マーケティングオートメーション導入を成功させる!導入の流れと注意すべきポイント
マーケティングオートメーション(MA)は、アメリカで広まったマーケティング支援のためのツールやソフトウェアのことです。日本でも2014年頃から徐々に普及しており、近年は導入する企業も増加傾向にあります。
しかし、適切な運用方法を確立できている企業は少なく「実際の導入イメージが湧かない」という声も聞かれます。実際に、マーケティングオートメーションによるマーケティング施策の自動化は一定の効果を上げています。では、どのように導入し、運用すれば効果をあげられるのでしょうか。
今回は、マーケティングオートメーションの導入の流れや運用時の課題・注意点について詳しくみていきましょう。
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プランごとの機能・価格や、サポート体制などをまとめています。
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Contents
導入前にマーケティングオートメーションを理解しよう
まずは簡潔に、マーケティングオートメーションがどういったものなのか見ていきます。
マーケティングオートメーション(MA)は、「新規顧客獲得のためのマーケティング施策をサポートしてくれるツールやソフトウェア」のことです。導入する主な理由は、以下のものです。
- 顧客のニーズの細分化にともない「One to Oneマーケティング」が必要になった
- 見込み顧客のフォローをする時間やコストを確保できない
- 適切なタイミングでのアプローチをだれでもできるようにしたい
いずれの理由もマーケティング施策を施しながら、業務やフォローを効率化し、企業の利益につなげることが目的です。適切なコンテンツの提供やアプローチによって、見込み顧客の獲得から育成、商談の発生までをマーケティングオートメーションで支援することが可能です。
そのため、多くの企業でマーケティングオートメーションの導入と運用が検討・実践されています。
マーケティングオートメーションの導入~運用の流れ
マーケティングオートメーションを導入する場合、課題の確認から関係各所との業務調整など、多くの段階を経て進めていくことになります。そのため、検討開始から導入までは、数か月あるいは1年以上かかるケースもあります。
基本的な流れは以下の通りです。
①ヒアリングによる課題の洗い出し
企業としての現状の課題を明確化します。セールス活動に関わる部署・担当者が抱えている課題を細かくヒアリングしていきましょう。
- 最近、アポを取り付けても売り上げにつながりにくくなっている
- 営業が忙しくてリードをカバーできていないため、セールスタイミングが分からない
- 顧客データがバラバラのファイルにまとまっているので一括で管理したい
売上の推移や顧客からのアンケートなどからも幅広くデータを取り入れましょう。
②自社の見込み顧客データの整理
自社に存在している見込み顧客を把握・整理します。すでにリスト化されているものはよいのですが、名刺や個人ファイルとして営業担当者のみが管理している情報もあるでしょう。自社に何件の見込み顧客リストがあるのか、ファイルはいくつあるのかを確認するところから始める必要があります。
また、見込み顧客の業種や規模などの情報をどこまでデータ化できているか確認することも大切です。こうした情報が把握できていると、見込み顧客に合わせたコミュニケーションフローの策定ができるため、効率よくアプローチを行うことが可能です。
自社で見込み顧客データの把握・整理が困難な場合は、重複チェックや業種や企業規模のフラグ付けなどを行ってくれるデータクレジングサービスを活用しましょう。
③必要な機能の選定
顧客情報の整理と自社の課題が見えてきたら、欲しい機能を整理していきます。
以下、MAツールに搭載されている機能の一例です。
- 名刺管理
- CRM(顧客管理システム)
- SFA(セールスフォース・Sales Force Automation)との連携
- メール配信システム(メールスタンド)
- リードのスコアリング
- アクセス解析
- ランディングページや問い合わせフォームの作成
こちらはあくまで一例なので、自社で全ての機能を利用するとは限りません。「スコアリング機能は使わなさそう」「メール配信機能は絶対に使う」など取捨選択を行い、自社で頻繁に使う機能は何か検討したうえで、ツール選定時にその機能の使いやすさなどを重点的にチェックしましょう。
④マーケティングオートメーションの比較・選定
マーケティングオートメーションツールを比較し、自社に必要な機能や費用面などを検討していきます。
