マーケティングオートメーションには、CRMやSFAなどのツールと連携できる機能を持っているものが多くあります。これらのツールと連携することでどのようなことができるようになるのか解説していきます。また、「MAツールの導入検討を進めている」という方向けに、各社のツールを比較した「2025年最新版 MAツール比較表」をプレゼント中です!この機会にぜひ、ご覧ください!
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- ▼この記事でわかること
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- マーケティングオートメーションの概要
- マーケティングオートメーションと連携できるツール
- マーケティングオートメーションと他のツールを連携するメリット
- マーケティングオートメーションを連携する際の注意点
Contents
初心者向けに解説!マーケティングオートメーションとは?
そもそも、マーケティングオートメーションとはどのようなものなのでしょうか。目的や注目されている背景を最初に解説します。
大量のデータを自動で処理し、作業効率を高めることができる
マーケティングオートメーションとは、見込み顧客の獲得から育成、購入に至るまでのマーケティング活動のプロセスを自動化し、作業効率を高めるためのツールです。MAと略して呼ばれることもあります。顧客情報の管理、スコアリング、メールの配信など、手作業で行うとコストと時間が掛かってしまう作業を自動化する機能を備えています。
マーケティングオートメーションが注目されている背景
マーケティングオートメーションが注目されるようになった背景には、企業と顧客の接点の拡大、チャネルの増加などが要因として挙げられます。一昔前は、商品やサービスを購入する際には訪問営業やテレビCMなど、限られたチャネルの中でアプローチを行い、購入するのが一般的でした。
しかし現在はインターネットの普及により、SNSや動画、メールなどさまざまなチャネルがあり、ダイレクト広告の効果は薄れています。顧客は購入する際に商品の情報を仕入れたり、他社商品と比較したうえで選定するようになりました。
その結果、リードタイムが長期化し、営業は顧客をつなぎとめるためのナーチャリングをはじめとした継続的なアプローチが必要となり、作業負荷が増加している状況です。そこで、マーケティングや営業担当者の負荷を低減しながら、顧客に適切なアプローチを実施できるマーケティングオートメーションに注目が集まっているのです。
マーケティングオートメーションについては、以下の記事で詳しく解説しています!
マーケティングオートメーションと連携できるツール
マーケティングオートメーションは営業、マーケティング活動の自動化のほかに、さまざまなツールと連携できる機能を備えたものが多くあります。どのようなツールと連携できるのかを紹介します。
【CRM】MAで育成したリード情報をCRMに引き継ぐことでより精度の高いフォローが可能に
CRMとは「Customer Relationship Management」の略で「顧客関係管理」と訳されます。顧客との良好な関係の構築、継続的なアプローチを行うために用いられるものです。
マーケティングオートメーションは、主に集客や見込み顧客の育成、管理を行うものですが、顧客満足度の向上や顧客との接点を強化することができるCRMと連携することで、より顧客に対し精度の高いアプローチを掛けることが可能になります。また、CRMとの連携によって営業部門とマーケティング部門の連携強化も進むでしょう。
- CRMの役割
-
CRMは、 商談後の顧客との関係を管理・強化するツールです。具体的には、以下のような機能があります。
- 顧客情報の管理(企業名・担当者・過去のやり取り・購入履歴)
- 問い合わせ管理(サポート履歴やクレーム対応の記録)
- カスタマーサポート機能(FAQ・チャットボットとの連携)
- 既存顧客へのマーケティング(メルマガ・キャンペーン配信)
つまりCRMは、「既存顧客との関係を深め、リピートを増やす」ためのツール です。
【SFA】MAでスコアリングされた見込み顧客をSFAで管理し営業活動の優先順位を明確化
「SFA」は「Sales Force Automation」の頭文字をとったもので、主に営業活動を支援するためのツールです。案件管理や取引先管理、スケジュール管理など営業活動に必要なデータや行動をサポートしてくれます。主に営業担当者が入力したデータがベースとなって機能します。
