マーケティングオートメーション (MAツール)でできることとは?その機能を解説
マーケティングオートメーション(MAツール)は、見込み顧客を獲得し、商品やサービスの購買につなげるためのサポートを行うツールのことを指します。たとえば、以下のような機能はマーケティングオートメーションができることの一部です。
- メルマガの自動配信
- Webぺージからの資料請求
- 顧客の行動のトラッキング
- 顧客に対するスコアリング
- 営業活動の時期支援
それぞれの機能に関しては、さらに細かく分類されており、自社の課題に合わせてマーケティングオートメーションを導入することで、業務を効率化することが最大の目的です。
当社が提供しているマーケティングオートメーションツール「List Finder」でできることをまとめました。ぜひ一度ご覧ください。
- ▼この記事で分かること
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- マーケティングオートメーションとは?
- マーケティングオートメーションでできること
- マーケティングオートメーションの主要機能
- マーケティングオートメーション導入から運用までの流れ
Contents
マーケティングオートメーション(MAツール)とは?
マーケティングオートメーションとは、主にリードナーチャリング(見込み顧客の育成)とリードクオリフィケーション(有望見込み顧客の選別)などのマーケティング活動を支援するツールです。
例えば、BtoBの場合、展示会出展やセミナー集客などで獲得した見込み顧客のうち、直近で購買検討につながるものは25%程度であり、残りの75%は中長期的なフォローが必要と言われます。この75%を営業担当者の人力のみで管理し、フォローし続けていくのは現実的ではありません。
ただ、営業フォローを止めてしまえば、獲得した見込み顧客がムダになってしまいます。実際に営業フォローを止めてしまった見込み顧客のうち、2年以内に競合企業から製品を購入する割合は約80%との調査結果があります。
つまり、見込み顧客に対しての「継続フォロー」が受注数アップのポイントになるのです。
マーケティングオートメーションは、ツール上で見込み顧客(リード)管理をしながら中長期に渡って良好な関係性を築くためのコミュニケーションを行い(=リードナーチャリング)、確度が引きあがってきた最適なタイミングで営業に引き渡す(=リードクオリフィケーション)という一連の流れを実現するツールです。
マーケティングオートメーションを活用して見込み顧客を継続フォローすることで、アポ獲得、受注数アップが期待できます。
「初めてナーチャリングやクオリフィケーションに挑戦する」という方でも、無理なくかんたんに使えるMAツール「List Finder」の資料は、こちらからダウンロードできます!
SFAやCRMとの違い
マーケティングや営業領域で活用されるツールには、マーケティングオートメーションのほかにSFA(セールスフォースオートメーション)やCRM(カスタマーリレーションシップマネジメント)といったツールもあります。
マーケティングオートメーションは、見込み顧客情報の獲得から商談化までのフェーズを効率化し、 商談獲得数を最大化させることを目的として活用されるのに対して、SFAは、企業全体の営業活動の効率化、営業成果の向上など、営業活動を支援するためのツールです。
各商談の詳細をSFAツールで管理することで、チーム全体としての動きが可視化され、より効率的、効果的な営業活動が可能になります。
またCRMは、すでに自社の商品やサービスを購入している既存顧客との良好な関係を構築するためのツールです。
顧客との関係性の維持や顧客満足度の向上、顧客をファン化させることを目的とし、その後の購買額の最大化や、長期的な収益の向上が期待できます。
マーケティングオートメーション(MAツール)でできること
マーケティングオートメーションの機能について解説する前に、マーケティングオートメーションについて、もう少し詳しく見ていきましょう。
マーケティングオートメーションとは、「新規商談獲得におけるマーケティング活動を自動化し、効率的な営業活動を支援する」こと、もしくはそれを実現するツールのことを指します。
新規商談を獲得する際には、以下のような動きが基本となります。
- 自社の見込み顧客に対して継続的にコミュニケーションを取り続ける
- 一人ひとり異なる興味・関心内容に即したコンテンツを提供する
- ニーズが顕在化したタイミングを逃さずに営業アプローチする