この際に、気をつけなければならないポイントは大きく分けて、下記の5つです。
機能の有無とその機能が自社に必要かどうか
マーケティングオートメーションの導入で失敗しないためには、「自社にとって本当に最適なツールを見つける」ということが重要です。集客一つに焦点をあててみても下記のような機能のうち、必要な機能は各社によって異なります。
- ページ生成などの集客機能があるか
- メール配信で、どのような形式でどこまで顧客の動向を把握できるか
- コンテンツや広告配信などの施策の効果を十分に把握できるか
マーケティングオートメーションは、その機能の多さに迷ってしまいがちであるものの、重要なのは、社内における課題をクリアできるものを選定することです。自社が何に力をいれているのか、新しい施策を実行できるのかなども検討しましょう。
ツールの導入、運用に掛かるコストはどのくらいか
ツールの購入を検討するうえで、導入費用は外せないポイントでしょう。
BtoBでのマーケティング活動で成果を上げていくためには、営業プロセスに係る期間も考慮すると、年単位での投資が必要になることが多くあります。そのため大きな投資とそれを回収できる基準や目処の設定が必要になるのです。
初めてのマーケティングオートメーションの導入で最も怖いのは、使いこなせずに投資した工数や費用が無駄になること。そしてその後、マーケティングに対してネガティブな印象を持ってしまうことです。
そうならないために、低いリスクで始め、実践しながら改善を続けレベルアップしていきましょう。最適なツールを選ぶには、「初期投資金額が低いこと」が重要です。
そのツールを使いこなせるのか、またサポート体制の有無
マーケティングオートメーションの導入後、使いこなせずに投資した工数や費用が無駄になったり、マーケティングに対してネガティブな印象を持ってしまうことは、もっとも避けたい事態です。
それを避けるためには、「サポートが充実していて、何かあれば相談できる体制があること」が重要なポイントになります。
また、サポートが有料か無料かも、事前に確認しておくと良いでしょう。「ツールの費用だけを見て導入したが、満足に使いこなすには高価なコンサルティングを受けなければならなかった」という場合、ツール導入によってより多くの費用がかかることになってしまいます。
ツールがBtoB向けかBtoC向けか
一口にマーケティングオートメーションといっても、BtoB企業とBtoC企業では重視すべき機能が異なります。
BtoB企業であれば、その商材が高価で、かつ導入までに多くの人が関係することから、初回接触からサービス導入までの期間が長くなる傾向にあります。
そのため、メール配信や有望度合いによる絞り込みなど、見込み顧客の育成(リードナーチャリング)機能に重きをおいたツールのほうが良いでしょう。
BtoC企業は、比較的低単価でかつ導入までの期間が短い傾向にありますが、BtoB企業と比べて顧客との接点(チャネル)が多くなりやすいという特徴があります。
そのため、メールや電話だけでなく、アプリやSNSなど様々なチャネルでの接触履歴を一元管理できる機能に重きをおいたツールが向いているといえます。
このように、ビジネスモデルによってマーケティングオートメーションツールの中でも重要な機能は異なります。検討しているツールがBtoB向けなのか、BtoC向けなのかは事前に確認しておきましょう。
自社で活用しているシステムとの連携が可能か
SFAやCRM、名刺管理システムなど、もともと自社で活用しているシステムと連携できるか、あるいはCSVでデータが移行可能かなどを確認しておきましょう。
導入するマーケティングオートメーションとシームレスに連携できるか、データ移行にかかる工数はどれくらいかなど、システム担当者へのヒアリングも必要です。
また、マーケティングオートメーションを導入することで既存システムの契約を解除する場合は、解除後の顧客データの取扱いについても確認しておく必要があります。
マーケティングオートメーションの選び方については、こちらの記事で詳しく解説しています。
マーケティングオートメーションツールは、多機能なものとシンプルなものに分けられます。多機能なツールであれば、慣れるまで時間が掛かる、コストが高いケースが多いなどのデメリットがあるため、そうした点も考慮しながら検討しなければなりません。そこで、最初はシンプルなツールの導入・運用からスモールスタートするのがおすすめです。
数あるマーケティングオートメーションの中でも「List Finder(リストファインダー)」はシンプルで必要な機能のみに特化していて、初心者でも扱いやすいツールです。無料トライアルもできますので、まずは使ってみて自社の課題をクリアできるかどうかを検討してみてはいかがでしょうか。