このデータ入力の工数を、マーケティングオートメーションで自動化できるケースもあり、この2ツールは相性がとても良いのです。営業担当の収集した情報をマーケティング部門の方で管理・分析をするなど、営業とマーケティングの連携強化を図る手段としても有効です。
- SFAの役割
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SFAは、 営業担当者の業務を効率化し、成約率を向上させるツール です。主な機能は以下のとおりです。
- 営業案件管理(商談の進捗状況を可視化)
- 行動管理(訪問履歴・アポイント管理)
- 売上予測
- レポート・分析機能(営業活動の効果を分析)
つまりSFAは、「営業チームの業務を管理し、売上を最大化する」ためのツール です。
MA・CRM・SFAの違い
マーケティングオートメーション、CRM、SFAはそれぞれの役割が異なりますが、混同されがちです。ここでは、それぞれの違いを見ていきましょう。
MA (マーケティングオートメーション) |
CRM | SFA | |
---|---|---|---|
目的 | 見込み顧客の獲得・育成 | 既存顧客との関係強化 | 営業の効率化 |
主な機能 | メール配信 リードスコアリング Webトラッキング |
顧客データ管理 問い合わせ対応 リピート促進 |
商談管理 アポイント管理 売上予測 |
活用フェーズ | マーケティング (リード獲得~ナーチャリング) |
商談後 (既存顧客フォロー) |
商談中 (営業フェーズ) |
API連携で幅が広がる!マーケティングオートメーションと他のツールを連携する方法
API(Application Programming Interface)とは、ソフトウェアと別のソフトウェアを連携させるプログラムのことで、例えるなら接続端子のようなものです。他のツールとAPI連携することで、さまざまなチャネルやアプローチの手法を生み出すことができるようになります。
たとえば、チャットボットやSNSにもAPIを使った連携を可能にするものがあります。マーケティングオートメーションで管理している顧客データを活用して、顧客からの問い合わせに迅速に答えたり、おすすめの情報を発信したりといったことができるようになります。
マーケティングオートメーションのメリットとは?
マーケティングオートメーションを活用するメリットについて解説します。マーケティングオートメーションの長所を把握し、ツールと組み合わせて使う際の参考にしてください。
工数を削減できる
マーケティングオートメーションでは、さまざまなプロセスが自動化できます。たとえば、資料請求の際に入力された顧客情報をデータベースに自動で転送したり、メールの自動配信、広告配信の効果を自動で分析するといったことが可能です。
このような本来マーケティング担当者が行う業務を自動化することができるため、営業やマーケティング活動に掛かる工数を削減できます。その結果、顧客に対していち早く連絡やアプローチができるようになるでしょう。
ヒューマンエラーを避けられる
マーケティングオートメーションを導入することでヒューマンエラーが回避できるようになります。たとえば、メールの問い合わせに対する返信忘れや顧客への連絡の重複、数字の打ち間違いといった、人が行う際にはどうしても発生してしまうミスを防ぐことができます。
ヒューマンエラーはカスタマー業務においてはクレームや機会損失につながってしまうこともあります。そうした損失を防ぐとともに、作業スタッフをストレス度の高い作業から遠ざけるという役割も持ち合わせています。
顧客に合わせたコミュニケーションができる
マーケティングオートメーションを導入することで、スコアリングやセグメント分析など、情報分析や管理がより綿密にできるようになります。その結果、より顧客1人ひとりにあわせたコミュニケーションが可能となります。
見込み顧客へのアプローチは、それぞれのセグメントや興味段階に応じて変えるべきです。顧客ごとに最適なアプローチを検討できるだけの情報量が得られるのも、マーケティングオートメーションの強みです。
PDCAサイクルが円滑になる
マーケティングオートメーションには、リードナーチャリングやスコアリング、効果測定の機能もあります。その結果、KPI(Key Performance Indicators、重要業績評価指標)の分析やリード獲得に必要な要因の分析が行いやすく、PDCAサイクルを円滑に回すのに役立ちます。
