、自社の商品・サービスを導入する理想の顧客像です。企業の規模や業種といった企業像と、役職や職種などの担当者像を作成します。特にBtoBの場合、導入までに複数の担当者が関わることが多いので、複数人のペルソナを作成する必要があります。
カスタマージャーニーとは
カスタマージャーニーとは、前述で作成したペルソナがどういった検討フェーズを進むのか等、自社の商品・サービスの導入に至るまでをマップ化したものです。
「BtoB向け ペルソナ設計サポートブック」
カスタマージャーニーについて、下記の記事も参考にご覧ください。
「カスタマージャーニーとは?重要性と作り方について」
【2】来訪者に必要なコンテンツを考える
掲載されるコンテンツが来訪者の必要とする情報であることが最も重要なポイントです。前述したカスタマージャーニーを元に、それぞれの検討フェーズにいる見込み顧客が求める情報は何か考え、作成するコンテンツを決めましょう。
そのコンテンツがわかりやすい情報であることも重要です。ペルソナに即した言葉選び、表現方法を取り入れましょう。視覚的にも理解が進むよう、動画やイラストなどを用いるのもおすすめです。
さらに、定期的な情報更新もポイントです。商談成立の可能性が高いターゲットであるほど、真剣により多くの情報を求めています。一度作って終わりではなく、重要な情報は定期的に更新し、企業としての信頼感をつかみましょう。
【3】自社で作成するか、他社へ委託するかを決める
実際にコンテンツを作成する場合、自社で作成するケースと他社へ委託するケースが考えられます。
自社で作成する場合、まずはリソースを確認する必要があります。作成コストの範囲内で人員が確保できるのか、そもそも作成可能な人材が自社に在籍しているかなど、検討段階で社内では難しいと判断される場合も少なくありません。
他社への委託は、記事の執筆代行を依頼する場合や、Webページ作成まで委託する場合などがあります。自社のリソースで不足している部分を補い、コンテンツを作成しましょう。
【4】集客施策を決めておく
コンテンツマーケティングは、ただコンテンツを作っただけでは意味がありません。自社の見込み顧客に訪れてもらってこそ、効果を発揮します。そのためには、どのように読者を集めるのかも決めておきましょう。
まず重要なのはSEO対策です。知りたい情報を能動的に検索している見込み顧客の獲得につながります。
また、メルマガやSNSも有効です。SNSは1度シェアされたコンテンツが、多くのユーザーに拡散される可能性を持っていますので、企業のFacebookページなど、積極的なSNS運用をおすすめします。
おわりに
コンテンツマーケティングはメリットをいくつも兼ね備えたマーケティング手法です。見込み顧客の欲する情報を的確に発信していきましょう。
コンテンツを効果的に利用することで、良きビジネスパートナーの有力候補として存在感を持ち、BtoBの集客力だけでなく企業の知名度や信頼度も高めることが可能になります。