新規顧客の獲得や、既存顧客への新サービスのお知らせなど、営業活動のさまざまな場面で営業メールが活用されます。しかし、書き方によっては思ったような効果が得られないこともあるでしょう。この記事では、効果的な営業メールにするためのコツや、シチュエーションごとの例文を紹介していきます。
- ▼この記事で分かること
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- 営業メールの例文集
- 営業メール作成のコツや注意点
- 営業メールを効率的に作成する方法

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Contents
読んでもらえる営業メールとは?
まず営業メールは送ったメールの全てが読まれるわけではありません。開封されたとしても、冒頭の数行のみしか読んでもらえないこともあるでしょう。しかし、書き方によっては読んでもらえる可能性を高めることもできます。ここで重要となるのが「用件がわかる件名」と「簡潔で読みやすい内容」です。
一日に送られてくる多くのメールの中から、件名で興味を惹きつけることができれば開封してもらえる可能性が高まるでしょう。さらに開封したメールの内容がすぐに伝わる本文であれば、最後まで読み進めてもらうことができるかもしれません。このように営業メールを効果的に活用するためには、読んでもらうためのコツやテクニックが必要となるのです。
営業メール作成のポイントについては、以下の記事でも解説しています。
営業メールが新規開拓に向いている理由とは
営業メールは、効率的に新規顧客を開拓できる手法の1つです。電話営業や訪問営業と比べて手間やコストを抑えつつ、ターゲットに適した情報を届けることができます。ここでは、営業メールが新規開拓に向いている主な理由を紹介します。
①効率が良い
営業メールは、一度作成すれば複数の見込み顧客に送信できるため、営業活動の効率を向上させます。また、テンプレートを活用すれば、短時間で効果的なメールを送ることが可能です。
②コミュニケーションを一本化できる
営業メールを活用すれば、見込み顧客とのやり取りを一元管理できます。電話や対面での営業では、情報が個々の営業担当者に分散しがちですが、メールなら履歴を残しやすく、社内での情報共有もしやすくなります。
➂アポイントにつなげやすい
営業メールでは、具体的な提案や無料相談などの案内を送ることで、見込み顧客の関心を引き、アポイントにつなげやすくなります。特に、読者の課題に寄り添った内容を記載することで、返信率を高められます。
④成約につながりやすい
営業メールを通じて、見込み顧客に継続的に情報を提供することで、信頼関係を築きやすくなります。適切なタイミングで提案を行うことで、商談がスムーズに進み、成約につながる可能性も高まります。
⑤潜在顧客の発掘にもつながる
営業メールは、興味関心のある顧客を特定するのにも役立ちます。開封率やクリック率を分析すれば、どの顧客が自社のサービスに関心を持っているのかを把握でき、優先的にアプローチする対象を絞り込めます。
営業メールのメリット・デメリット
次に営業メールを活用することのメリットとデメリットについて確認しておきましょう。
メリット | デメリット |
---|---|
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|
メリット
- ・時間や場所を問わず送信できる
- 営業メールは、時間や場所の制限がなく好きなタイミングで送ることができます。またこちら側だけでなく、相手も都合のいいタイミングで開封できることからテレアポなどに比べ負担が少ない手法であることがメリットの1つです。
- ・一度にアプローチできる人数が多い
- 営業メールは、一斉送信を活用することで一度に多くの見込み顧客へのアプローチを行うことができます。さらにメール本文をテンプレートなどを利用して作成することで、より効率的な営業活動となるでしょう。
- ・これまでの履歴がテキストとして残る
- メールは、送信した内容がテキストとして残ることから、口頭での説明よりも相手が理解しやすく、その後の確認なども容易な点がメリットといえます。また、担当者が変わった際にもこれまでのやり取りの確認ができ、スムーズに引き継ぐことができます。
デメリット
- ・読んでもらえないこともある
- 送信したメールを開封してもらえない可能性があることは、営業メールのデメリットといえるでしょう。一日に多くのメールを受け取る営業マンにとって、差出人のわからないメールや、興味のないタイトルのメールでは開封されないでしょう。
そこで営業メールでは、少しでも開封率を高めるために件名や送信時間などを工夫する必要があります。
