マーケティングオートメーション
(MA)の導入で
よくある失敗とその原因

良く耳にするのが、「せっかく導入したマーケティングオートメーションツールの運用ができない」という声です。
導入して運用した結果、成果がでないというなら未だ良いのですが、運用が回らないという声が多く、多額の費用をかけて導入したツールがこれではとてももったいない事になります。

これには個別に様々な原因があると思われますが、大きく以下の問題が挙げられます。

問題1:機能が複雑・難解で使いこなせない

現在日本で提供されているマーケティングオートメーションツールの多くは、アメリカで開発されて提供されているものです。多くのマーケティング専任のプロフェッショナルが活用している、高機能のツールです。

反対に日本では、まだマーケティングに取り組み始める(或いは取り組み始めたばかり)段階の企業が多い状況です。マーケティングオートメーションツールは、多くの日本企業にとって初めて導入するツールとなり、活用した経験のある人がほとんど存在しないのが現状です。

そのため、初めて使う高機能なマーケティングツールに合わせて、運用側のスキルも高めていく必要があります。特に最初の立ち上げの際は、外部のコンサルティング会社を入れるなどして、担当者のマーケティング知識レベルやスキルを上げることが求められます。

更に、多くのマーケティングオートメーションツールは、アメリカで開発されて提供されているものの日本ローカライズ版であり、日本の現状に即していないという事実があります。未だ日本語化されていないツールも多い為、英語で書かれたマニュアルやFAQサイトを読み解きながら活用していくことが必要です。

このように、マーケティングオートメーションツールを使いこなす事は非常に難易度が高い事なのです。

問題2:十分な人的リソースがない

マーケティングオートメーションを実践していくには、十分な人員を確保する必要があります。

見込み顧客と継続的なコミュニケーションを実現するには、充実したコンテンツが欠かせません。そのためには、ランディングページの作成、メールコンテンツの作成をする必要があります。そもそも全体的なコンテンツの戦略立案、効果測定もしなければなりません。

しかし、マーケティング専門の部署や担当者が存在しないことも多い日本の企業において、これだけの人材を確保できる企業は限られていると言えるでしょう。

また、最終的に創出した見込み顧客に対してのアプローチがないがしろになるという問題もあります。

営業は基本的に、受注に近いと自分で判断している見込み顧客に対してアプローチを行うので、他の人が生み出したリードに対して受注可能性が高いかどうか判断できず、アプローチが後回しになってしまいます。
しかし法人営業の場合、タイミングも重要な購買決定要因になるので、後回しになってしまったリードは時間が経つと見込み度が低くなります。結果、アプローチされないか、されても見込み度が高くない状態で、マーケティングオートメーションから創出したリードの評価が下がるということが起こります。それによってマーケティングの取り組みに対しての営業の評価が下がり、予算やリソースが減っていくという負のスパイラルに陥ることがあります。

この点で重要になるのが、マーケティングオートメーションと営業の橋渡しです。これはアメリカではインサイドセールスやADR(Account Development Representative)と呼ばれ、営業に本当に渡すべきリードなのかをアプローチして確かめるという活動です。

なかなか日本において専属の人を設置するのははじめは大変でしょうから、「リードに対して1日10件はコールすること」というような営業マンの行動目標に落とす事が必要です。新規の見込み顧客へのアプローチは、受注タームが長かったり、アプローチに対して商談や案件になる割合が既存顧客ほど高くないケースが多いので、まず行動目標を設定し評価していくことで、新規リードへのアプローチが回り始めます。

いずれにせよ、創出した見込み顧客に対してアプローチを徹底して行う、というプロセスにも人的な投資が必要です。

問題3:設計ができていないままツールを導入している

マーケティングオートメーションを実践するにあたり、どのような見込み顧客に、どのようなコンテンツで、どのタイミングでコミュニケーションを取っていく等のマーケティング施策を設計・整理することが必要です。また、どんな行動をした顧客を、見込みが高い顧客と定義するかというスコアリングの設計も必要です。

この設計は、非常に難易度が高く、且つ正解がわかりません。

プロセス設計ができていない時点でマーケティングオートメーションツールを導入すると、導入したのに1ヶ月に1度のメール配信機能しか利用しない、といったもったいない事態に陥ります。

一方で、メール配信やサイト閲覧履歴からのアプローチ等、初歩的な活動でも一定の成果を望むことができるのも事実です。

初歩的なマーケティング施策からスタートし、成功経験を積み重ねて徐々にレベルアップしていくのが、これからマーケティングに注力していく日本の企業には最適と言えるでしょう。

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