これらのプロセスを手動で行おうとすると、莫大な工数が生じることになるでしょう。そこで、「見込み顧客に対する適切なコンテンツ提供」「ニーズが顕在化したタイミングのキャッチアップ」を自動化できるツールとして、マーケティングオートメーションツールが誕生したのです。
マーケティングオートメーションが誕生したのは1990年代のアメリカであり、日本で本格的に導入されたのは2014年ごろであるため、その手法や機能などはかつてはアメリカに遅れを取っていました。しかし現状では、企業としてマーケティングオートメーションを使用しないデジタルマーケティングは非常に厳しいと言っても過言ではありません。
商品やサービスの効果や開発力だけでなく、マーケティングにおいても、マーケティングオートメーションをどのように活用し効果を得るのかが重要な戦略の1つとなっています。
マーケティングオートメーション(MAツール)4つの主要機能
ここでは、マーケティングオートメーションで欠かせない4つの機能についてそれぞれ詳しく解説します。
機能1:見込み顧客(リード)情報の一元管理
見込み顧客(リード)情報を獲得したり、獲得した見込み顧客情報を一元化し、管理する機能です。見込み顧客の獲得においては、セミナー情報やキャンペーン情報を告知するコンテンツをWebサイト上に作成するCMSのような機能がこれにあたります。
管理においては、見込み顧客の情報を入力してもらうためのフォーム機能や、見込み顧客情報を一括で取り込むインポート機能が有効に活用可能です。他ツールとの連携ができるマーケティングオートメーションツールもあるので、すでに使用している顧客管理ツールとも併用が可能です。
顧客管理を行ううえで、特に重要なポイントは、見込み顧客情報を名寄せ(複数の見込み顧客情報の中で重複した情報をまとめる作業)することです。マーケティングオートメーション上に同一の見込み顧客が複数存在する状態は避けなければなりません。
基本的には見込み顧客とのコミュニケーションはメールがベースになるため、特定電子メール法で規定されているオプトアウト(配信拒否)の管理を行っていく必要が有ります。複数の同一個人がツール上に存在する状態では、オプトアウトの管理を適切に行うことはできません。少なくとも、メールアドレスでの重複がない状態の見込み顧客情報を実現する必要があります。
このオプトアウト管理を適切に行えるように、メールアドレスの重複の有無や名前の二重登録があるかどうかをマーケティングオートメーションツールで自動的に判断することが可能です。
マーケティングオートメーションツールに見込み顧客情報が追加で投入される場面は複数パターンあります。例えば、以下のようなパターンでは重複する可能性もあります。
- 展示会で獲得した見込み顧客情報を、CSV形式で一括インポートする
- オンラインのフォームで見込み顧客自身が入力をした情報が取り込まれる
顧客情報の管理を行う場合、このようなさまざまな手段で投入される見込み顧客情報を継続的にメールアドレスの重複がない状態で維持していく必要があるといえるでしょう。これを一元化して管理できるということが、マーケティングオートメーションの導入の大きなメリットの一つです。
また、マーケティングを行っていく上での必要な情報を、見込み顧客情報と紐付けて管理していくことも可能です。例えば、以下のような行動をマーケティングオートメーションでは、見込み顧客に紐付けて一元管理していくことが可能です。
- 過去にセミナーに参加したか
- 自社Webサイトのどのページをいつ閲覧したか
- どの資料をダウンロードしたか
マーケティングオートメーションでは、このように紐付けられた過去の見込み顧客の行動をベースに、さまざまなコミュニケーションを行うことができます。そのコミュニケーションを適切に、効果的に行うためにも、元になる見込み顧客のマーケティングに関する情報の蓄積は非常に重要です。
機能2:見込み顧客(リード)を育成するためのコミュニケーション
見込み顧客とのコミュニケーションを、メールやWebを通じて円滑に行っていくことを支援する機能もあります。たとえば、一斉メール配信機能やステップメール機能が搭載されているマーケティングオートメーション(MA)ツールは数多くありますが、これらはリードナーチャリング(見込み顧客の育成)にあてはまります。
見込み顧客は購買のための情報収集をインターネット上で行うことが多くなりました。そのため、購入に必要な情報が苦労してなくても手に入る状況に慣れており、興味・関心も同じ内容のメールを送っても分散化しているのが現状です。
