マーケティングオートメーションに欠かせないシナリオ設計のコツ

マーケティングオートメーション(MA)という言葉は、2014年頃から日本でも頻繁に聞くようになりました。そして今では、多くのベンダーからマーケティングオートメーションツールがリリースされ、導入を決める企業も増えています。

マーケティング手法は、製品を売る側がユーザーにアプローチする「プッシュ型」のスタイルから、ユーザーから売る側にアプローチさせる「プル型」のスタイルへシフトしつつあり、顧客一人一人のニーズに合わせた「One to Oneマーケティング」を実現する方策として、マーケティングオートメーションは欠かせないものとなっています。

しかし、実際は導入したものの、うまく使いこなせず苦戦する企業は少なくありません。導入時のシナリオ設計が明確でなかったり、シナリオ設計を難しく考えすぎていたりと、その原因がシナリオ設計にある場合も多いです。今回はマーケティングオートメーションを成功させるためのシナリオ設計についてご紹介します。

ステップ1:ペルソナを設計する

ペルソナとは、自社がターゲットとする「お客様像」を指します。自社の製品、サービスの価値が最も提供できるのは、どういったお客様なのかを、想定しておく必要があります。

特にBtoBの場合は、「企業像」と「人物像」の両方を想定しましょう。企業のペルソナでは、業種や規模と併せて、自社製品に関わる課題の状況や、製品が導入される際の状況を想定します。どんな企業が、どんな状況の時に、自社製品を検討してくれるのを想定する事が重要です。「人物像」にあたる、企業担当者のペルソナでは、どんな部署の、どんな立場、職種の人が、どんな課題がある場合に自社製品を検討するのか想定します。

ペルソナを設定する際は、既に取引をしている既存のお客様の情報を参考にしたり、一般に公開されている調査データ、アクセス解析データ等が参考になります。ユーザー調査をして情報を集めても良いでしょう。

ステップ2:購買プロセスを考える

次に、設計したペルソナがどんな風に商品購入に至るのかを考えます。BtoBの場合、まず何かしらの課題があり、その解決に向けての情報収集から、製品検討が進んでいくことがほとんどです。購買フェーズが進む時々で、ペルソナがどんな課題を持ち、どんな情報を必要としているのかを考えていきましょう。これはマーケティングではカスタマージャーニーとも言われます。
カスタマージャーニー(イメージ)

ステップ3:適切なキャンペーン設定をする

カスタマージャーニーを元に、キャンペーンを設定します。ユーザーの行動や属性に応じて、提供する情報と、そのタイミング、手段を設定するのです。One to Oneマーケティングの基本方針はユーザーへの個別対応です。購買意欲を高め、検討フェーズを進めるためには、どんな検討フェーズのユーザーに、どんな情報を提供して、どういう状態になってもらいたいかという施策の設計が重要になります。

例えば、Webサイトの製品紹介ページを閲覧したユーザーに、関連商品情報を提供したり、セミナーに参加したユーザーに、興味を引く新着情報を提供するなどのキャンペーンを設定します。

ステップ4:PDCAサイクルをまわす

マーケティングオートメーションのシナリオは、一度設計して終わりではありません。PDCAサイクルを回し、よりパフォーマンスの良いキャンペーンにしていく設計改善が大切です。

その為にも、はじめからあまりに詳細なキャンペーン内容を作成する事はおすすめしません。実際に運用したときに適切に機能しないこともあるので、キャンペーン設定に手間がかかり、かつ期待していたほどの効果が出ないとなれば本末転倒です。検証・改善を前提として、まずは単純なキャンペーン設定をしましょう。そのシナリオを微修正しながら、検証・改善を繰り返していくことで、成功のモデルを作っていくことが重要なのです。

おわりに

マーケティングオートメーションの運用で、シナリオ設計が重要になるのは、先に述べた通りです。これからマーケティングに注力していく方にとっては、シナリオ設計というと大がかりで大変な印象を受けるかもしれません。

しかし重要なのは、見込み顧客の課題や状況に沿ってマーケティングを行うことです。それを踏まえて、スモールスタートでも、できるところから始めてみましょう。

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