- ・不信感につながる場合も
- 営業メールは送信頻度にも注意が必要です。高頻度で営業メールが送られてくることで相手は迷惑に感じることもあるでしょう。またその内容が興味のないものばかりであれば企業への不信感にもつながりかねません。
さらに、誤字や脱字でもイメージダウンになることも考えられます。文字だけでやり取りするからこそ、作成の際は注意が必要です。
効果的な営業メールを作成するための10のコツ
ここからは営業メールを作成する際に意識しておくべきポイントや、書き方のコツをご紹介していきます。
1.件名で概要を伝える
メールを受け取った人が一番初めに目にするのが件名です。メールを開封してもらうためには、ここで興味をもってもらうことが重要となります。
そこで件名には、相手にメリットを感じてもらえるような内容を簡潔に書きましょう。また、長すぎる件名は途中で切れてしまい内容が伝わりにくくなってしまうので18文字程度にまとめるのが良いでしょう。
- 件名例(新規開拓向け)
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- ◯◯企業様向け:成功企業が実践する△△の秘訣
- 件名例(アポイント獲得向け)
-
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2.丁寧な自己紹介と言葉遣いを意識する
非対面の相手に対して、文字だけでコミュニケーションを図らなくてはいけない営業メールにおいて、正しい言葉遣いや丁寧な自己紹介が大切です。好印象を与えることができれば、その後のコミュニケーションをスムーズにすることにもつながるでしょう。誤字脱字にも注意し、送信前には必ず確認するようにしましょう。
3.問い合わせの経緯を記載する
これまでに取引の経歴がある相手と、取引のない相手によって異なる挨拶文を入れるようにしましょう。
- 取引のない相手
- 突然のメールでのご連絡大変失礼いたします。貴社のホームページを見てご連絡させていただきました。
- Webセミナーに参加したことがある相手
- 先日は、弊社主催のWebセミナー「◯◯」にご参加いただき、誠にありがとうございました。セミナーの内容はお役に立ちましたでしょうか?
- 問い合わせフォームから連絡があった相手
- このたびは、弊社サービスについてお問い合わせいただき、誠にありがとうございます。
このように、メールを送ることになった経緯を伝え、どのような関係性なのかを伝えたうえで名乗り、不信感を与えないようにしましょう。
4.相手にとって有益な情報を提示する
自己紹介に続いて本文では、相手のニーズに沿ってメリットとなる内容を伝えるようにしましょう。初めから、商品やサービスの詳細や売り込みのような内容では、メールを最後まで読んでもらうことは難しいでしょう。
まずは相手にとってのメリットを提示し、興味を持ってもらうことで返信の可能性が高くなります。さらに、スクロールしなくても読める前半部分に記載することで可読性が高まります。
5.読まれやすいタイミングに送付する
テレアポの場合にも相手にとって電話に出やすい時間帯やタイミングを見極める必要があるように、メールでも開封されやすい時間があります。たとえば、出社直後の8時〜9時、退勤前の18時〜19時ごろは開封率が低い傾向にあります。
相手の忙しい時間帯や締め切り前など、返信の確率が低い時期は避けるようにし、適切なタイミングで送信することが重要です。
6.ネクストアクションを記載する
営業メールでは、メールを読んだ後に相手に取って欲しい行動となる「ネクストアクション」を明確に記載しておきましょう。
たとえば、資料請求やデモ製品のお申込みなどがこれに当たります。本文では「本メールにご返信ください」や「下記URLからお申し込みください」といったように具体的に記載することが大切です。
7.アポイント日時は複数提示する
アポイントの取得も含めた営業メールでは、アポイントの日程を複数日提示することで、日程調整の為のメールのやり取りを最小限にすることができます。メールでのやり取りの回数が少なくなることは、相手への負担を減らすことにもつながるでしょう。
候補日は、3〜5日程度、アポイントメール送信日から一週間程度を目安に提示しましょう。また、日程調整ツールの活用も効果的です。日程調整ツールでは、このようなやり取りを自動化することができます。
8.箇条書きでわかりやすく伝える
長文のメールは読みにくいため、要点は箇条書きで整理しましょう。特に、提案内容やメリットを簡潔にまとめると、視認性が向上し、相手に伝わりやすくなります。
9.ポイントを絞った内容にする