これに合わせて販売側も、見込み顧客とのコミュニケーションをWebやWebと相性の良いメールなどを活用して行っていく必要があります。内容に関しても、見込み顧客ごとに合わせた内容でアプローチしなければなりません。
そして、より効果のあるコミュニケーションのためには、マーケティングオートメーションで取得できる、自社Webサイトのどのページをいつ閲覧したといった‟Webでの見込み顧客の行動履歴”が重要な情報です。
BtoCの場合、営業による接触よりもWebでの情報収集を好む傾向もあり、Webでの見込み顧客毎の行動履歴を元にした適格なコミュニケーションは、さらに重要性を増しています。
BtoBにおいては、Webでの情報収集も含めたうえで、商品購入に至るまでのプロセスが異なります。例えば、1つの製品の購入に対して購買意欲の高い見込み顧客に対してのアプローチを行うとしても、toCよりも対象となる見込み顧客が少なく、決定するまでの期間が長いことには注意が必要です。また、企業同士の契約などでは、最終的に営業が商談する必要がある点もふまえておきましょう。
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機能3:有望な見込み顧客(リード)情報の抽出
前述の通り、マーケティングオートメーションには見込み顧客毎にWebでの行動履歴を取得する機能があります。そこから見込み顧客毎の有望度合いをスコア化したスコアリング機能や有望と思われる見込み顧客情報を通知する機能などがこれにあたります。
マーケティングオートメーションにおいては、顧客の行動履歴をトラッキングし、分析。そこから興味・関心のレベルに分けて分類し、それぞれに適したコンテンツアプローチをすることが可能です。
BtoBの場合、最終的な購買のシーンには未だ営業が関わることが多いのも事実です。見込み度合いのわからない顧客に網羅的にアプローチするのは非効率ですが、マーケティングオートメーションでは、有望な見込み顧客を自動的に抽出してくれるため、効率の良い営業活動が可能になります。
BtoCにおいても、営業担当と会うことはないとしても、適切なタイミングでアピールができなければサービスや商品の購買までにつながらないことも少なくありません。そのため、マーケティングオートメーションを活用し、それぞれの興味・関心にあわせた広告やメールなどを送ることが重要です。
BtoB、BtoCどちらであっても最適なタイミングでアプローチを行えるように、アプローチすべきタイミングやその際の訴求ポイントを推し量ることができるような機能がマーケティングオートメーションツールには実装されているのです。
機能4:マーケティング施策・活動の自動化
機能1〜3で紹介したさまざまなマーケティング活動を自動で実行する機能です。例えば、以下のようなシナリオに沿ってマーケティング活動は行われます。
- どのような見込み顧客にはどんなコンテンツと接触してもらのうか
- どういうアクションを促すか
- どんな商品を購入して貰いたいのか
見込み顧客とのコミュニケーション戦略の立案やシナリオ設計をすることが事前に必要になります。しかし、その設計をしておけば、マーケティングオートメーションではその都度、見込み顧客毎にリストを抽出し、コミュニケーションを実行していく手間を削減できます。
見込み顧客の母数が非常に多い場合やマーケティング施策の実行頻度が高い場合、特に有効な機能です。しかし、この場合は、事前のシナリオなどの設定難易度が高いことが運用のネックになるかもしれません。
また、最適なアプローチに関しては、マーケティングオートメーションで顧客に対する詳細なデータが得られるため、シナリオもそれに合わせて適宜変えて行くことで有効なアプローチが可能となります。
マーケティングオートメーションは使うことが目的ではなく、使用してどのような結果を得たいのかを目的に活用してみましょう。
マーケティングオートメーション(MAツール)の導入で得られる3つのメリット
マーケティングオートメーションを導入することで得られるメリットについても見ていきましょう。
1.マーケティング業務の効率化
マーケティングオートメーションを導入することで、これまで人の手で行っていた作業が自動化し、マーケティング業務の工数が削減されることから、業務を効率化させることができます。
例えば、セミナー申し込みやメールの開封といった顧客からのアクションに対して、それぞれの行動に合わせて自動でメールを配信するなど、これまで手動で行ってきた作業を自動化することが可能となります。