マーケティングオートメーションツールは多くの種類があり、得意分野が違います。各社の機能と価格を一覧にした表を無料で配布していますので、一度ダウンロードしてみてください。
⑤各種設計とフローの構築
マーケティングオートメーションツールはあくまでも、自社で策定したマーケティング施策をサポートするものです。そのため下記の項目に関しては、担当者自身が時間をかけて設定していく必要があります。
シナリオの設計
誰がある行動をしたら、どのような方法で何をアプローチするのかを決める機能です。
- 【シナリオの一例】
- 問い合わせフォームに入力した見込み顧客に、メールでお礼と自社商品の導入セミナーを案内する。無視されて2日経ったら『残り2席!セミナー出席企業なら〇%割引チケットをお渡しします』というメールをもう一度送る。
マーケティングオートメーションはこのようなシナリオをいくつか設定できるので、マーケティングに関するPCDAを回していくのに最適なツールです。
シナリオ設計に関しては、こちらの記事で詳しく説明しています。
スコアリング
スコアリングとは、特定のアクションを起こしたユーザーをスコア化し、メールの自動送付やページの誘導をおこなうものです。
- 【スコアリングの例】
- スコア3点を超えたら「御社限定!割引チケットをメールで配布」という設定を作ったとします。
資料請求で1点、事例ページの閲覧1点、価格ページの閲覧1点、滞在時間10分で1点…などとユーザーに対して点数をつけていきます。
マーケティングオートメーションを使えば、スコアの計算が自動でできます。
しかし、スコアを設定しすぎると誰も3点に到達せずメール送信ができなくなるかもしれません。またハウスリストがある程度集まっていないと、シナリオ作成やスコアリングをしても成果は出ない可能性があります。
カスタマージャーニーマップの策定
カスタマージャーニーとは、顧客が商品購入に至るプロセスのことです。
- 【カスタマージャーニーの例】
- 一番最初に広告で商品の存在を知る
→ 検索して会社のHPを見つける
→ 興味を持ったので無料メルマガ登録をする
→ 1週間メルマガを購読、「今なら無料トライアルができます」という案内がくる
→ トライアルに申し込む
→ よかったので購入
カスタマージャーニーマップは、行動のフェーズごとに誰に何をアプローチするかを判断するための指針になるものです。
こちらの記事でカスタマージャーニーの作成方法を解説しています。
提供するコンテンツ・クリエイティブの策定
メールマガジンやステップメールのテキスト、ランディングページ、リードに提供する情報、トライアルなどは担当者自身がメンテナンスしなくてはなりません。
このタイミングで提供する文面にふさわしいだろうか?HPの写真を増やしたほうがいいのでは?デザインは適切か?内容は古くないか?など、リードに提供するコンテンツやクリエイティブを定期的に見直しましょう。
見込み顧客の興味・関心は細分化しています。そのため、見込み顧客の購入確度や行った行動などを指標としつつ、どんな施策を策定するのかといった事前の対策が大切です。
⑥マーケティング部門だけでなく、営業やシステムといった他部署と連携する
マーケティングオートメーションは、企業の利益に直結する役割を担うツールです。そのため、マーケティング部門のみで運用しても大きな効果は得られません。お互いに何をどこまで実施するのか、商談までつながった場合にどうやってさらに改善していくのかなど、情報共有を円滑にしながら、効果検証を継続することが重要です。
マーケティングオートメーションツールを導入した場合、シナリオの策定やスコアリングなどによって提供されたリードが実際の商談や案件の創出につながっているのかを分析できます。一定の期間ごとに成果を確認し、そのたびに運用方法を見直すなどの対策を行っていきましょう。
⑦マーケティングオートメーション運用フローの整備
マーケティングオートメーション導入後は、誰がどのように運用するか「運用フロー」を作っておきましょう。特に、定期的に各施策を分析・改善していくマーケターの存在は重要です。
マーケティングオートメーションツールを導入しただけでは、PDCAサイクルをうまく回すことはできません。実際に導入後に生じた課題について、可視化し、改善していくことを通して、PDCAサイクルを回す仕組みや体制が整います。
そのため、運用フローに関しては、一度決めたものを遵守するのではなく、柔軟に変化することが求められるでしょう。
マーケティングオートメーションの導入における課題