一度のメールで多くの情報を伝えようとすると、要点がぼやけてしまいます。最も重要なポイントを1〜2点に絞り、シンプルな構成にすることで、相手の興味を引きやすくなります。
10.わかりやすい導線設計を意識する
メールを読んだ相手が次の行動を取りやすいように、明確な指示を加えましょう。「詳しくはこちら」などのリンクを設置したり、「◯日までにご返信ください」と具体的な期限を示すと、スムーズにアクションにつながります。
営業メールの基本構成
「営業メールの構成」について、それぞれの要素のポイントを簡潔にまとめました。
- 営業メールの基本構成
-
- 件名
- 宛名
- 挨拶
- 要旨
- 詳細
- 結び
- 署名
- 件名
メールを開封してもらうために、簡潔かつ具体的な内容を記載する。
例:「【無料相談可】◯◯のコスト削減方法をご提案」
- 宛名
- 会社名+担当者名を正しく記載する。
例:「株式会社◯◯ ◯◯様」
- 挨拶
- 丁寧な冒頭の挨拶を入れる。
例:「お世話になっております。株式会社△△の◯◯です。」
- 要旨(メールの目的)
- メールの目的を最初に簡潔に伝える。
例:「先日お問い合わせいただいた◯◯の件について、ご提案をお送りします。」
- 詳細(提案内容や情報)
- 箇条書きを活用し、わかりやすく整理する。
例:「◯◯を活用することで、貴社の△△課題を解決できます。」
- 結び(次のアクションにつなげる)
- 相手に求める行動を明確に示す。
例:「詳しいご説明が可能ですので、ご希望の日時をお知らせください。」
- 署名
- 会社名、担当者名、連絡先を明記する。
例:「株式会社△△ 営業部◯◯ メール:xxx@xxx.com」
このように構成を意識すると、伝わりやすく効果的な営業メールを作成できます。
【コピペOK】シチュエーション別営業メールの例文7選
ここまで、営業メールのメリット・デメリット、そして効果的な営業メールを作成するためのコツについてご紹介してきました。ここからは、以下のそれぞれのシーン別営業メールの例文をご紹介します。
- 新規営業メール
- 既存顧客への営業メール
- アポイントメール
- セミナー案内メール
- 商品紹介メール
- リマインドメール
- フォローメール
記のメール例文をコピペして必要な情報に差し替えるだけでメール文が完成するので、ぜひご活用ください!
新規営業メール
まずは、新規開拓を行う際の営業メールの例文を見ていきましょう。ここでは、必ずどういった経緯でメールを送ったのかを伝え、不信感を与えないことが大切です。
ご担当者様
突然のご連絡で失礼いたします。
私は株式会社〇〇の〇〇と申します。
貴社ホームページを拝見し、ご連絡させていただきました。
この度は、貴社の事業において弊社のサービスがお役に立てるのではないかと思い、ご連絡いたしました。
もしよろしければ、当社のサービス〇〇につきまして、ぜひ直接お会いして内容をご説明できればと考えております。
誠に勝手ではございますが、訪問可能な候補日程を記載いたしますので、〇月〇日までにご返信いただけると幸いです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【日程の候補】
・〇月〇日(曜日) 〇:〇〇~〇:〇〇
・〇月〇日(曜日) 〇:〇〇~〇:〇〇
・〇月〇日(曜日) 〇:〇〇~〇:〇〇
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
上記以外でも、〇〇様のご都合のよい日時を折り返しご指示いただければ幸いに存じます。ご多忙のところ大変恐縮ですが、何卒よろしくお願いいたします。
-----------------------------------------------------------
株式会社〇〇
営業部〇〇
住所
TEL/FAX
メールアドレス
URL
-----------------------------------------------------------
既存顧客への営業メール
次に、自社とこれまでに取り引きのある既存顧客に対しての営業メールです。
営業部部長
〇〇様
お世話になっております。
株式会社〇〇の〇〇でございます。
以前は弊社サービスをご利用いただき、ありがとうございました。
このたび、弊社の新サービス〇〇につきまして、貴社の事業における課題を解決できるのではないかと思い、ご連絡をさせていただきました。
一度無料トライアルをご利用いただきたく、ご提案させていただいております。
ご興味をお持ちいただけましたら、以下のURLより詳しい資料をご覧ください。
今後とも、何卒よろしくお願いいたします。
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株式会社〇〇
営業部〇〇
