メールマーケティングの平均クリック率は?測定方法と向上させる8つのテクニック

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メールマーケティングの平均クリック率は?測定方法と向上させる8つのテクニック

メールマーケティングでは到達率やエラー率など、様々な指標をもとに効果測定や改善を行うことで効果を高めていくことができます。その指標の中で「クリック率」とはどのような指標なのでしょうか。
この記事では、クリック率から読み取れる改善ポイントや、改善の具体的な方法について解説します。

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▼この記事で分かること
  • 業界別クリック率の平均
  • クリック率を向上させるテクニック
  • クリック率の測定方法


メールマーケティングのクリック率とは?

メールマーケティングでは、『到達率』や『エラー率』『滞在時間』『CV率』などさまざまな効果を測定することができます。
その中で『クリック率』とは、どのような効果なのでしょうか。クリック率の概要や計算式、重要性について具体的に解説します。

クリック率とは、メール内のリンクがクリックされた割合のこと

『クリック率』は、送信したメールの総数に対し、メールの中のリンクがどれだけクリックされたかの割合のことです。
クリック率の計測方法は、「クリック数/配信総数×100」%という式で計算します。例えば、配信数が1000に対し、クリック数が50人だった場合、クリック率は5%ということになります。

クリック率の重要性

クリック率は、効果検証の項目の中でも重要度の高いものです。なぜならクリック数が低いということは、「本来の目的であるWebサイトや商品の購入ページへの誘導に失敗している」ということにほかなりません。
メール配信の開封率が高くてもクリック率が低ければ、メールマーケティングは失敗しているということになります。

また、クリック率が低いということは、メール開封後に読者がどのような行動を取ったのかが分からないため、効果検証や分析がしにくく、施策改善の手が打ちにくいのです。

クリック率とよく似た指標

クリック率が目標に届いているからといって、メールマーケティングが成功しているとは言い切れません。なぜなら、クリック率とは「メールが到達後に開封されたか」を見る値だからです。そもそも届いていないメールが多い場合や、届いても開封されていないメールが多い場合、クリック率が高くてもコンバージョンにつながりにくいことがあります。

そこでメールマーケティングではクリック率だけでなく、開封率や反応率など、他の指標ともあわせて総合的に成果が出ているかどうかを検証しましょう。

開封率とは

クリック率とよく似た指標に開封率があります。開封率とは、配信に成功したメールのうち、何通開封されたのか測定する指標です。そもそもメールが開封されなければクリック率は向上しないため、クリック率と並んで重要な指標であるといえます。

開封率の算出方法
開封率=開封数 ÷ 配信成功数 × 100

反応率とは

クリック率や開封率と合わせて参考にされることの多い指標に、反応率があります。反応率は、開封されたメール本文内のURLがどれくらいクリックされたかという割合を測定する指標です。反応率は、クリック数と開封数をもとに算出されます。

反応率の算出方法
反応率=クリック数 ÷ 開封数 × 100

業界別平均クリック率を知ろう!

メールマーケティングの成果を判断するには、これまでに社内で実施した施策のクリック率との比較だけでなく、業界内の平均値と比較することも重要となります。

クリック率は、配信するメールのジャンルやユーザー層だけでなく、業界によっても変わってきます。自社の成果を業界平均と照らし合わせることで、自社の成果をより客観的に判断することができるでしょう。
そこでここでは、業界別のクリック数について、Smart Insightsの統計をもとにご紹介します。

Smart Insights|How do you compare? 2020 email marketing statistics compilation

46業界別の平均クリック率

Smart Insightsの取った統計によれば、クリック率が高いのは政治的な内容、スポーツ、ゲーム、IT、趣味関連といったジャンルです。全業界の平均値が2.6%のところ、およそ3%を超えています。

平均値あたりにあるのが、コンサルティングやライフスタイル、法律、医療などです。
不動産やEコマース、保険や製造といった業界では、クリック率がやや低い傾向が見られました。

クリック率を向上させる8つのポイント

ここでは、クリック率を向上させる具体的な方法について解説します。メールのデザインや文章を作成する際には、以下のポイントを押さえると、クリック率の向上が見込めます。

①件名の設定

クリック率を向上させるには、そもそも開封率を高めることも重要となります。この開封率を高めるためには、「件名」の改善が効果的です。

開封したくなるメールの件名とは、件名を見て用件がわかることや受信者にとって開封するメリットとなるインセンティブが提示されているものなどがあります。
ほかにも、数字を活用することで具体性を持たせたり、表示される文字数の上限となる30字前後に収めるなどのポイントを押さえて作成しましょう。

②CTAの最適化

クリックできるURLを適切な位置に配置することや、ボタンになっているなどCTAを最適化することもクリック率の向上につながります。

CTAは、読者がメールを読み進める中でどこをクリックするべきかわかりやすいことはもちろん、クリックしたいと思ったときに押せるよう最適な位置に配置されていることも重要となります。