マーケティングオートメーションを導入し運用する場合、よくユーザーがつまづいてしまう課題が3つあります。それぞれの課題について詳しくみていきましょう。
課題1:設計をおろそかにすると効果が得られない
マーケティングオートメーションを導入する際は、マーケティング活動にどのように活用するのかを明確にし、効果的に運用できるようさまざまな設計を行うことが必要です。
つまり、マーケティングオートメーションを導入・運用しても、どのように改善したいのか、何を目指すのかなどが明確でなければ、ツールの効果は発揮できません。
そのため、設計の際に決めなければならない項目は、下記のように多岐にわたります。
ゴールの設定
「見込み顧客を倍にする」「商談数15%アップ」など、目標達成度を客観的に判断できる具体的な数値目標を設定しましょう。そして、ゴールに向けてツールを運用するのはあくまでも人であり、ツールを使用するだけで数字が伸びる訳ではない点には注意が必要です。
ターゲット設計
見込み顧客となるターゲットの絞り込みも重要です。メール配信などでも、購入確度の低いターゲットから配信をスタートするなど、戦略的な設計を行いましょう。
スコアリング設計
見込み顧客の属性やアクションに対して、付与するスコア(点数)を設定します。この点数に関しては、営業部門からも意見を取り入れ、運用しながら適正な値を探していきましょう。
ホットリード定義の設計
見込み顧客が有望な見込み顧客(ホットリード)へ変化する定義を決めます。顧客の行動などから購入確度はある程度推定できるものの、導入の段階で決定しましょう。
営業アクションの設計
ホットリード化した顧客にアプローチして反応があった場合のアクションを検討します。ホットリードと評価した見込み顧客が何をきっかけにして、そうなったのかなどは今後のマーケティング施策の重要な要素であるため、分析も必要です。
導入から失敗しない運用を目指す場合に、特に重要なことは、「初期設計」で終わらせず、導入後しばらくの期間は設計に誤りがないか検証しつつ、改善を行うことです。
具体的なゴールの設計がクリアできる見込みがあるか、実際の営業現場との所感と設計に齟齬がないかなど、関係者を巻き込みPDCAサイクルを回せるよう定期的に検証の時間を取りましょう。
課題2:ホットリードの見極めが難しい
マーケティングオートメーション導入時に「スコアリング」の設計に頭を悩ませる担当者は少なくありません。スコアリングとは、見込み顧客に対して下記のようにさまざまな観点から点数を付けることです。
- 企業属性や役職などの個人属性
- 資料請求の有無
- イベント・セミナーへの参加状況
- メールの開封率
- 過去の自社に対する動向
スコアリングを行う場合は、点数が高ければ高いほど有望な見込み顧客(ホットリード)であると判断できます。マーケティング部門がホットリードであると判断した顧客の情報は営業部門に渡され、営業担当者がアプローチをかけるという流れです。
しかし注意点として、見込み顧客がホットリードであるかどうかの判断を誤ると、無駄な営業活動となり、成果も上がりません。
マーケティングオートメーションツールを初めて導入する場合、スコアリングに関するノウハウが社内に蓄積されていません。そのため、多くの場合はスコアリング精度が安定するまで運用しながら、試行錯誤を繰り返す必要があります。
ホットリードの見極めは、初期設計段階で想定したホットリード(スコアが○点以上あるから有望顧客であると定義)が、本当に営業現場で有効な数値なのか確認しましょう。
導入初期段階は特に、マーケティング部門だけではなく営業部門と協力しながら精度を高めていくことが重要です。双方の所感を反映したスコアリング設計をして運用しながら、検証・改善を続けていきましょう。
課題3:コンテンツの準備が不十分だと効果が出にくい
マーケティング施策を打つ場合には、コンテンツの見直しや作成も必要となってきます。
マーケティングオートメーションの設定がうまくいったとしても、Webサイトやブログ、メール配信などのコンテンツが不足していると効果が表れません。見込み顧客のナーチャリングには、その購入確度に合わせたコンテンツの提供が必要となるからです。
プロセスの設計をするにしても、ホットリードを見極めるにしても、コンテンツを提供し、その反応を分析しなければ効果が出にくくなります。
対策としては、自社に足りない要素を見極めつつ、メールの配信内容をノウハウ的な内容にする、製品の使用事例を知ることのできるページを作るなど、工夫しながらコンテンツを作成していきましょう。
導入時のよくある失敗
マーケティングオートメーション導入時のよくある失敗についても確認しておきましょう。事前に把握し、十分な体制を整えておくことで導入失敗を回避することができます。