営業活動では、顧客に対するより精度の高いアプローチを行うために、PDCAサイクルを回しながら業務内容をアップデートすることが求められます。マーケティングオートメーションを用いればPDCAサイクルを回す周期が速くなり、精度も高まるために営業活動の改善がしやすくなるのです。
マーケティングオートメーションとCRM・SFAを連携させるメリット
マーケティングオートメーションは単体でも便利ですが、 CRMやSFAと連携することで、より高度なマーケティング・営業活動が可能になります。ここでは、それぞれの連携によるメリットを詳しく解説します。
MA×CRMの連携メリット
マーケティングオートメーションとCRMを連携することで見込み顧客情報を最大限活用し、長期的な関係構築を強化することができます。
- リード情報を一元管理し、効果的なアプローチが可能
- マーケティングオートメーションで収集した顧客の行動データをCRMに蓄積することで、 営業担当やカスタマーサポートが顧客の関心度や購買意欲を把握しやすくなります。
- マーケティング施策の精度向上
- CRMには過去の購入履歴や問い合わせ内容が蓄積されているため、それをもとによりパーソナライズされたマーケティング施策(リターゲティング広告、カスタマイズされたメール配信など)を実施できます。
MA×SFAの連携メリット
MAとSFAを連携することで営業活動を効率化し、成約率を向上させることができます。
- 優先すべきリードを明確化し、営業の無駄を削減
- マーケティングオートメーションでスコアリングされたリードデータをSFAに連携することで、「この顧客は今すぐアプローチすべき」「まだ育成が必要」などの優先度が明確になります。その結果、 営業は成約の可能性が高いリードに集中でき、無駄なアプローチを減らせます。
- 営業とマーケティングの連携強化
- マーケティングオートメーションが提供するデータ(顧客の興味関心、過去のコンテンツ閲覧履歴など)をSFAで確認できるため、営業担当者は「なぜこのリードがホットなのか?」を理解した上でアプローチ できます。
これにより、 顧客の関心に合わせた適切な提案ができ、商談成功率が向上します。
- 営業成果をマーケティング施策にフィードバック
- SFAには営業活動の記録が蓄積されるため、それをMAと連携させることで、マーケティング施策の改善が可能 になります。たとえば、成約につながったリードの特徴を分析し、より効果的なリード獲得施策を打ち出せるようになります。
MA×CRM×SFAの連携で生まれるメリット
MA、CRM、SFAの3つのツールすべてを連携することで、マーケティング・営業・顧客管理の流れがシームレスになり、より効果的なマーケティングの実施へとつながります。
- リード獲得から成約・フォローまでの一貫したデータ管理
- マーケティング(MA)、営業(SFA)、顧客管理(CRM)のデータを統合することで、
見込み顧客・商談・顧客化の流れがスムーズになり、データの分断を防げます。
- データを活用した営業・マーケティングの最適化
- 「どのマーケティング施策が商談につながったのか?」
「どんな営業活動が成約率を高めたのか?」
こうしたデータを横断的に分析することで、より成果の出るマーケティング・営業戦略を立てることができます。
- 顧客体験(CX)の向上
- 連携によって「誰がどのフェーズでどのような対応をしたか?」が可視化されるため、顧客にとって「部署ごとに対応がバラバラ」「二重で連絡がくる」といったストレスを減らし、スムーズな顧客体験を提供できます。
マーケティングオートメーションと他ツールを連携させる際の注意点
マーケティングオートメーションは、CRMやSFAなどのツールと連携することでより大きな効果を発揮しますが、 適切に設計・運用しないと、データの活用が難しくなったり、逆に業務が煩雑化したりするリスクもあります。ここでは、マーケティングオートメーションを他のツールと連携する際に注意すべきポイントを解説します。
使用したいシステムと連携できるか確認する
マーケティングオートメーションは、それぞれ対応可能なシステムが異なるため、事前に連携の可否を確認する必要があります。標準機能として連携できるものもあれば、APIを利用してカスタマイズしなければならない場合もあり、たとえば、あるマーケティングオートメーションが特定のCRMやSFAと簡単に連携できる一方で、別のツールでは追加の開発作業が必要になることもあります。