➂1メール1コンテンツ形式

1つのメールに複数のコンテンツを入れるのは好ましくはありません。
メールの内容が煩雑になってしまい、読みにくくなるという問題が生じます。メールが長文になるほど読者ユーザーの離脱率も上がってしまいますし、もっとも重要なコンテンツのクリック率が下がるということもあり得ます。

もうひとつの要因としては、1度クリックして別のサイトに飛んだ場合、そこから元のメールに帰還する可能性は低いという点です。読者ユーザーの多くはそのままメールを閉じてしまいます。もしコンテンツ数やURLを増やしたい場合、メールの配信頻度を上げるなど、別の対策を講じましょう。

④デザインを統一

読者視点で考えてみると、メールが届くたびにデザインや文字数が大きく違っていたり、見出しの付け方が違っていたりすると、同じ会社から届いたメールという印象が薄くなってしまい、ブランディングに差し障ります。

自社の印象付けや、読みやすくするためにもメールごとのデザインは統一しましょう。またデザインの統一は、メールを作成する担当者の工数を減らすことにもつながります。
デザイナーが社内にいない場合やリソースがない場合は、テンプレートを使ってみるという方法も有効です。

⑤コンテンツの質

良質なコンテンツは可読率も上がりますし、ファンもつきやすくなります。コンテンツの質を全体的に向上させることが、結果としてクリック率の向上に貢献するでしょう。

コンテンツの質を向上させる方法ですが、効果検証を行った上でKGI(Key Goal Indicator、最終目標)とKPI(Key Performance Indicator、中間目標)を設定し、PDCAサイクルを回すことが有効です。目標に達成していない部分を分析して、改善することでコンテンツの質を向上させます。

⑥配信のタイミング

メール配信のタイミングは開封率やクリック率に大きく影響します。メールには読まれやすい時間帯や曜日があるため、読者が閲覧しやすい時間帯を狙って送信することも重要となります。

たとえば、始業時間にメールチェックすることを想定し午前中に送信したり、外回りから帰って来る終業時間間際に送信することがおすすめです。
また休み明けである月曜日は、多くのメールが届いていることが想定でき、自社のメールが埋もれてしまうことも考えられます。そのため週半ばに送るなど相手に読んでもらえる可能性の高いタイミングを考え送信しましょう。

⑦セグメント配信

セグメント配信の活用もクリック率の向上につながります。セグメント配信とは、自社にある顧客リストをある特定の属性に基づいてセグメントします。このセグメントされた属性ごとにそれぞれ異なる内容のメールを配信することができるのがセグメント配信です。

これにより、セグメントごとの課題やニーズに合わせてパーソナライズされた情報を送ることができ、クリック率の向上が期待できます。

⑧ABテスト

メールの効果を測定する方法として、ABテストも実施していきましょう。デザインや見出しが異なる2つのパターンのメールを用意して配信します。その結果の差異を比較して、何が違うのかを分析し、改善するという方法です。

このABテストを行うに当たっては、パターンの差異はある程度絞る必要があります。なぜならあまりに大きな違いがあると、何が原因で効果に差が出ているのかが分からず、改善施策を検討しにくくなるからです。

クリック率を測定する2つの方法とは?

クリック率を測定するには、どのような方法があるのでしょうか。ここではGoogleアナリティクスを使った方法と、メール配信ツールを使った方法の2種類を紹介します。

アクセス解析ツールでパラメーターを付与する

Googleアナリティクスを使ってクリック率を測定する方法を紹介します。メール経由のリンクで、Webサイトを訪問した場合、URLの直接入力やブックマークなどから訪れたのか、メール経由なのかの区別がつきません。

そこで、メール内にダミーパラメーターを付与します。ダミーパラメーターは、URLとしては認識されないものの、アナリティクスのトラフィック欄には流入元が表示することができます。

パラメーターの生成は、Google公式が提供している『Google Analytics Campaign URL Builder』を利用すると簡単に取得できます。

Google Analytics Campaign URL Builder

メール配信ツールを使って計測する

マーケティングオートメーションやメール配信ツールなどのツールには、メールの効果を測定する機能があります。こうしたツールを導入して、メールのクリック率を測定することも可能です。

ツールを導入すると、開封率や到達率、エラー率や離脱率など、他の効果指標に関しても簡単に取得できるようになります。ツールの中には月額数百円程度で導入できるものもあります。メールマーケティングを行う上では、工数削減や分析のためにツールの導入も選択肢として考慮してみましょう。

ユーザー視点で効果的なメール配信を行おう

クリック率の向上は、メールマーケティングの成果に大きく寄与します。メールの質の向上やその他の効果検証を行い、メールの質を高めることが、クリック率の増加につながります。

クリック率を上げる上で重要なのは、読者であるユーザーの視点に立って改善施策を実行することです。読みやすい、見やすい、リンクを踏みやすいといったユーザビリティの高いメール配信を心掛けましょう。