運用リソースが確保できていない
マーケティングオートメーションのよくある失敗例の一つが、人的リソースや役割分担が不十分であることです。マーケティングオートメーションを使いこなすためには、相応の人的リソースを準備する必要があります。
マーケティングオートメーションは、マーケティング活動における「集客・リード獲得・教育・営業」までのフェーズを自動化するものです。
本来であれば複数のフェーズを兼任するのは難しいため、一つのフェーズごとに1人以上の担当者が必要であり、さらに運営責任者を含めると、最低でも5人は必要になるでしょう。
しかし、日本の企業ではマーケティング担当が1人しかいない会社も多く、マーケティングオートメーションを導入した結果、業務過多になってしまい運用が追いつかなくなることがあるのです。また5人でマーケティングオートメーションの運用全般を管理できたとしても、運用時の役割分担をしなかった結果、運用に失敗してしまうケースもあります。
そのため、マーケティングオートメーションを導入する場合、課題を明確化したうえで十分なリソースを確保できるかといった点を事前に確認する必要があります。
機能が複雑で使いこなせない
マーケティングオートメーションは非常に高性能かつ多機能であり、その機能を使いこなせないというのも、マーケティングオートメーションのよくある失敗の一つです。
マーケティングオートメーションは、マーケティングの本場であるアメリカが発祥のツールです。もともとマーケティングのプロが使うために作られたツールであり、マーケティングオートメーションを活用するにはマーケティングの知識やスキルが求められます。
そのため、マーケティングについて理解していない担当者がいきなりマーケティングオートメーションを使おうとしても、機能が持つ役割を理解できないため、その効果を十分に発揮できないというケースが多いのです。そこで、特に最初の立ち上げの際には、外部のコンサルティング会社を入れるなどして、担当者のマーケティング知識レベルやスキルを上げることを意識しましょう。
導入時の注意点:部門間の認識のすり合わせが不可欠
マーケティングオートメーションを運用する場合、部門間の認識を一致させましょう。
マーケティングは、基本的にマーケティング部門と営業部門がメインで関わります。しかし、コンテンツの作成やお客様の声の反映などは、他部門を含めて社内の足並みがそろっていないと効果的な運用は望めません。
加えて、部門間の連携は設計段階から必要です。例えば、先述したスコアリングの設計についても、「どのようなユーザーを有望な見込み顧客とするか」について、各部門の認識が一致していなければスムーズな運用はできません。
またマーケティングオートメーションの運用には、設計の微修正も必要です。当初の設計で運用し、運用上の課題を発見・修正しながら、ベストな設計に近づけていきましょう。
マーケティング担当者に一任するのではなく、見込み顧客の獲得~商談までの一連のプロセスに対する課題は部門間で折り合いをつけながら、1つずつ解決していくのがベストです。
部門間の認識のすり合わせをせず、設計の修正作業を進めてしまうと、設計方針が社内で共有されず、マーケティング・営業ともに足並みが乱れてしまいます。そのため、マーケティングオートメーションの運用で成果を得るためには、関連部門の担当者全員がその仕組みや機能を正しく理解することが重要です。
マーケティングオートメーションの導入は課題のクリアを目的に
マーケティングオートメーションは、見込み顧客の管理やスコアリング、育成までのプロセスを自動化できる画期的なテクノロジーです。マーケティングオートメーションの導入・活用により、営業担当は有望な見込み顧客へのアプローチに集中でき、営業効率の飛躍的な向上が期待できます。
しかし、初期設計や部門間の調整がおざなりな状態で運用を行い、検証や改善を行わないケースもあります。その場合、マーケティングオートメーションの導入によるメリットを得られないことも多いでしょう。
マーケティングオートメーションツールを選択する場合、「シンプルなツールなのか多機能なツールなのかよりも自社の課題を解決できるかどうか」に焦点をあてましょう。
そして、ツールの導入・運用に関しては、部門間で協力しながら進めていくなどの対策を、ツールの導入前に決めておくことも重要です。
マーケティングオートメーションの導入・運用は「自社の課題を明確にし、それがツールでどのように解決できるのか」を慎重に検討することからスタートしましょう。
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