住所
TEL/FAX
メールアドレス
URL
-----------------------------------------------------------
アポイントメール
続いて、既存顧客からアポイントの獲得を目指すためのメールです。
営業部部長
〇〇様
お世話になっております。
株式会社〇〇の〇〇でございます。
以前は弊社サービスをご利用いただき、ありがとうございました。
このたび、弊社の新サービス〇〇につきまして、貴社の事業における課題を解決できるのではないかと思い、ご連絡をさせていただきました。
少しでもご興味をお持ちいただけましたら、直接お会いしてご案内させていただきたい所存です。
誠に勝手ではございますが、訪問可能な候補日程を記載いたしますので、ご返信いただけると幸いです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【日程の候補】
・〇月〇日(曜日) 〇:〇〇~〇:〇〇
・〇月〇日(曜日) 〇:〇〇~〇:〇〇
・〇月〇日(曜日) 〇:〇〇~〇:〇〇
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
上記以外でも、〇〇様のご都合のよい日時を折り返しご指示いただければ幸いです。
お忙しいところ大変恐縮ではございますが、ご検討のほど、何卒よろしくお願いいたします。
-----------------------------------------------------------
株式会社〇〇
営業部〇〇
住所
TEL/FAX
メールアドレス
URL
-----------------------------------------------------------
セミナー案内メール
セミナーの参加を促すセミナー案内メールです。
営業部部長
〇〇様
お世話になっております。
株式会社〇〇の〇〇と申します。
この度、業界の最新トレンドや今後のビジネスチャンスに焦点を当てた「△△セミナー」を開催することとなりましたので、ご案内申し上げます。
当セミナーでは、専門家をお招きし、今後の動向や成功事例について詳しく解説します。また、最新の技術やサービスの紹介も予定しており、皆様の日々の業務に役立つ情報を多数ご用意しております。
【セミナー詳細】
- 日時
- 場所
- 参加費
- 講師
- テーマ
【お申し込み方法】
下記のリンクよりお申し込みください。
セミナー参加申込フォーム
なお、お申し込み締め切りは■■までとなっております。定員に達し次第、受付を締め切らせていただきますので、お早めにお申し込みください。
ご多忙のところ恐れ入りますが、ぜひご参加をご検討ください。
何かご不明点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
-----------------------------------------------------------
株式会社〇〇
営業部〇〇
住所
TEL/FAX
メールアドレス
URL
-----------------------------------------------------------
商品紹介メール
新商品の紹介や、製品デモ提案のメールです。
営業部部長
〇〇様
突然のご連絡で失礼いたします。
私は株式会社〇〇の〇〇と申します。
貴社ホームページを拝見し、ご連絡させていただきました。
弊社では〇〇というサービスを販売しております。
ぜひ当社の商品をお使いいただきたく製品デモのご案内についてご連絡を差し上げました。
この機会に、ぜひお試しいただければと考えております。
ご多忙の中とは存じますが
もしご興味がございましたら、ご返信いただけますと幸いです。
何卒よろしくお願い申し上げます。
-----------------------------------------------------------
株式会社〇〇
営業部〇〇
住所
TEL/FAX
メールアドレス
URL
-----------------------------------------------------------
リマインドメール
アポイントが獲得できたらアポイント前日にリマインドメールを送信しておくことが効果的です。
〇〇部〇〇様
お世話になっております、〇〇株式会社営業部の〇〇です。
先日は打ち合わせの日程の調整にご協力いただき、誠にありがとうございました。
お打ち合わせ前日となりましたので、確認のご連絡をさせていただきます。
日時:〇月〇日(〇曜日)〇時~
場所:△△
訪問者:営業部〇〇
それでは当日お会いできることを楽しみにしております。
何卒よろしくお願いいたします。