2.部門間連携による生産性の向上
マーケティングオートメーションを導入することで、これまで別々に管理されていた営業部門とマーケティング部門のデータを一元管理することができます。
それぞれの部門間で見込み顧客のデータを共有し管理することで、横断的な施策や分析が可能となり、これまでよりも効率的なマーケティング活動を行えるようになり、営業部門の生産性の向上にも寄与できるでしょう。
3.有望な商談の創出
マーケティングオートメーションでは、Webでの施策やメールなどを通じた中長期的なコミュニケーションにより、見込み度合いが高まったとされる見込み顧客を絞り込んで抽出することが可能です。
これは、ツール導入前にはわからなかった見込み顧客の状況が可視化できるためで、より効果的かつ効率的な商談や営業活動につなげることができるのです。
マーケティングオートメーション(MAツール)を導入するには
マーケティングオートメーションを導入する際には、ツールの導入から運用までの一連の流れを把握しておくことが重要です。ここでは、導入までの基本的な流れをまとめました。
1.課題の洗い出し
マーケティングオートメーションを導入を考える際には、現状自社にはどのような課題があって、その課題を解決できる製品はどのようなものがあるのか、事前に検討する必要があります。
この段階で自社の課題を精査しておくことで、導入するべきツールがSFAやCRM、メール配信ツールなどマーケティングオートメーションとは別のツールとなることもあり、結果的にマーケティングオートメーションは不要となることも考えられます。
2.導入ツールの選定
マーケティングオートメーションツールを導入することが決まったら、次は導入するツールの選定に移ります。各ツールを比較し、自社に必要な機能があるものを検討しましょう。
ツール選定のポイント
- ・課題を解決できる機能の有無
- マーケティングオートメーションを選ぶにあたって一番重要なのは、導入することで、自社の課題が解決できるかどうかです。
そこで選定の際は、課題解決のために自社で活用したい機能は何か、導入でどのように解決できるのかを明確にしておく必要があります。
- ・ツールの価格
- ツールの価格も大きなポイントです。一般的にマーケティングオートメーションツールはクラウド型の月額課金モデルで提供されているものが多く、長く使えば使うほどコストがかかります。
そのため、何でもできそうだからと言って、多機能・高価格な製品を導入してしまうと、必要以上にコストがかさんでしまいます。
- ・導入後のサポート体制の有無
- 導入後のサポート体制についても確認しておきましょう。ツールを導入した後も、定期的なサポートや、問題があった場合に即時対応してもらえるかなど、トラブルがあったときにサポートしてもらえる窓口の有無なども重要な選定ポイントとなります。
- ・自社で使いこなせるツールか
- 多機能なツールはたくさんありますが、導入しても使いこなせなくては意味がありません。まずは自社の課題解決につながる必要最低限の機能があるツールを選び、スモールスタートしてみるといいでしょう。
3.各種設計とフローの構築
自社に合ったツールを選定し、導入が完了したら、マーケティングオートメーションをどのように活用していくのか具体的に設計していく必要があります。
具体的には、ペルソナの設計、カスタマージャーニーマップの策定、提供するコンテンツ・クリエイティブの策定といった、マーケティングシナリオを作成していくことになります。
4.他部署との連携
マーケティングオートメーションは、マーケティング部門のみで運用しても大きな効果は得られないでしょう。特に営業部門とは密接な連携が必要です。お互いに何をどこまで実施するのか役割分担を明確にした上で、円滑に情報共有しながら、効果検証を続けていくことでマーケティングオートメーション導入の効果を最大化させることができるでしょう。
また、シナリオの策定やスコアリングなどによって提供されたリードが実際の商談や案件の創出につながっているのか、日々確認しながら進めていくとよいでしょう。
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マーケティングオートメーションとは何か、その発祥の歴史や、導入のメリット、選定時や運用時の注意点、ツールの選び方など、マーケティングオートメーションに関する情報をまとめています。こちらも是非、参考にご覧ください。