そのため、導入前に使用したいシステムとの互換性をチェックし、スムーズに連携できるかを確認することが重要です。
データの整合性を確保する
異なるシステムを連携させる際、データのフォーマットや管理ルールが統一されていないと、データの不整合が発生しやすくなります。たとえば、マーケティングオートメーションでは「顧客名」としてフルネームが登録されていても、CRMでは「姓」と「名」に分かれているケースがあるでしょう。このような違いがあると、連携時にデータが正しく処理されず、営業やマーケティング活動に支障をきたす可能性があります。
運用フローを明確にする
マーケティングオートメーションと他システムを連携する際は、どの部門がどのデータを管理するのか、運用ルールを明確にする必要があります。たとえば、マーケティング部門がリード情報を登録し、そのデータを営業部門が活用する場合、どのタイミングでCRMやSFAに引き継ぐのかを決めておくことが重要です。
運用フローが曖昧なままだと、データの更新漏れや情報の重複が発生し、業務の効率が低下する可能性もあります。そのため、各部門の役割とデータ管理のルールを事前に整理し、適切なフローを構築することが求められます。
営業部門やカスタマーサクセス部門と連携する
MAツールとCRM、SFAの運用をスムーズにするには、マーケティング部門と営業部門、カスタマーサクセス部門が密に連携することが重要です。というのも、営業部門やカスタマーサクセス部門との連携がうまくできていないと、CRMやSFAが十分に活かせない可能性があるからです。
たとえば、部署間で連携が取れていない場合、各ツールの効果を感じられず、有効なマーケティング施策の実行や商談獲得の機会を逃してしまうことがあります。さらに顧客満足度の低下にもつながる可能性もあります。CRMやSFAなどのツールと連携することでより大きな効果を発揮しますが、組織全体で評価しながらPDCAサイクルを回して検証・改善するような協力体制が必要になります。
マーケティングオートメーション選び方のポイント
マーケティングオートメーションを導入する際は、自社の目的や運用体制に合ったツールを選ぶことが重要です。
自社のマーケティング課題を明確にする
まず、マーケティングオートメーションを導入する目的を明確にしましょう。リード獲得の強化、顧客育成の自動化、メールマーケティングの効率化など、解決したい課題によって適したツールが変わります。
使いやすさを確認する
操作が複雑すぎると、うまく活用できない可能性があります。直感的に使えるか、レポート画面が見やすいかなどをチェックし、無料トライアルやデモを活用してみましょう。
必要な機能が揃っているかチェックする
マーケティングオートメーションには、以下のような機能があります。自社のマーケティング戦略に必要なものが備わっているか確認しましょう。
- メールマーケティング(ステップメール、パーソナライズ配信)
- リード管理(スコアリング、セグメント分け)
- シナリオ作成(顧客の行動に応じた自動対応)
- 分析・レポート(効果測定、ROI分析)
- 他システムとの連携(CRM、SFA、広告ツール)
他のシステムと連携できるか確認する
CRMやSFA、広告プラットフォームと連携できると、データを一元管理しやすくなります。標準連携機能の有無や、APIを活用できるかをチェックしましょう。
コストを考慮する
マーケティングオートメーションの価格は、機能や利用ユーザー数、メール配信数によって異なります。初期費用や月額料金、追加機能のコストなどを確認し、費用対効果を見極めましょう。
サポート体制を確認する
導入後にしっかり活用できるよう、サポートが充実しているかも重要です。日本語のサポート対応やトレーニングの有無、オンラインマニュアルの充実度を確認しましょう。
マーケティングオートメーションの選定については、以下の記事をご覧ください。
まとめ:各ツールと連携してマーケティングを展開しよう
マーケティングオートメーションはナーチャリングや業務の自動化などさまざまな機能を持ち合わせています。この機能はマーケティング部門だけでなく、営業部門でも生かすことができます。
各種ツールと組み合わせることで、より幅広い活用方法を見い出し、精度の高い営業活動が可能となります。さまざまなツールと連携し、多様性のあるマーケティングを展開しましょう。