-----------------------------------------------------------
株式会社〇〇
営業部〇〇
住所
TEL/FAX
メールアドレス
URL
-----------------------------------------------------------
訪問後のフォローメール
訪問後は、当日中に必ずフォローメールを送信します。
〇〇部〇〇様
お世話になっております。〇〇株式会社の〇〇でございます。
本日はお忙しい中、貴重なお時間を頂戴し、誠にありがとうございました。
また、貴社の課題やサービスに対する要望についてお話しいただき、心より感謝申し上げます。
本日のお打ち合わせ内容と議事録をお送りいたします。
ご確認のほどお願いいたします。
また、ご不明な点などございましたら〇〇までお申し付けください。
貴社のお力になれますようにますます精進してまいりますので
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
-----------------------------------------------------------
株式会社〇〇
営業部〇〇
住所
TEL/FAX
メールアドレス
URL
-----------------------------------------------------------
【関連記事】
時間をかけず、効率的に営業メールを作成するポイント
ここまで、営業メール作成のポイントについて解説していきました。ここでは、営業メールをより効率的に作成するためのポイントを見ていきましょう。
テンプレートを用いる
営業メールの基本的な構成や内容は共通している部分も多いため、前述した例文集などを活用し作成することで、毎回ゼロから書く手間を省くことができます。またこのような例文やテンプレートの活用は、編集箇所が少ないことからミスの削減にもつながるでしょう。
複数人で対応する
営業メールを送信する対象が多い場合には、1人で取り組むのではなく複数人で対応することが効率的です。複数人での対応は、個々の業務負荷が軽減されることはもちろん、長期的な生産性の向上や属人化の防止にもつながります。
また複数のメンバーで顧客対応を行っている場合、誰かが休暇や緊急の用事で不在になった場合でも、他のメンバーがスムーズに引き継ぐことができます。
ツールを活用する
営業メールの作成は、工数が多いうえ、手動での作成は人的ミスが発生することもあります。そこで営業メールを効率的に管理・送信するには、ツールの活用が非常に有効です。効率化に活用できるツールは、メール配信システムやMA、CRMなどさまざまなものがあります。
これらのツールを利用することで、登録されている顧客情報を利用した一斉送信はもちろん、それぞれの顧客ごとにパーソナライズされたメールの送信も可能となり、作業の大幅な効率化が期待できるでしょう。
- メール配信ツールの活用
- メール配信ツールを使用すると、あらかじめ作成したテンプレートを使って一斉送信ができ、手作業での送信作業を大幅に削減できます。さらに、送信スケジュールを設定できるため、最適なタイミングでメールを送ることができます。
- MAツールの活用
- MAツール(マーケティングオートメーション)は、営業メールの作成や配信だけでなく、ターゲットのセグメント分けや、顧客の反応を追跡することができます。顧客がどのメールに興味を持ったかを分析し、その後のアプローチを最適化することで、より効果的な営業活動を実現します。
営業メール作成時の注意点
ここでは、営業メール作成時に気を付けておきたいポイントについて見ていきましょう。
メール文のマナーに注意する
営業メールでは、適切なマナーを守ることが非常に重要です。毎日送られてくる大量のメールの中から自社のメールを読み進めてもらうためには、基本のビジネスマナーはもちろん、初めて接触する相手に対して、信頼を得るために失礼のない丁寧な表現やわかりやすく効果的な内容を心がける必要があります。
初回メールの表現に注意する
営業メールではまだ対面したことのない相手にメールを送ることも多くあります。第一印象はその後の印象を左右するため、初めてのコミュニケーションがメールの場合、言葉遣いだけでなく表現に注意が必要です。
前述したように、初めて連絡する相手には「お世話になっております」ではなく「初めてご連絡いたします」など初めてのやり取りであることが伝わる表現が適切でしょう。
添付資料の見落としに注意する
ここまでメールの本文のコツや表現の注意点についてご紹介してきましたが、最後にメールに添付する「添付資料」についても確認しておくことが大切です。たとえば、資料の添付忘れやファイルサイズが大きすぎて相手が開けないといったことがないよう送信前には必ず確認するようにしましょう。
営業メールで避けるべき表現とは
営業メールでは、適切な敬語を使い、誤解を招く表現を避けることが重要です。特に、以下のような間違いやすい表現には注意しましょう。
「お世話になっています」→「お世話になっております」
「お世話になっています」はカジュアルな表現のため、ビジネスメールでは「お世話になっております」が適切です。
「了解しました」→「承知しました」「かしこまりました」
「了解しました」は目上の人に対しては失礼にあたるため、敬語表現の「承知しました」または「かしこまりました」を使うようにしましょう。
「御社」→「貴社」
文面では「貴社」、会話では「御社」を使うのが基本ルールとなります。メールなどの文章では「貴社」が適切です。
二重敬語に注意
「ご覧になられましたか?」→「ご覧になりましたか?」
「お伺いさせていただきます」→「お伺いいたします」
敬語を重ねすぎると不自然になるため、正しい敬語表現を心がけることも大切です。このように、正しい敬語を使うことで、より信頼感のある営業メールを作成できます。
特定電子メール法にも注意が必要
営業メールを送る際には、効果的な内容を心掛けるだけでなく、特定電子メール法違反にも注意が必要です。この法律は、迷惑メールを規制するため2002年に施行された法律で、違反すると罰則が科される可能性があります。法律違反とならないよう、以下のポイントに注意してメールを作成しましょう。
オプトインの取得
原則として営業メールを送信する際には、事前に受信者から「オプトイン(同意)」を得る必要があります。このオプトインが得られていない相手に営業メールを送信すると、特定電子メール法違反となることもあるでしょう。
オプトインを取得している状態とは、受信者自らメルマガ登録を行っていることや営業メールの受信を許可した場合です。また、交換した名刺にメールアドレスが記載されている場合やすでに取引がある場合には、同意を得ていなくてもオプトインを得たことになります。
送信者情報の明記
特定電子メール法に違反しないためには、送信者を特定できる情報を明記することも必要です。以下の情報を必ずメール内に記載するようにしましょう。
- 送信者の氏名または名称
- 会社名
- 住所
- 連絡先(電話番号やメールアドレス)
- 問い合わせ先URL
また、自社ドメインのメールアドレスを使うことで、受信者に「公式な企業からの連絡である」と明示することができます。反対にGmailやYahooなどのフリーアドレスを使用すると、信頼性が低く見られたり、迷惑メールと判断されたりするリスクもあるため、注意が必要です。
配信停止の方法の明示
メール受信者が簡単に配信停止をリクエストできるよう、配信停止リンクや返信先のメールアドレスなどを分かりやすい方法で提示する必要があります。
- 【例】
- このメールは、以前お問い合わせいただいたお客様にお送りしております。今後、弊社からの情報提供が不要な場合は、以下のリンクより配信停止の手続きをお願いいたします。
[配信停止リンク]
営業メールを成果へ導くには
営業メールを効果的に活用するためには、いくつかの重要なポイントを押さえる必要があります。
返信があったら迅速に対応する
メールに返信があった場合、素早く対応することで、相手に信頼感を与え、商談が進みやすくなります。遅れることなく迅速な返信を心がけましょう。
効果検証を実施する
送信した営業メールがどれだけ効果を上げているかを定期的に確認し、改善点を見つけましょう。開封率やクリック率を分析し、内容やターゲットを見直すことが重要です。
効果検証については、以下の記事もご覧ください。
ターゲットを絞る
営業メールの受け手を絞ることで、より効果的にアプローチできます。見込み顧客や関心を持ちそうな相手に絞り込むことで、無駄なメール送信を避け、読まれる確率が高まります。
このようなポイントを意識することで、営業メールが成果を上げる可能性が高くなります。
おわりに:営業メールの返信には、迅速に対応する
この記事では、営業メールの作成のポイントや注意点、文例をご紹介しました。作成の際には、紹介したテンプレートを活用し、ポイントを意識して取り組んでみてください。
また、営業メールの開封率や返信率はあまり高くはありません。そのため、返信があった相手へは当日中、遅くても翌日には必ず返信するようにしましょう。
返信があったということは、商品や企業に対しての関心度が高まっている状態といえます。関心を抱いてもらえているうちに次のステップにつなげるようにしましょう。
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